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「日本の労働環境はおかしい。でも、日本の労働環境を批判しているこの主張はおかしい」と言える姿勢を各人が持つべきだ

前回の記事で紹介した「地球と一緒に頭を冷やせ」という本はビョルン・ロンボルグというデンマークの統計学者が書いたものである。「ロンボルグ」と検索しようとすると検索候補に「ロンボルグ 批判」・「ロンボルグ 転向」と出てくるため、彼の議論の信用性などをどこまで信用していいか疑わしいところはあるのだが、それでも「地球と一緒に頭を冷やせ」に書かれている彼の議論のスタンスは就活・労働問題を考えるにあたって大いに示唆を与えてくれる。


「地球と一緒に頭を冷やせ」は地球温暖化問題について考察した本なのだが、その本で示されているロンボルグの考えは極めて明快である。その考えの一つが「地球温暖化は確かに問題だけど、マスコミなどが言うような大災厄が起こるわけではない」というもの。ロンボルグはこの考えに基づき、「不都合な真実」で知られるアル・ゴアなどが語る地球温暖化を問題視する主張を批判している。


ここで注意したいのは、ロンボルグは別に「地球温暖化という事象に何も問題は無い」とは思っていないということ。ロンボルグは地球温暖化が本当に起きていること、且つ地球温暖化が人類に深刻な影響を与えていることも認めている。しかしそれでも、アル・ゴアらが主張するような悲観論は正しくないと考え、ゆえにそうした言説を批判しているわけだ。


このことから、論者の立ち位置を「地球温暖化という問題があると考える」か「地球温暖化という問題は無いと考える」という2つのいずれかとみなすのはあまりにも単純で、例えば「地球温暖化という問題はあるけど、地球温暖化を問題視する~な言説は明らかに妥当ではない」というスタンスがあり得ることを感じ取れるのではないか。そして、特定の問題提起に批判的な目を向けているからと言って、それが「問題なんか一切ない」という考えを示しているわけではないのも分かるのではないか。後者について、ロンボルグは「環境危機をあおってはいけない」という本で次のように述べている。

ひどくよく聞く怪談が不正確だと指摘したからといって、環境改善の努力をしなくてもいいということにはならない。それどころかまさに正反対。

就活・労働問題の専門家でロンボルグと同じような立場でいるのが、海老原嗣生さんである。彼の文章は「就活・労働に関してこんな危機が叫ばれているけど、実際は皆が言うほどは大したことないよ」というパターンが多い。これまでこのブログでも書いてきたように、個人的には海老原さんの主張はデータの解釈がおかしかったり、あまり誠実とはいえない印象操作と思われる文章もあったりして嫌悪感もそこそこ抱いているのだが、一方で彼がデータに基づき(前回の記事で大事だと言った)「問題の規模はどのくらいなのか?」という点を適正に測ろうとしている点は素晴らしいと思っている。


現状の就活・労働環境に怒りを覚えているとしても、その怒りに身を任せて、就活生・労働者を擁護して企業を叩く言説を無条件に肯定したり、好んだりしているようではいけない。例えば「日本の労働環境はおかしい。でも、日本の労働環境を批判しているこの主張はおかしい」と言える姿勢を各人が持てれば良いと思う。要は「Aという主張には賛成できるけど、Bという主張はさすがにないわ」など、各主張を個別具体的に評価することが大事だということだ。そうすることで有益な問題提起が残り、またトンチンカンな問題提起が消えていき、本当に考えるべき問題を集中的に考察することが出来るようになるのではないか。

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Re: 御礼

> 非公開コメントをくださった方へ

こんばんは、コメントありがとうございます。

>特に就活生の希望や焦りを利用した悪徳業者や変に就活を煽るマスコミや就活コンサルへの批判について深く共感致しました

ありがとうございます。ただ正直、これまでの記事の中には就活コンサルを十把一絡げに批判しているものもあるので、そういうものは不適切だと思っていただいて結構です。純粋に良いサービスを提供しようとするところもあれば、単に就活生に付け込もうとする人もいるはずで、両者の区別が必要だと思っています。
 
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