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日野瑛太郎さんによる「経営者目線を持て」という言葉を巡る考察の支離滅裂度合いが凄すぎる

日野瑛太郎さんによる「経営者目線を持て」という言葉を巡る考察は、はっきり言ってこれまで僕が読んできた就活・労働関連の文章の中でも最低のクオリティであると思っている。その理由はこれまでのブログ記事で述べてきたような「解釈の裏付けがない」・「企業が従業員に経営者目線を持たせることの必要性を理解していながら、その理解を隠して企業を叩いているふしがある」といった要素があるからだが、もう一つ、「"経営者目線を持て"の解釈がぶれている」という要素も挙げられる。そして「解釈がぶれている」という要素があることに伴い、日野さんの問題提起がわら人形論法と化していると考える。


例えば、東洋経済オンラインの記事には次のような問題提起がある(http://toyokeizai.net/articles/-/26314?page=2)。

従業員が「経営者目線」を持って仕事をしなければならないとしたら、本当の経営者はいったい何の仕事をするのでしょうか。会社の立場で物事を考え、意思決定をするのは、経営者の仕事のはずです。それを雇われにすぎない従業員に求めるというのは、ある意味で経営者の「甘え」とも言えるのではないでしょうか。

この文章によると「経営者目線を持て」という言葉が発せられた時、ただの雇われの身である従業員に経営者がすべき次元で物事を考えたり、意思決定をしたりする必要性が発生する旨を主張している。そして日野さんはそれに憤っているわけだけれど、面白いことにこの文章の直後に日野さんは次のように書いている(http://toyokeizai.net/articles/-/26314?page=3)。

日頃から社員に「経営者目線を持て」と言っている経営者であっても、社員が本当に経営者のように振る舞い始めたら、それはそれで困るはずです。たとえば、経営者目線を持った社員が経営戦略を自ら考えて、社長に直訴しに行っても、普通は相手にしてもらえないでしょう。「お前は黙って自分の仕事をやっておけ」と、言われてしまうかもしれません。経営者がするような意思決定を現場の従業員が勝手にし始めたら、大騒ぎになるでしょう(中略)「今は会社の業績がよくないから、残業代が出ないのも仕方がない。それが会社のためだ」というような「経営者目線」を持つことは大歓迎ですが、具体的な経営戦略の範囲まで社員が口出しするようなことは、求められていないのです

上述のように、先ほどまで日野さんは「なんで経営者がすべき意思決定を雇われの身である従業員がしなきゃいけないんだ!」と怒っていたはずだ。それなのに、この引用箇所によると「経営者がするような意思決定を現場の従業員が勝手にし始めたら、大騒ぎになる」・「具体的な経営戦略の範囲まで社員が口出しするようなことは、求められていない」のだそうな。


ということは、そもそも「経営者目線を持て」という言葉は、経営者がすべき次元で物事を考えたり意思決定したりすることを従業員に対して求めるものではないということになるのでは?そしてそうなると、「経営者目線を持つことを、雇われにすぎない従業員に求めるというのは、ある意味で経営者の"甘え"だ」と言っていた日野さんの憤りは全く見当違いなのではないか?ただのわら人形論法と言っていいだろう。


他にも、日野さんは次のように述べている(http://toyokeizai.net/articles/-/26314?page=2)。

ある部分において、経営者の利益と従業員の利益は、明確に対立しています。それなのに、従業員に対して「経営者目線」を持てと言うことは、利益を放棄しろと言っているのと同じことです。

見ての通り、従業員に対して「経営者目線」を持てという言葉が発せられた時、その言葉が「お前の利益を放棄しろ」という意味を込めている旨を主張している文章である。ところが、記事の最後の方ではこの解釈が変化している(http://toyokeizai.net/articles/-/26314?page=4)。

そこで最後は、経営者目線を持っているフリをするためのコツを伝授しましょう(中略)経営者が言っていることを、自分もそのまま同じように言えばいいのです。たとえば、社長が「人材の育成が大きな課題だ」と、日頃、言っているのであれば、自分も「我が社は、人材の育成にもっと力を入れなければならないと思います」と、同じ内容の発言をすればいいのです。それだけで、自分も「経営者目線」を持ったことになります(中略)会社で現実に求められる「経営者目線」というのは、結局は「経営者の方針に賛成する」ということです。経営者と同じことを言っておけば、怒られることはまずありません。

ここでは「経営者目線を持て」が「経営者の方針に賛成する」という意味合いだということになっている。この点、経営者の方針が「従業員に利益を享受させない」という方向性のものではなく、上に書かれているような「人材の育成を充実させる」というものであった場合、従業員が自分の利益を放棄するということは特にない(というか、むしろ利益になるのでは?)。即ち、「従業員に対して"経営者目線"を持てと言うことは、利益を放棄しろと言っているのと同じこと」とは言えないじゃないか?という話になり、この問題提起もわら人形論法と言っていいと思われる。


異なる記事の間で矛盾が生じているどころか、それほど長いとは言えない一つの記事の中でここまで言葉の解釈がブレブレなのも珍しい。正直、ここまで支離滅裂な文章が書かれていること、その文章が東洋経済オンラインに載っていること、そしてその文章に「いいね!」が3500程ついていることのすべてが信じられないし、まともじゃないと思う。ブラック企業を問題視する言説を今後も絶やさないようにするのは当然のこととして、それと並行しておかしな企業叩きをする人、おかしな企業叩きに加担するメディア、及びそれを支持する人たちを批判する言説をも増やしていかなければいけないのではないだろうか。

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No title

>先ほどまで日野さんは「なんで経営者がすべき意思決定を雇われの身である従業員がしなきゃいけないんだ!」と怒っていたはずだ。それなのに、この引用箇所によると「経営者がするような意思決定を現場の従業員が勝手にし始めたら、大騒ぎになる」・「具体的な経営戦略の範囲まで社員が口出しするようなことは、求められていない」のだそうな。

うーん、これは要するに「『経営者目線』という言葉を経営者自身が都合よく解釈(利用)して従業員に押し付けている」
という意味だと私は解釈していましたが。
「経営者目線を持って働く」ということは「会社の立場で物事を考え、意思決定をすること」も含まれているはずのに
実際のところは、単に「会社の都合のいいように働け」という勝手な主張をそれっぽく言い換えているだけ、
ということを表現しているのだと思いました。
「今は会社の業績がよくないから、残業代が出ないのも仕方がない。それが会社 のためだ」というような「経営者目線」を持つことは大歓迎ですが、具体的な 経営戦略の範囲まで社員が口出しするようなことは、求められていないので  す。」
という文も、そういう意味で書いているのではないかと。

>ある部分において、経営者の利益と従業員の利益は、明確に対立しています。それなのに、従業員に対して「経営者目線」を持てと言うことは、利益を放棄しろと言っているのと同じことです。
>会社で現実に求められる「経営者目線」というのは、結局は「経営者の方針に賛成する」ということです。

これに関して主さんは「『利益を放棄しろと言っているのと同じこと』とは言えないじゃないか?」
と指摘されていますが、ここで想定されている「従業員の利益の放棄」とは、
例えば「企業のために有給申請を控える」「サビ残する」
とかにあたるのではないでしょうか。
「人材育成の充実」の例は、偶々従業員の利益につながっているとも解釈できる、というだけで
従業員が利益を放棄する・しないの範疇には含まれていないと思います。
(何であえて、こんな分かりづらい例をだすのかはよく分かりませんでしたが)
確かに「経営者目線をもつ」=「従業員の利益の放棄」とするのは強引ではあるとは思いますよ。
企業によっては「従業員の利益」も織り込んで経営方針を打ち立てるところもあるでしょうし。
ただ、日野さんの記事内容は「ブラック企業批判」というのが大前提なのだから、この主張そのものに特別問題は感じませんでした。

主張を裏付けるデータがお粗末だ、という意味ではもちろん別ですが。

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No title

ちょっと斜に構えすぎ

No title

先ほど「就活と日本社会」のレビューを書きました (02/18)にコメントしましたがもう一つ。
申し訳ないですがこの記事まったく同意できません。

>「なんで経営者がすべき意思決定を雇われの身である従業員がしなきゃいけないんだ!」と怒っていたはずだ。
こうまとめる事方自体が間違ってます。完全にミスリーディング。
ここで「意思決定をするのは、」に含まれてる意味は上が決めた意思決定と同調して動けよということ、もしくは自分の意思で動いても上と違ってたら矯正されるものという事。どちらにせよ結論は上の意向の元動けよという事。
次の「日頃から社員に「経営者目線を持て」と言っている経営者であっても、社員が本当に経営者のように振る舞い始めたら、それはそれで困るはずです。以下略」を見たらそう読むのが自然。
むしろわざわざ歪曲しているのではと感じてしまう。

次がもっとわけがわからないのですが
>「経営者の方針に賛成する」という意味合いだということになっている。
即ち、「従業員に対して"経営者目線"を持てと言うことは、利益を放棄しろと言っているのと同じこと」とは言えないじゃないか?
 経営者の方針では残業代が出ないのも仕方がないだから残業代なしでいいや
となれば放棄してるといえますよね。
>経営者の方針が「従業員に利益を享受させない」
 そもそも結果として利益を享受させないに傾いてしまうというといってるだけで何が何でも享受させないとは言っていないと思うのですが。だから場合によっては「人材の育成を充実させる」のような結果として従業員の理になる案も出てくるでしょう。
ただこれは昔のバイトでの話ですが急に上が人増やした結果育成に時間を取られて残業続きしかも残業2時間以上は賃金カットみたいな事がありました。幸いカットは一日最大30分ぐらいでしたが。トータル5時間分ぐらいですか。

結論としてあまりにも歪曲・ミスリーディングが過ぎると思います。自分側に都合のいい解釈をひねり出してるようにしか思えませんでした。この記事はひどすぎる。
もちろん経営者の目線を持ってには仕事を進めやすくなる・上に気に入られやすいみたいな利点もあるでしょうけど、ただひたすら搾取され利用されるというような悪用されるケースの心理解説・対策としては一定の評価さをされるものでしょう。いわゆるあるあるネタとしても面白い。
上記のバイトの話だって最初はみんなのためだから・業績もよくなるからって言われたものでした。結果はサビ残あったしその後も大して楽になるわけでもなくむしろ忙しかったような。

最後に若輩の私が言うのもどうかと思いますが流石にもうちょっと自分の感覚とか見方を疑った方が良いと思いますよ。客観性を持てというか。
ここ2年ぐらいの記事はどれも同意できない記事が多いです。同意できてもだから何あなたはどう思ってるのみたいな記事が多い。

Re: Re: No title

>大学○年目 さん(一度コメント返信した後、前半部分のコメントは修正しています。だから、もし「前見たのとコメントが変わってる」と思ったとしたらその認識は正しいです)

>こうまとめる事方自体が間違ってます。完全にミスリーディング。

「会社の立場で物事を考え、意思決定をするのは、経営者の仕事のはずです。それを雇われにすぎない従業員に求めるというのは、ある意味で経営者の「甘え」とも言えるのではないでしょうか」という文章から、日野さんの主張を「"なんで経営者がすべき意思決定を雇われの身である従業員がしなきゃいけないんだ!"と怒っていたはずだ」とまとめることのどこが完全にミスリーディングなのか疑問です。


>こうまとめる事方自体が間違ってます。完全にミスリーディング。 ここで「意思決定をするのは、」に含まれてる意味は上が決めた意思決定と同調して動けよということ、もしくは自分の意思で動いても上と違ってたら矯正されるものという事。どちらにせよ結論は上の意向の元動けよという事。次の「日頃から社員に「経営者目線を持て」と言っている経営者であっても、社員が本当に経営者のように振る舞い始めたら、それはそれで困るはずです。以下略」を見たらそう読むのが自然。

上述の「会社の立場で物事を考え、意思決定をするのは、経営者の仕事のはずです。それを雇われにすぎない従業員に求めるというのは、ある意味で経営者の「甘え」とも言えるのではないでしょうか」をスルーして、「日頃から社員に~」のところに飛びついている意味がよく分かりません。また、大学○年目さんの解釈を採用するとしたら、上は何かしらの意思決定をした事になりますよね(従業員が上が決めた意思決定と同調して動くためには、そもそも上が意思決定を済ませることが必須ですから)。そうなると、日野さんの「従業員が"経営者目線"を持って仕事をしなければならないとしたら、本当の経営者はいったい何の仕事をするのでしょうか」という文章と矛盾しませんか?経営者は意思決定という「仕事」をしているはずではないの?という話になりませんか。この点もおかしいと感じました。


>次がもっとわけがわからないのですが(中略)経営者の方針では残業代が出ないのも仕方がないだから残業代なしでいいやとなれば放棄してるといえますよね

「もっとわけがわからない」と仰っている通りそもそも話を分かっていないみたいなので、もう一度僕が記事で言っていることを少し言葉を変えて書きますね。日野さんは東洋経済オンラインの記事の2ページ目で「"経営者目線"を持てと言うことは、利益を放棄しろと言っているのと同じことです」と言っていましたよね。しかし、4ページ目で彼が挙げた「経営者目線を持つこと」の例は「社長が"人材の育成が大きな課題だ"と、日頃、言っているのであれば、自分も"我が社は、人材の育成にもっと力を入れなければならないと思います"と、同じ内容の発言をすればいいのです。それだけで、自分も"経営者目線"を持ったことになります」というものでした。

2ページ目では経営者から「経営者目線を持て」という言葉が発せられた時、それは従業員に対して利益を放棄することを命じているという話をしていたのに、4ページ目ではただ単に経営者の方針に口だけ賛成していれば足りるという話になっていて、「従業員が利益を放棄させられる」という話がどこかにすっ飛んでいます(先述のように、日野さんが挙げた例は「社長が"人材の育成が大きな課題だ"と言っているときに、自分もそう言えば良い」というもので、これは別に従業員が利益を放棄するとかそういう話では全く無いですよね)。つまり、経営者が「経営者目線を持て」という言葉を発していても、従業員に利益の放棄を求めていない場合があることを日野さん自身が認めているも同然で、だからこそ2ページ目の「"経営者目線"を持てと言うことは、利益を放棄しろと言っているのと同じことです」という文章は藁人形論法なんじゃないの?、とこの記事で言ったわけです。

>そもそも結果として利益を享受させないに傾いてしまうというといってるだけで何が何でも享受させないとは言っていないと思うのですが。だから場合によっては「人材の育成を充実させる」のような結果として従業員の理になる案も出てくるでしょう

「経営者目線を持て」という言葉から「場合によっては結果として従業員の理になる案も出てくる」なら、日野さんの「従業員に対して"経営者目線"を持てと言うことは、利益を放棄しろと言っているのと同じことです」という記述はおかしいでしょう。全然「同じこと」じゃないですし。

>もちろん経営者の目線を持ってには仕事を進めやすくなる・上に気に入られやすいみたいな利点もあるでしょうけど、ただひたすら搾取され利用されるというような悪用されるケースの心理解説・対策としては一定の評価さをされるものでしょう。

日野さんの記事の問題の一つは、そういうケースだと限定しないで、一般論として「経営者目線を持て」という言葉を発する経営者が従業員に利益の放棄を迫っているかのように書いているところにあると思うんですけどね。このページとか特に(http://toyokeizai.net/articles/-/26314?page=2)。その愚劣さを考えると、仮に日野さんの記事に一定の評価をされるべき部分があるとしても、その良さを帳消しにして余りある悪さを理由に総合的に記事を評価できないというのは一つの評価として全然あり得ることだと思いますし、僕個人はそういう評価が一番真っ当だと感じています。

>最後に若輩の私が言うのもどうかと思いますが流石にもうちょっと自分の感覚とか見方を疑った方が良いと思いますよ。客観性を持てというか

これは日野さんの記事に対する僕の読解・批判がおかしいと思ったから書いた文章だと思うのですが、このコメント返信によって「自分の感覚とか見方を疑った方が良い」のはどちらなのかについて変化が生じたなら嬉しい限りです。

No title

雇用者(経営者)やその犬らが、他の被雇用者に対して雇用者側の意見を有無を言わさず飲ませる文句が「経営者目線を持て」

この「経営者目線を持て」嫌いをこじらせて一瞬、神の領域に入ったのが日野さん

頭の展開が多分(ページ番号とは無関係)
1.「経営者目線を持て」って雇う側の意見を飲ませる文句だよね
2.そういう経営者こそが経営者目線(ここでは雇用者・被雇用者・企業それぞれの立場・利益を考える能力を指す)を持てよ
3.そもそも経営者=雇用者だから被雇用者が経営者目線(同上)を持ったら誰が経営するんだよ
4.何かよくわからなくなってきたけど1.の「経営者目線を持て」と言われて謎会議や残業に巻き込まれそうなときには、ちゃんと経営者が言っていた言葉を言うことで自分も経営者目線を持っていることを示しつつ、外せない用事があると言って抜け出しましょう
かと

最後の方は相手を否定せず自分の意見を表現するアサーションというものに近いと思いました

確かに、兵隊までリーダーのように考えろはおかしい。
平社員に目先の判断はできても、大局的な視点でものを考えることはまずできない。
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