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日野瑛太郎さん著の「定時帰宅」は読者のミスリードを誘うことで、単なる提案・思い付きを「成功例」かのように仕立て上げていないか

日野瑛太郎さん著の「あ、やりがいとか~」に「ブログで"完全書き下ろし"を謳っていたのに、本の内容がブログとほぼ同じだった」という問題があったということはこれまで何回か書いてきた(http://lingmu12261226.blog10.fc2.com/blog-entry-544.html)。僕はこれを「詐欺レベル」と評したけれど、実のところ日野さんの最新の著作「定時帰宅」についても「読者のミスリードを誘っている」と感じずにはいられない記述が見られる。


ここでいう「ミスリード」とは2つあって、一つは(既にamazonのレビューにも指摘があるけれど)読者に「日野さんは定時帰宅に成功していた」と思わせるであろう表現がありながら、実際のところは日野さんは全然定時帰宅が出来ていなかったはずだというもの。「定時帰宅」の前書きやp.69には次のような記述がある。

・定時帰宅が出来ないことで悩みを抱えている人は、おそらくたくさんいるのではないでしょうか。本書はまさにそんなあなたのために書かれたものです(中略)僕はどうすれば「会社のための時間」を削減し、「自分のための時間」を生み出すことができるかを真剣に模索し始めました(中略)まずは仕事のやり方を変えることにしました。仕事の優先順位の決め方や、会議への臨み方、メールの書き方など、日々の仕事のやり方を抜本的に見直しました(中略)試行錯誤の末、最終的には会社員として働きながらブログ運営やスマートフォン向けのアプリケーション開発を行い、プライベートで会社の給料と同等の収入を得ることが出来るようにまでなりました。今は会社を辞めて独立し、100%自分のためだけに時間を使うことが出来ています。ここで紹介する「仕事術」や「人間関係術」は、そんな僕の経験が元になって生み出されたものです(p.3-7)。

・社畜にならずに、日本の職場で楽に働くためには、戦略的に「キャラ」をうまく利用することです。つまり、空気を読んで毎日遅くまで残業したり、プライベートを犠牲にして献身的に会社に尽くさなくても許されてしまうような「キャラ」を確立することができれば、社畜にならずとも会社の中でそれなりの地位を保ちながら働くことが出来るというわけです(p.69)。

そもそもこれは「定時帰宅」と題する本である。したがって、普通に読めば前書きの文章を「日野さんは仕事のやり方を工夫する等して"会社のための時間"を削減して定時に帰れるようになって、それにより生まれた時間を利用して独立するための準備をしていったんだな」と、そしてp.69の文章を「日野さんは彼流のテクニックを活用して、空気を読んで毎日遅くまで残業したりプライベートを犠牲にして献身的に会社に尽くさなくても許されてしまう"キャラ"を確立したんだな」と理解することになるかと思う。


しかし、日野さんの著書「脱社畜の働き方」を読むと、日野さんの会社では長時間労働が発生していて、且つ日野さんもそれに巻き込まれていた旨が書かれている。例えば本には「労働時間だけで考えると、起業時代と会社員時代ではあまり変わらないか、もしかしたら会社員時代の方がむしろ少ないかもしれない(p.171)」という記述があるが、その起業時代の労働時間は「ブラック企業に分類されかねないぐらい(p.154)」と書いてあるので、必然的に会社員時代の労働時間も相当のものであったという結論になる。また、脱社畜ブログの「会社を辞めるのがゴールというわけではない」というエントリーにも次のような記述がある。

僕は、プライベートプロジェクトに精を出すことにした。会社外での収入を確保すべく、ブログをせっせと更新し、スマホアプリやウェブサービスの開発にエネルギーを注ぎ込んだ。いま振り返ると、当時はかなり頑張っていたように思える。平日はブログの記事を書く時間が取れない日も多かったので、記事は土日に7個分書き溜めて毎日会社からこっそり更新ボタンを押すという方法で更新していた。他の空いた時間は、基本的にスマホアプリやウェブサービスのコーディングに費やした。終電で帰宅して、深夜2時ぐらいまでプライベートプロジェクト用のプログラムを書くような日もあった。これに途中で出版の話も加わり、いよいよ忙しさは最高潮に達した

以上の記述を踏まえると、上述の「日野さんは仕事のやり方を工夫する等して"会社のための時間"を削減して定時に帰れるようになって、それにより生まれた時間を利用して独立するための準備をしていったんだな」という理解は誤りである可能性が高いということになるはずだ。日野さんは「会社のための時間」を削減し、定時帰宅して平日に空き時間を作れていた訳ではなく、あくまでも「休日」に独立のための準備を頑張ったことで独立に成功したということに過ぎないということではないか。


以上を踏まえて2つ目のミスリードに話を進めると、それは本には「こういう場面ではこうしましょう。そうすると、こうなります」というように方法論が「成功例」かのように書かれているけれど、実際にはその方法論のほとんどは単なる提案・思い付きに過ぎないだろうというもの。この点、本には「定時帰宅するエリートはみんなこれをやっている」、「定時に帰るためのテクニック集」、「定時に帰るエリートが絶対にやらないこと」といった文言が見られるので、これを踏まえると「日野さんはこうしたテクニックを活用することで定時(少なくとも、それに近い時間)で帰れていたんだな」と理解するのが自然であるはずだ。


しかし実際には上述の通り日野さんは定時で帰れていないわけで、ゆえに本に書かれている方法論は単なる提案・思い付きレベルのものに過ぎないのではないか。別に単なる提案・思い付きレベルの文章を書くこと自体は問題ないけれど、そのレベルのものを「成功例」かのように書くのはいかがなものか。「日野さんが定時で帰れていなかった」という事情を踏まえると、少なくとも「本で紹介されているテクニックを活用しても、空気を読んで毎日遅くまで残業したり、プライベートを犠牲にして献身的に会社に尽くさなくても許されてしまうような"キャラ"になれるわけではない」、あるいは「空気を読んで毎日遅くまで残業したり、プライベートを犠牲にして献身的に会社に尽くさなくても許されてしまうような"キャラ"になれたとしても、それが定時帰宅につながるわけではない」といった欠陥が本にあるという話になる。そんなものを「成功例」かのように仕立て上げるというのはやり方が汚いなと感じる。


これまで就活・労働関連の本で最低のものだと感じたのは「就職活動研究会」が出している「会社別就職試験対策シリーズ」であったけれど(http://lingmu12261226.blog10.fc2.com/blog-entry-446.html)、日野さんの本の出し方もこれに肉薄するレベルで酷い(「就職活動研究会」はの酷さは群を抜いているので、さすがにそれよりはマシと言えるだろうか・・・)。この「定時帰宅」のみを手に取った人は本に書かれている方法論を信用してしまうだろうけど、そういう人がこの記事を通じて上述の「脱社畜の働き方」・「脱社畜ブログ」の記述を知り、「定時帰宅」に書かれているテクニックの妥当性を疑うようになったなら幸いである。

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日野瑛太郎さんが「脱社畜ブログファン」を利用するために仕掛けたであろう罠

つい最近「虎」さんから「日野さんの新作が昨日発売になったようですが、早速Amazonのレビューは惨憺たるものになってるようですね。前作からの間隔、最近のブログ内容の劣化から予想されたことですが、お読みになられたら是非感想をお聞かせ下さい」というコメントを頂いたことを受けて、日野瑛太郎さん著の「あ、"やりがい"とかいらないんで、とりあえず残業代ください」を買って読んでみた。日野さんは脱社畜ブログで本の宣伝を何回か行っており、その中で次のようなことを言っていた。

前著『脱社畜の働き方』は、一部ブログの文章がそのまま載っている部分などもありましたが、今回の本は完全書きおろしです(http://dennou-kurage.hatenablog.com/entry/2013/12/10/101407)。

それにも関わらず、Amazonのレビューには「主張には賛成だが、この本は買う価値なし。ブログのまんまだった・・・」・「内容自体は著者のブログに書かれていることとほぼ同じなので、あえてこの本を買う必要はない(中略)"書きおろし"が謳われていたので心底がっかりした」というものが見られる。僕は本の全ての内容がブログとほぼ同じとは思わなかったが、それでも相当程度話が重複している部分があったので、本を読んで「これ、ブログと同じじゃないか」とがっかりする気持ちは分かる。


上述のように、日野さんは「前著"脱社畜の働き方"は、一部ブログの文章がそのまま載っている部分などもありましたが、今回の本は完全書きおろし」と言っていたので、これを素直に読めば「この本はブログの文章がそのまま載っている部分などなく、完全にオリジナルの話が展開されているんだな」と認識することになるかと思う。しかし、例えば本のp.142から始まる「④会社の人間関係を絶対視するな」の内容は脱社畜ブログの「あなたのイヤな上司も、会社を出ればただの人である(http://dennou-kurage.hatenablog.com/entry/2012/11/12/210341)」の内容とほぼ同じである。本とブログから少し文章を引用したい。

・上司は、立場上あなたの仕事を指揮・監督し、時にはその仕事ぶりを評価して指導などを行うことがあります。このように、上司の指揮下に入って会社で働いていると、なんだか上司が人間的にも偉い人のように思えてきます。しかし、実際には上司があなたより人間的に偉いなんてことはありません。別に、あなたの上司は生まれた時からあなたの上司だった、というわけではないのです。現在、会社で「たまたま」そういうポジションにいるというだけです。会社では確かにあなたに対して命令を下す存在ですが、いったん会社を出てしまえばそこにあるのは「1人の人間と1人の人間」の関係です。そこに優劣を持ち出すのは不適切です。このことは言ってみれば「あたりまえ」のことなのですが、会社でずっと働いているとこの「あたりまえ」のことが分からなくなってきてしまいます(本 p.144)

・会社に入れば、よほど上のポジションでない限り、上司というものが存在する。上司はあなたに仕事上の命令を下し、あなたの仕事の進捗を管理して、あなたの仕事ぶりを評価してくる。こんな風に命令されたり、管理されたり、評価をされたりしていると、上司はとても偉い存在のような気がしてくる。しかし、よく考えてみると、あなたの上司も、生まれながらにしてあなたの上司だったわけではない。たまたま、その会社で、あなたよりも役職が上だったに過ぎない。会社というコンテキストにおいて上司だというだけで、一歩会社の外に出ればただの人であり、あなたより偉い人間だというわけでは決して無い。このことは、当たり前のことなのだけど、会社という組織でずっと働いていると、見過ごされがちなことだ(脱社畜ブログの記事)。

・・・ちなみにこの後、スタンフォード大学で行われた心理学の実験が紹介される点も本とブログで共通している。他にも、本の「お客様が神さまだから従業員が奴隷に」・「"モンスター消費者"がブラック企業を生み出す」とブログの「App Storeのレビューに、日本のモンスター消費者の片鱗を見る(http://dennou-kurage.hatenablog.com/entry/2012/12/04/213102)」の内容も見比べてみたい。

・値段に見合わないレベルのサービスを提供しようとすれば、サービス提供者には当然そのしわ寄せがくることになります。この場合、主に割を食っているのは従業員です(中略)厄介なのは、明らかに値段相応のでない過剰なサービスに多くの日本人の消費者は慣れきってしまっているということです(中略)日本人にとって、質の高いサービスは「あたりまえ」です。払う値段に関係なく、サービスの質が低ければ「客をなんだと思ってるんだ」と激怒する人はたくさんいます。高級レストランで店員の態度が悪いと苦情を言うのならばまだ理解できますが、ファストフード系牛丼屋などで380円の牛丼を注文し、それで店員の態度が悪いと大騒ぎするのは明らかに過剰要求です(中略)商売の世界ではよく「お客様は神様です」という言葉が使われますが、顧客を神様のような待遇で迎えるために、従業員がまるで奴隷のように割に合わない働きを強いられてしまっているのです(本:p.38-41)。

・無料アプリにすら全力で呪詛の言葉を投げかける日本のApp Storeのレビュワーを見ていると、日本の消費者がやはり諸外国に比べて要求過剰であることは間違いないと思ってしまう。飲食店で店員の些細なミスも許さず罵倒をしたり、電車が数分遅れたことにクレームを入れたり、24時間時刻指定配達をしろと言ってみたりと、日本の消費者は、はっきり言ってモンスターである。サービス提供者も、自分と同じ人間だということは完全に忘れ去られている。サービスを受ける「顧客」という立場になれば、王様のような横暴も許されるという考え方の人があまりにも多い。「お客様は神様です」という言葉は、店側が使うならわかるが、客側が使うとものすごくみっともないと僕には思えてしまう。そして、サービス提供者も、このモンスター消費者の過剰なサービス要求に答えてしまっている。そのしわ寄せは、従業員に来る。だから運送・飲食といった接客業は信じられないレベルでブラック化する。「値段相応」という考えが、日本のサービス業にはあまりない。確かに、1食数万円ぐらいかかるレストランであれば、「店員の態度」を気にするのも理解できる。しかし、吉野家で380円の牛丼を食べて、店員の態度が気に入らないと言って喧嘩をふっかけるのはどう考えても「値段相応」ではない。App Storeの無料アプリにキレるのも、これと変わらないと僕は思う(脱社畜ブログの記事)。

他にも、本の「"やりがい"にとらわれるな(p.130-135)」はブログの「職業選択マトリクス(http://dennou-kurage.hatenablog.com/entry/2013/03/12/211208)」とほぼ同じ話をしているし(ブログ記事にある図表がそのまま本に載っている)、あるいは本の「つらくなったらいつでも逃げていい(p.135-139)」もブログの「会社が辛くなったら、いつでも逃げていい(http://dennou-kurage.hatenablog.com/entry/2012/09/16/121455)・「"逃げる"のススメ(http://dennou-kurage.hatenablog.com/entry/2013/02/28/202641)」 と同じような話をしている・・・。最後に、本の第1章の目次を少し紹介したい。これを見れば「これ、ブログや連載でしてた話と同じなんじゃないの?」という気づきを得ることが出来るはずだ。

・日本の職場では残業をするのが当たり前 ・残業は「例外的なもの」のはず ・悲しきムダ残業 ・有給休暇を全部使い切れるのは3人に1人 ・有給休暇がとれないのは約束違反 ・日本は労働犯罪天国ー軽く見られるサービス残業 ・過労死って殺人罪じゃないの? ・「社会人」というヘンな言葉・・・

言うまでもないかもしれないが、ここまで長々と「あ、"やりがい"とかいらないんで、とりあえず残業代ください」と脱社畜ブログを比較してきたのは、当然日野さんが述べていた「今回の本は完全書きおろしです」という告知が詐欺レベルであることを示すためである。本を読んだ僕からすると、この告知は明らかに嘘だ。どう好意的に見ても、少なくとも「完全」書き下ろしではない。しかし日野さんはこう告知することで、特に「脱社畜ブログファン」が立ち読みをすることなくamazonで予約購入するように仕向けていたんじゃないかと思う。「脱社畜ブログに、日野さんが罠を仕掛けていた」と言っても言い過ぎではないだろう。Amazonのページにある「garusonterao」さんという方のレビューを見れば分かるが、本書は脱社畜ブログを好んで読み、且つ日野さんの告知を信頼した人ほど腹を立てたり落胆したりする本だと言える。


実は僕も本書のレビューを書いていて、そこで「購入を考えている方に対しては、購入前にせめて目次だけでも確認することを強く薦めたいです」と記した。今回の記事は、その記述を裏付けるための補足資料として活用していただければ幸いだ。amazonにも書いたけれど、数多くある「日本の労働環境を批判する本」の中で本文の多くをネットで見ることが出来たり議論に粗さが散見されたりする本書を手に取る意義はゼロに近く、ゆえに本書ではなく、より質が高く有意義な本を手に取る方が増えることを願っている。

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就職活動研究会が出した「会社別就職試験対策シリーズ」は就活生を舐めているのか?

久しぶりに本屋の「就職試験」コーナーに足を運んでみたところ、「就職活動研究会」が出している「会社別就職試験対策シリーズ」という本がずらりと並んでいることに驚いた。これは「三菱商事の会社研究 2014年度版」、「川崎重工業の会社研究 2014年度版」、「NTTドコモの会社研究 2014年度版」、「三菱UFJ モルガン・スタンレー証券」など、業界単位ではなく、所謂一流企業と言われるところの個々の会社ごとに研究が出来る形をとっている(http://www.amazon.co.jp/%E6%9C%AC/s?ie=UTF8&field-author=%E5%B0%B1%E8%81%B7%E6%B4%BB%E5%8B%95%E7%A0%94%E7%A9%B6%E4%BC%9A&page=1&rh=n%3A465392%2Cp_27%3A%E5%B0%B1%E8%81%B7%E6%B4%BB%E5%8B%95%E7%A0%94%E7%A9%B6%E4%BC%9A)。


本の表紙を見た段階では、「おそらく、会社のビジネスの詳細について詳しく説明したり、会社の社員が出てきて社内の雰囲気を伝えたりして、就活生の企業理解を深める中身に仕上がっているのだろう」と想像していた。しかし、試しにいくつか本を手にとって立ち読みしてみたところ、一気に「これは、ただのぼったくりじゃないか?」と考えが変わった。正直「ここまで酷い本は初めて見た」と言ってよいレベル。とてもじゃないが、こんな本に1575円の価値はない。


勿論こんな本は買っていないので覚えている範囲で本の基本的な構成を述べると、「①企業概要・選考プロセスの説明→②どのように就職活動を進めていくか、その一般的な説明→③SPI対策→④話題になったニュース紹介」というものになる。そして「酷い」と感じた点は2つある。


第一に、いくつか本を手に取った限りでは、上で説明した構成の②~④の中身がどれも共通しているということだ。この時点で「就職活動研究会」の手抜きが感じられる。例えば、筆記試験の出題形式は企業ごとにそれぞれ異なるのだから、企業ごとに対策本を出すとすれば「A社の筆記試験はSPIだからSPI対策が出来るような構成に、B社の筆記試験は玉手箱だから玉手箱対策が出来るように・・・」と考えるのが自然のはずだ。しかし、この「会社別就職試験対策シリーズ」にはそのような違いは見られない。そんなことすらしないで、企業ごとに本を出すんじゃない。


第二に、上で説明した構成の内の①は企業ごとに内容が異なるのだが(当たり前)、その内容も酷い。これはぜひ立ち読みしてほしいけれど、内容の大半が有価証券報告書のコピペだったので(笑)企業のホームページを見れば確認できるレベルのものでここまで堂々とページ数を稼げる神経は、逆にすごいとすら思える。このシリーズの本を買ってしまった人からすれば、間違いなく本を燃やしたくなるレベル。


実際にamazonのレビューを見てみると本へのブーイングが寄せられているので、ご紹介。やはり「この本はクソだな」と感じた僕の感覚は間違っていなかった。

このシリーズは買わない方が良いです。中身ゼロです。(装丁にだまされてはいけません)(本の大半を占めている)最新の企業情報→有価証券報告書の貼り付け(企業のHPで無料で見れます)採用データ→おそらく「みんしゅう」のコピペ(情報薄すぎ)一般常識試験問題→企業対策本に必要ありません。就活生を馬鹿にしているとしか思えない内容です。こんなクオリティの低い本を初めて見ました。あまりにむかついたので、本を破いて捨てました。皆さん、気をつけてください(三井不動産)。

これは酷い。あまりにも酷い。会社研究とか書いてるけど,みん就の内容そのまま。そして,100ページ以上にわたって有価証券報告書をそのまま貼り付けてある。まとめも解説も一切なく,ただそのまま貼り付けてある。こんなの,ネットで無料で見れるよ・・・

自己分析・エントリーシート・面接攻略法,と書いてるから,てっきり日立のESや面接に重点を置いた内容かと思ってたら,そんなことはなかった。敬語の使い方とか,5W1Hとか,ひたすら一般論が述べられてるのみ。筆記試験はWebテストって第1章に書いてるのに,2章以降は一般常識試験の対策法,論作文の書き方説明が書いてあるし.手抜き感が半端ない。タイトルに釣られて買ってしまった自分が馬鹿だった・・・(日立製作所)

僕はこれらのレビューに心から共感する。どうせこのシリーズの「2015年度版」も出るのだろうけれど、この本のクソさがこの記事を通じて広まって、本を買うのをやめる就活生が増えれば嬉しく思う。そして理想を言えば、本を出した「就職活動研究会」、並びに「協同出版」ともに消滅してもらえると助かります、冗談抜きで。

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「就活生を食い物にしている」とは、どのような行為を指すのか

今更ながら当ブログには「就活生を食い物にする就活コンサルやライター」というカテゴリがあり、そのカテゴリに属する記事の内容の説明として「就活生が抱える不安や、あるいは彼ら・彼女らの知識不足につけこんで、彼ら・彼女らからお金を奪おうとしたり、あるいは"こんなバカな学生がいますよ~!"というように就活問題を肴に大騒ぎしてお金を稼ごうとするコンサルやライターの仕事を批判する」という文章を記した。後半はともかく、前半部の「就活生が抱える不安や、あるいは彼ら・彼女らの知識不足につけこんで、彼ら・彼女らからお金を奪おうとする」という記述に関しては、今更ながらその表現の適切さについて考えるようになった。


きっかけは、「たろう」さんという方から「もし本当に就活生の為に行動しようとするのであれば、わざわざお金を取ったりしないでしょうし、地道に行った確かな調査や確固たる信念を基に自分の言葉を発信する筈です」というコメントを頂いたことだ(http://lingmu12261226.blog10.fc2.com/blog-entry-426.html)。このコメントからは「就活生から金を取る→本当に就活生の為に行動しているとはいえない=就活生を食い物にしている」という構図の存在が浮き彫りになっているように僕には思えた。


かくいう僕自身も、過去に「就活生だけでなく"親"をも食い物にし始めた就活コンサルタント」という記事において「就活生の親向けのセミナーを20000円で開く(ただし"日経ビジネス"半年間(25冊)の購読と、新書"就活生の親が今、知っておくべきこと"付)」という行為をもって脊髄反射的に「就活ビジネスが"親"をも食い物にし始めた」と表現したことがある。即ち「就活生の親から金をとる→就活生の親を食い物にしている」という、「たろう」さんと同じような構図を定立したことがあるといえる。しかし、このような考え方が果たして妥当なのか、再検証するようになった。


というのも、誰がどう見ても「就活生を食い物にする仕事」というフレーズからは悪いイメージしか感じられないはずだが、仮に「就活生から金を取る→就活生を食い物にしている」という構図を採用してしまうと、例えば「働きたいけれど、働けない若者」たちにジョブトレの機会を提供するNPO法人「育て上げネット」も、「就活生を食い物にしているNPO」と言えてしまうことになる(ジョブトレの料金 http://www.sodateage.net/jobtra/program.html)。個人的な価値判断としては、このような社会的意義が大きい活動に取り組んでおり、且つ実際に成果も出しているであろうNPOを「就活生を食い物にする」と評することには違和感がある(「成果」について詳細は分からないのだが、代表の工藤さんの本を読む限りでは、多くの若者が"育て上げネット"の支援を受けて正社員になったことが感じ取れる)。


また、このブログでも取り上げたことがある「凡人内定戦略」の出版に対して「就活生を食い物にして」と非難することは果たして妥当だろうか。いやらしい言い方をすれば「本の出版を通じて、就活生から金をとろうとしている」側面は多少はある訳だけれど、それでも「就活をどう乗り切ったらよいかわからない」という悩みを抱えている蓋然性が高い「凡人学生」に特にフォーカスしたことの意義・説得力がある理論を展開し、且つ読み物として面白いものへと仕上げて多くの読者を満足させた成果を考慮すると、この本の出版を「就活生を食い物にする」ことには、またまた違和感がある。


一方で「就活生を食い物にしている」と評して罪悪感が全く感じられない取り組みの例としては、例えば一昨年に行われた「カルト就活やめなはれデモ」で問題視された「高額な料金を設定し"こういう心持で行うべきだ"といった精神論を説いたり、果てには合宿を行い滝行までさせる、非常に宗教的な"修行"を提供しているビジネス」が挙げられると思う。なぜ僕がそう感じるのかというと、それは「就活生が抱える不安や、あるいは彼ら・彼女らの知識不足につけこんで、就活の成功につながる可能性が低い適当なビジネスを行って彼ら・彼女らからお金を奪おうとする」と表せるかなと思う。


ただ、仮にある就活予備校が「就活の成功につながる可能性が高いノウハウ」をきちんと提供していた場合でも、最近ブログで問題視した「一生懸命塾」のように、勧誘方法に大きな問題がある場合にはそれは「就活生を食い物にしている」と評価しても差し支えないような気がする。その理由としては、「就活生が元から有している就活に対する不安を無理やり拡大させることで就活生から判断能力を奪い、そこに付け込んで契約を締結させようとする事情があるから」というものが思い浮かぶ。


事実東京都は、問題となった一生懸命塾の勧誘のやり口を具体的に説明しており、それを見ると「Eは"そんな優柔不断な態度で、今ここで決められないようなら、今後差し迫った状況になっても決断なんてできない"とも言い、乙は自分が責められているように感じた。乙は判断が鈍ってしまい、Eが差し迫った様子で言うからには今決めなければいけないと思い、契約することにした」、「丙は、このまま話をしていても切りがないと思い始めた。また、周囲が見えない状況で判断が鈍ってしまい、入塾を承諾した」、「塾に入ると言わない丁に対して、勧誘は長時間続けられた。丁は、個別のブースの中で拘束され、Iからたたみかけられ、強い口調で成功しないなどと決めつけられているうちに、Iの話は正しいのかもしれないと思い始め、また契約するまで帰れないと不安に思った」と、勧誘行為が原因で就活生(乙・丙・丁のこと)の判断能力が鈍り、それにより契約締結に至った事情があったことが分かる(http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2013/03/20n35500.htm)。このような事情があると、仮に勧誘行為の後に良質なサービスが提供されるとしても、このようなビジネスを好意的に捉えるのは難しい。


どのような就活ビジネス(予備校の開設・セミナーの主催・本の出版など)を問題視するのかは各々の価値判断によるだろう。かくいう僕自身も未だ自分の考えをはっきりと言語化することが出来ていない。ただ一つ言えるのは、就活生からお金をとる営みを十把一絡げに批判するアプローチが誤りであることは間違いないということだ。

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都から是正勧告を受けたはずの「一生懸命塾」の勧誘活動が普通に続いている件~個人情報を聞き出そうとする人からは逃げよう~

前回の記事で取り上げた株式会社もといは「一生懸命塾」という名称の就活塾を運営している(http://www.motoi-isyoukenmei.com/company.html)。軽く検索してみたところ、以前からこの就活塾の勧誘方法が問題視されていたことが分かった。この点については特に「やや日刊カルト新聞」というサイトの「就活学生を狙う【一生懸命塾】の勧誘手法に違和感」、「"入れ替わっている""全部が全部じゃない""新しい理念で"一生懸命塾の勧誘員、グローバルトリニティとの関連を認める」という記事が詳しい。勧誘の様子を画像で確認することもできる。


そんな「一生懸命塾」だが、5日に都から「消費者を威迫して困惑させ、又は消費者に迷惑を覚えさせるような方法で、契約の締結を勧誘しないこと、又は契約を締結させないこと」などの是正勧告を受けたことで、勧誘方法の是正・改善措置を都知事に報告することが求められている(http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2013/03/20n35500.htm)。「これでひとまずは安心だな」と思ったものだが、「一生懸命塾」の勧誘活動は僕の予想を超えていた。


便利なもので、twitterで「一生懸命塾」と検索するだけで、家にいながらして塾の評判・勧誘活動の実態が少なからず分かる。繰り返しになるが都が是正勧告をしたのは今月の5日だが、その後も勧誘行為が行われていたことが分かった。「一生懸命塾」の勧誘方法に対する是正勧告がなされたことは誰でも見れる東京都のホームページに公開されたわけだからさすがにもう少し大人しくするのかと思いきや、全くそんなことは無いようである。


東京都は「一生懸命塾」の勧誘行為の特徴の一つとして「大学や就職合同セミナーの会場付近で、学生に対して、就職活動や学生生活に関するアンケートを実施して連絡先を聞き出し、"明日、就活セミナーがあるので来ませんか"、"絶対にためになる説明会だから聞きに来てください"などと、有料の『就活対策講座』等の受講契約を勧誘する目的以外のことが主要な目的であるかのように告げて、事務所(一生懸命塾)への来訪を要請する」というものを挙げていたけれど、今のところ「アンケートを実施して連絡先を聞き出す」、「"就活セミナーがあるので来ませんか"と告げる」のくだりは何も変わっていない・・・。個人的には「駅や大学前でビラ配りだけ行う」という形の勧誘方法なら分かるけれど、相変わらず就活生から個人情報を聞き出して、その後電話をかけるという方法を採っているようである。


確かに現時点では、「一生懸命塾」が「有料の"就活対策講座"等の受講契約を勧誘する目的以外のことが主要な目的であるかのように告げて」という行為をしたかは明らかでない(もしかしたら、本当にセミナーの勧誘を目的とした声かけかもしれないので)。しかし、正直セミナーをやってそれで終わりになるということはちょっと想定し難い。


また、就活生が事務所に行かずに済んだ場合でも、仮に勧誘電話を何度もかけて就活生に「これだけ電話かけてこられるのは迷惑だな・・・」と思わせるとすれば、それはそれで問題ではないだろうか。ちなみに前述の「やや日刊カルト新聞」の記事には「一生懸命塾のチラシを見せ、説明会へと誘う。そして後日記入させた携帯電話番号にしつこく電話を掛け説明会へ来る約束をさせるのだ」という記述があり、恐らく電話がかかってくるのは1度ではなく何度もかかってくるものと予想できる。この場合は就活生に金銭的な被害はないとは言え、精神的なストレスを被るのは間違いない。


前回の記事で「ななし」さんという方が、こうしたビジネス(というか悪徳商法?)への対応策として「アンケートに答えない。あるいは、知らないところからの連絡に反応しない」、「個人情報を与えない」、「事務所へ行かない」の3点を挙げてくださった。これらはいずれも正しい策だと思うが、就活生の場合はエントリーした企業から連絡が来ることも多いことを鑑みると「知らないところからの連絡に反応しない」という策は取りにくいと思うので、そもそも他人に簡単に個人情報を与えないという点を徹底するべきではないだろうか。個人情報を聞き出そうとする人からは逃げるに限る。


路上で就活生から個人情報を聞き出そうとする人からは、とりあえず逃げようという意見に共感してくださった方は、もし宜しければクリックをお願いします
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