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「手書き」で文章を書くということ、それは常に良いことなのだろうか?

常見陽平さんの最新の著作「親は知らない就活の鉄則」の中で、学業に力を入れることで就活を乗り切るために必要なマインドを培う・・・という視点についての記述がある。具体的には、青山学院大学の経済学部のあるゼミにて、ゼミ生がレポートを「手書き」で1万字以上書くことを通じて、経済学の知識だけでなく、あきらめない姿勢などをも同時に培ったという事例が紹介されている。


このゼミの方針について、部外者である僕がどうこう言うのは筋違いであることは承知している。ただ、しつこいけれど「手書き」でレポートを書ききることが美徳とされる風潮がもしあるとすれば、それについては自分なりの批判的な意見を書きたい。意見を書くに当たっては、このブログにしては珍しくサッカーのことについて触れたい。


完全にうろ覚えなので記述の正確性に自信は無いけれど、あるサッカー雑誌で日本の高校サッカーの練習と、現在世界で一番強いクラブ「バルセロナ」の育成方法を比較したコラムが載せられていた。日本の高校サッカーでは、とにかく肉体の限界まで走りこむのが良いこととされる。例えば、現在日本代表で活躍している遠藤保仁選手や南アフリカワールドカップに出場した松井大輔選手などの出身校である鹿児島実業高校は、とにかく選手を徹底的に走りこませることで有名だ。二人とも「高校の時の厳しい練習を乗り越えたことで、この先どんな厳しいことがあってもやっていける」ということをそれぞれの著書で記している。これはこれで素晴らしいことだ。


ただ、僕が読んだと記憶しているコラムでは確か「日本の高校サッカーでは、限界まで走りこむことが良しとされる。一方、バルセロナではミニゲームで何が何でも勝つことが良しとされる」というようなことが書いてあった。申し訳ないことに、コラムの結論は忘れてしまったのだけれど(そもそも、本当にこんなコラムがあったのかどうか自分の中で疑わしくなってきました笑)・・・。ただ、記憶を辿ると、サッカーの試合では「走ること」はもちろん重要だけれども、何よりも一番大事なのは試合に勝つことのはずなので、勝ちにこだわる姿勢を練習から重要視するバルセロナの練習方法の方が理に適っている・・・というような結論だったような気がする。


勿論、鹿児島実業の練習方法が間違っているということはないし、むしろ素晴らしいものだ。ただ、限界まで走りこみ「こんなに練習しているんだから、大丈夫のはずだ」という境地に至ることで、逆に、より競技力を高めるためのトレーニング方法に着手しなくなるというデメリットがあるのではないかと僕は思う。サッカーの練習の最終目的は根性をつけることではなく、試合に勝つための競技力を向上させることだ。根性をつけることは試合に勝つために必要な要件の一つに過ぎないのに、それが過度に重要視される環境があるとすれば、それはおかしいと思う(鹿児島実業は、単に走るだけの無駄な練習をやってらー!ということを言いたいわけではないですよ、念のため)。


ちなみに、世界有数の強豪クラブ「レアル・マドリード」の監督をしているモウリーニョは「サッカーはボールを使ってプレーするものだから、単に走ったり筋トレしたりしても役に立たない」という哲学から、すべての練習でボールを使うらしい(「モウリーニョの流儀」という本を参照。この本では、モウリーニョが「インテル」というクラブを指揮していた時の話が載っています)。限界まで走りこむことで根性を身につけるのは大事だという考えを否定する気は無いけれど、その考えはもしかすると、サッカーで言えば選手が「競技力を高めるための最適な練習」に取り組むことを妨げている危険性すらあるかもしれない。


青山学院大学でのゼミの話に戻ると、経済学のレポートを書くにあたって重要なのは「手書きでレポートを書ききること」ではなく、質の高い議論をレポートの中で表現することのはずだ。常見さんの本の中では「手書き」で書くことは根性の表れで素晴らしいかのごとく書かれていて、僕もそれは完全には否定しないけれど、やはり「手書き」で書くことがそんなに良いこととみなされてよいのかという思いもある。そのゼミからするとパソコンでレポートを書くのは甘えなのかもしれないけれど、その分浮いた時間をゼミ生は参考文献の読み込みなどに使いレポートの質を高める、教授はレポートの中身の質について厳しく質問する。本当に厳しいゼミというのはそのようなものであるべきだと僕は思う。勿論、手書きで書ききることの意義を積極的に肯定する人もいるだろうし、そもそも僕は青学のゼミの事情を常見さんの本の記述を通じてしか把握していないので、もしかすると多々勘違いに満ちた記述があるかもしれないことをお断りしておく。


レポートに限らず、就活におけるエントリーシートに関しても、手書きで書くこと、要は手間がかかることをやりとげることは熱意の表れとみなされる感がある。それは間違ってはいないかもしれないけれど、その「手間をかける方向性」、本当に意味があるものなのだろうか。今日の記事を通じて、そういうことについて再考する人がいらっしゃれば嬉しく思う。

文章を「手書き」で書くことは熱意の表れとみなされる傾向があるけれど、その価値観を疑ってみる必要があるのではないかという考えに共感してくださる方は、もし宜しければクリックをお願いします。
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非公開コメント

こんにちは。
黒紅茶と申します。また、やって来ました。

たしかに、重要なのは手書きであるか否かではなく、“レポートの内容”だと思います。ただ、やっぱり、それでも、手書きレポートのほうがパソコンを使ったレポートよりかは良い気がします。

というのも、パソコンの場合、いくらでも“打ち直し”が可能ですし、文献の引用もラクラクです。
(どこの大学かは忘れましたが、レポートを書くために他のサイトから丸々コピペして停学を受けたとか……)

だから、大学の――それも年齢がいった先生の中にはパソコンでレポートを書くのを良く思っていない人が少なからずいるようです。あまりにも“安易”にレポートを書けるようになった流れに対して。

手書きによる最大のデメリットは、書くのに時間がかかることですが、文章を手で書くことで文字を覚えられるというメリットもちゃんとあります。また、文字を書き間違えると最初からやり直さなくてはならないという緊張感があり、パソコンで書く以上の集中力が発揮されます。なによりも、他人に対する熱意のあらわれ云々の前に、ワープロでの文章作成とは違う感覚というのを感じることもできます(うちの大学の作家先生いわく、“アウラ”というそうです)。

私はいま、小説を手書きで書いているのですが、気合いの入り方はワードで打つ以上のものです!

・・・ただ、「手書きレポート万歳!!」みたいな風潮には私も「?」です。
だって、便利なモノは利用するべきでしょう。少しでも物事を効率的に進めていったほうが色々と楽ですしね。

だから、このことについて疑問符を投げつけたことはすごく重要なことだと思います。

No title

ESの手書きで熱意~ってのは一部の人事は思ってるかもしれんが、そこまで精神論めいたもんかね。
青学の例は極端として学生時代にやったことは~とか数百字で書かせるだけのESに熱意も根性もなくただ文章ちょっと書くだけだろ
(ここらへんは俺とブログ主さんの感性の違いかもしれん。ただESを手書きで課す企業に文句つけるぐらいならどうせ入っても合わないだろうし受けるのやめとけとは思う。Webで書かせるところって結構多いしな)

WebESが主流になったら「学生時代頑張ったことは~」「自己PRを~」といった本当にありきたりな質問はコピペ&字数調整できるし、その他の質問もワードで字数調整すれば楽に書ける。自宅にPCがありキータッチが速い学生はどんどんES提出できるだろう。一方で昔ほどESに手間がかからなくなったからこそ米倉みたいに「就活はこのぐらい忙しくてもいい」とも言えるんじゃないかな。
少なくとも説明会が選考に関係ない旨を明らかにしとけば昼は任意で説明会、夜は自宅PCでESタイプっていう就活生のスケジュール概念ができてもおかしくないよ。

あと思いっきり粗探しになって悪いんだけど

>ちなみに、世界有数の強豪クラブ「レアル・マドリード」の監督をしているモウリーニョは「サッカーはボールを使ってプレーするものだから、単に走ったり筋トレしたりしても役に立たない」という哲学から、すべての練習でボールを使うらしい(「モウリーニョの流儀」という本を参照。
>サッカーで言えば選手が「競技力を高めるための最適な練習」に取り組むことを妨げている危険性すらあるかもしれない。

ブログ主さんは根性論的な手法より実践的な手法のほうがすぐれている。よって根性論的な手書きは~って意味で使ったんだろうけど、この論理を就活そのものにあてはめると「就活で勝つための最適な手法は実際に面接官や社員の方に会うこと、つまり説明会に出席すること」ってことにならね?
説明会への参加が強制だろうが任意だろうが結局は会社から内定貰える確率をより高めるには説明会参加を積み重ねるのがベスト。一社でも多く説明会に出るべきという考えも導けると思うのだがが、どうだろ

No title

http://greenchalovelove.blog91.fc2.com/blog-entry-136.html#commentform

こちらでも同様のことを扱っていますね

Re: タイトルなし

> 黒 紅 茶さん

お久しぶりです、コメントありがとうございます。

黒 紅 茶さんのコメントで、手書きのメリットが少し掴めてきた気がします。特に「文字を書き間違えると最初からやり直さなくてはならないという緊張感があり、パソコンで書く以上の集中力が発揮される」というのは、ブログを書いている身としては理解できるところがあります。

ただ、「文章を手で書くことで文字を覚えられる」「集中力が高まる」というのは意識の問題であり、その意識さえ高く保てるのならば、レポートを仕上げるのはパソコンでよいのではないかと感じてしまいました。頑固ですみません・・・(笑)

Re: No title

> のさん

こちらの記事にもコメントありがとうございます。手書きESについては、とことん意見が合いませんね(笑)それでも見捨てずに、しかもコメントまで下さってありがたい限りです。

後半部についてですが「粗探し」だなんてとんでもないです!「就活で勝つための最適な手法は実際に面接官や社員の方に会うこと、つまり説明会に出席すること」というのは大体は正しくて、これと同じようなことを過去記事の「就活コンサルタントは日本の恥部(http://lingmu12261226.blog10.fc2.com/blog-entry-36.html)」という記事で書いています。

ただ、「説明会に出るべき」という点については、説明会の中身がどのようなものかによりますね。座談会みたいなものだったら出たほうが良いのでしょうし、人事のつまらないプレゼンが2時間近く続くものだったら、そのような説明会に一社でも多く出席すべきとは思いません。

Re: No title

> princessmiaさん

いつもコメントありがとうございます。すいません、他の記事でのコメント返信で「一度コメント返信は打ち切ります!」と書きましたが、これについては一言。

他のブログの記事紹介、ありがとうございます&この記事はパクリではないですよ!(笑)・・・パクリではないということを言いたかったので、言わせてもらいました(笑)

No title

私の発言を受けて記事を書いてくださったようで恐縮です
もっとも青山学院の1万字手書きと普通の企業のES手書きとを同列にするのはいかがなものかと思いました
経験上相対的に多い文字数を要求する質問があるESはweb形式が多かったかのように記憶しています
確かに文を書くだけの質問ならweb形式に統一すればいいじゃん!という声も一理ありますが、紙1枚や枠内に表現方法自由で回答させるものであれば全員がwebで作成できるわけではない=手書きESを排除できないでしょうね

No title

手書き云々についてはまあ考え方の違いってことで特にはふれないとして(笑)

>ただ、「説明会に出るべき」という点については、説明会の中身がどのようなものかによりますね。座談会みたいなものだったら出たほうが良いのでしょうし、人事のつまらないプレゼンが2時間近く続くものだったら、そのような説明会に一社でも多く出席すべきとは思いません。

そうなんだけど、ブログ主さんのいつもの論調だとこの後に

「もっとも学生側は説明会の中身がどれほど充実したものであるか出席しない限りはわかりませんし、抜き打ちで筆記試験やES記入が行われないか、実は参加出席型ではないかと疑心暗鬼になります。また先輩や他の学生を見ていて『志望してない会社でも座談会に参加して社員の方と話したほうが志望している会社にも通りやすい』と考えるようになれば、大学の学業を放棄してまで一社でも多くの会社説明会に出席しようとするかもしれません。→学業放棄」

の流れになる感じがした(笑)
ただ多くの会社説明会に出ることは就活塾なんかに金つぎ込むよりかはよっぽどいいことなんだけどね。交通費以外タダだしいろんな会社の人から説明を聞いて直に話すことのできる数少ない機会だしね。
まさしく大学生が社会に出る上で社会について勉強する一手段とも考えられるし

Re: No title

>名無しさん

こちらの記事にもコメントありがとうございます。

もちろん僕も、青山学院大学のレポートと、手書きエントリーシートの負担が同程度だと考えているわけではありません。どう考えても、青山学院大学のレポートの方が大変です(笑)

この記事では、「手間がかかることをやりとげる」ことが無条件に是と評価される状況があるとしたら、それはおかしいのではないかということが言いたかったのです。レポートを書くにあたって重要なのが「手書きでレポートを書ききること」ではなく、質の高い議論をレポートの中で表現することのはずなのと同様に、エントリーシートで重要なのも「手書きでエントリーシートを書き上げること」ではなく、記述の内容のはずだと僕は思っていますので。

仰るとおり、エントリーシートの中には表現方法が完全に自由なものもありますね。そのような形式のものは、確かに手書きESの形を採ることになるでしょう。ただ、それについてはさほど問題な気がしない気がしていまして、それはなぜだろう・・・?と自分でも分からないでいます(笑)ちょっと考えてみたいと思います。

Re: No title

> のさん

こちらの記事にもコメントありがとうございます。

どのように書いたらよいのか難しいですが、僕ものさんの仰る「矛盾」をどう処理するかに悩んでいました。確かに「内定貰える確率をより高めるには、会社説明会にたくさん出席して、いろんな会社の人から説明を聞き、直に話すことがベスト」ということになるでしょう。しかし、そうすると学業阻害につながりかねない。しかし、それでも内定を取るというゴールから逆算したら、講義よりも会社説明会に参加したほうが合理的に決まっている。しかし・・・(以下、無限ループ)。

ちなみに、このブログでは「学業阻害」の問題について取り上げることが多いですが、それでも「の」さんの仰る「(会社説明会への参加が)大学生が社会に出る上で社会について勉強する一手段」だという意見には完全に賛成なのです。ただ、その有用性を理由に、企業が大学の学事日程を尊重しないのはどうなのだろう・・・というジレンマについてよく考えています。
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