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就活デモは、就活生の未熟さを社会に責任転嫁させる活動ではない~就活生組合元代表、宮内春樹氏のロングインタビュー等を素材に考える~

昨日、BLOGOSに「『経団連の会長とサシで話したい』就活生組合元代表インタビュー」という記事が載っていた。就活生組合元代表の宮内春樹氏という方が、就活生組合の持つ問題意識、活動を通じて果たしたいことなどをインタビューを通じて話している。


僕は就活生組合の活動には、賛成できる部分もあれば、もちろん反対だという部分もある。どの程度賛成するか、反対するかという程度は各人によって異なるだろうけれど、ある活動を行う際には一定の批判を受けるのは当たり前。その批判は筋が違うと拒絶するか、あるいはその批判を受け入れて議論をより進化させるかは就活生組合次第。もっとも、インタビューを受けた元代表は今は宗教の道に走っているみたいだし、組合のメンバーのtwitterを見ると組織自体が内部崩壊している感もあるので、今後どうなっていくのか良く分からない部分はある。


今日書きたいことは、就活生組合の主張そのものではなくて、以前書いた「就活ぶっこわせデモ」×岡田斗司夫さんの対談・・・就活デモの訴えを聞く側にも謙虚さが必要だという記事と大体同じようなことだ。はっきり言って、このような記事を何回も書く必要性を感じることに大いに失望している。


まさに昨日、石渡嶺司さんの著書「アホ大学のバカ学生」という本を少し読んだのだけれど、その本の中には就活デモについて触れた記述があった。そこで感じた最大の怒りは、就活デモが「学生が自分の未熟さを、社会に責任転嫁している活動」というような、誤った見方をされていたということだ。これはもちろん、就活デモの発信力の低さにも原因があるだろう。


ただ、就活ぶっこわせデモのブログを少し読むと、就活は学生だけの責任?という記事で、「『就活は学生の努力の問題』とされがちです。確かに就活生は頑張らなきゃならないし、それは重々承知しています。しかし、こういった言説は一面、危険であると私は思っております。なぜなら、就活システムに存在する問題点が覆い隠されてしまう」という記述があるのだ。就活生側だって、自分自身がまったく悪くないなんて思っていない。自分達の帰責性・責任は認めた上で、社会人側にも問題があるかどうか考えてみて欲しい・・・という活動だろう。石渡さんは、就活関連の書籍で稼いだお金でメガネを買い直した方が良いんじゃないか。


しかも、石渡さんは訳が分からないことに、「就活デモが自分のことを棚にあげて社会に責任転嫁する活動」ということを証明する事例として、就活デモではなく「某左翼政党関連の学生団体が主催するシンポジウム」における学生の発言を取り上げている。そして、その学生と就活デモの考えていることが一緒かのように括っている。「就活デモが自分のことを棚にあげて社会に責任転嫁する活動」という根拠は、他の団体メンバーの意識・発言ではなく、就活デモのブログなどから提示してもらいたいものだ。


ちなみに、宮内春樹氏のインタビューに対しても「確かに就職活動の大変さは分かりますが、こういう団体を作って『俺らはー、俺らはー』で他人の意見を聞く耳ももたず、自分視点の主張ばかりしてるようじゃ何も変わりませんね」という意見がコメント欄に書いてある。記事の中で宮内氏は

もちろん企業側の論理も十分理解しているつもりです。しかし、現状の就活は"企業の論理"だけが前面に押し出されている。このことに問題を感じているのです」、

「就活基本法は相当自己中心的な内容になっていますが、これは意識的にやっています。今は企業にこれと同じぐらい理不尽なことを言われているわけですから、まずはこちらも自分たちの主張を掲げて話し合おうといっているのです。話し合いの場を設けることが出来れば、その中で妥協点を見出すことが出来ると思います

と言っているにも関わらず。勿論、これに対して「企業の論理だけが前面に押し出されているなんて、そんなことはない!」というように、就活生組合の現状認識の誤りを指摘する反論をするのはよく分かる。しかし、そもそも「他人の意見を聞く耳ももたず、自分視点の主張ばかりしてる」という意見は、本当に記事の内容を理解した上でコメントしたのかなという疑問が浮かぶ(このコメントが「まずは自分の主張を掲げてその上で妥協点を見出そうとする考えは分かったけれど、自己中心的な考えを掲げているだけではいつまで経っても状況は変わらないよ」という意味なら話は分かる。ただ、僕の感覚では、このコメントは単に「就活生組合は、ただ自分の主張を言いたい放題言っていて、まるでガキみたい」というニュアンスのように思えた)。


僕は就活デモ、就活生組合の活動を「自分のことを棚にあげて、社会に責任転嫁させる活動」と規定する石渡さんのような人、「就活デモの活動をろくに理解していないにも関わらず、活動に対してあまりにも安易な批判をする人」は、酷い言い方になるが、本当に義務教育からやり直すべきレベルだと思っている。


なんで、石渡さんなどはこんなトンチンカンな批判をしてしまうのか。それは、彼らの頭の中に「社会人はしっかりしている!その点、学生はだらしない!」という固定観念があるからじゃないかと僕には感じられる。「あいつらは未熟な奴らなんだから、どうせそんな奴らの訴えなんて単なる責任転嫁でしょ」、「あいつらは未熟な奴らなんだから、どうせ主張を受ける側のことなんて考えてないでしょ」という風に。どちらがより未熟なのかといえば、そういう捉え方をする人だと思うのだが・・・。もっとも、宮内春樹氏のロングインタビューへのコメント欄には、賛成意見、あるいは建設的な批判も多く載っていて、他人事ながら嬉しかった。


よく「日本人は謙虚」ということが言われるけれど、それは半分正しくて半分間違っていると思う。要は、偉い人、凄い人とみなしている人に対しては日本人は謙虚かもしれないけれど、自分より下とみなしている人の主張に対しては冷淡に反応するのではないか。そして、その「自分より下とみなしている人の主張」がピンとこないのは、自分の理解力が足りないからではなく、デモ側が単にわーわー喚いているだけだからと。もしこの感覚が正しいとしたら、日本人はとんでもなく自惚れた考えを持っている。僕らの大半は大して頭が良いわけじゃないんだから、そんな僕らの抱いたファーストインプレッションなんて、大概は間違っているかもしれないと疑った方がよい。


「就活デモ」は単に就活問題について考えるための素材としてではなく、「僕たち、私たちが、デモ活動をどのように受け止めるべきか」ということを考える素材としても活用すべきだ。主張内容に対して批判がなされるのは分かるけれど、就活デモのようにデモの参加者が「社会において未熟だと見なされる人たち」だということを理由に、その活動が安易に「自分の未熟さを社会に責任転嫁する活動」とみなされてしまってはいけない。これは、就活デモに限らず、他のデモが行われた場合においても大切にしなければならない視点だと僕は思っている。


就活デモを、就活生の未熟さを社会に責任転嫁させる活動と捉える見方はクソだという考えに共感してくださる方は、もし宜しければクリックをお願いします。今日の記事は毒舌が多く、不愉快な思いをした方がいらっしゃいましたら、申し訳ありませんでした。
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時代の転換期

すでに社会で働いている人々が労働組合をつくることは今まであっても
若き新卒就活生がその立場から採用方法に疑問をつきつけるこの一連の運動、
ちょっと前までには無かったタイプの運動です、
そういう意味でも、まだ理解できないという人はまだまだ少なからずいるでしょうね(年長層とか)。

自分は学校出てだいぶ経ちますが、新卒時分の就活がうまくいかなかったりしてきたこともあって
以前から、こうした考えや運動がいつ爆発的に出てきてもおかしくないと感じていました。
また不景気にもかかわらず
「職のひとつも見つけられない、失業にあうのは大体本人に問題」などと一方的に言われ続けていたようにも体感的に思いますし。
(しかし、もし自分が学校出てから職の問題にあまりつまずかずにやれていたとしたら、また違った考えを持つようになっていたかもしれません・・)

企業の求人方法に関する諸問題は新卒就活生に限らず、
ある意味すべての社会人にも降りかかってくる可能性があると思っています(例えば中途失業~再就職のときとか)。

また近頃は、アメリカやアラブ圏・・・世界で格差や独裁などに対してデモ運動が広がっているあたりにも、色々時代の転換を感じます。

No title

 ブログ主さんが石渡さんに対して思考停止するいらだちがよくわかりました。

石渡嶺司さんからすれば、就活デモの活動はそんなのはわかってるよ。でもしょうがないんだよ。おれもおかしいとおもってるんだよ・・・・・・でも、この資本主義、現在のシステムではしょうがない。
デモやったところで変わらない。企業が妥協なんてするはずがない。となると学生は結局、運動がしたいだけじゃないのか?
との怒りから左翼運動と切って捨てたのではないでしょうか。
変えるとしたら学校学年のシステム、社会保障システム、などの社会設計全部いじらないと解決できない問題だと思っているのではないでしょうか。

No title

学生の甘えvs企業側の論理の押し付けという対立軸で「我々は相手の事情を少しは理解しているのに相手は我々を理解しようともせず非難している」とネットで言っていても何も解決しません。
企業側は企業側でweb説明会や新卒枠の拡大然り、学生側に一定の配慮をしている企業もあれば、就職のためにスキルを身につけるなど努力をする学生もいます。しかし話し合いの場でしか妥協点を探そうとは思わずに「企業側の論理が~」とか「社会が~」と言ってる方についてはどうかなとも思います。
デモの主張にも企業側に改善の余地ありの点と企業側に文句言っても仕方ない点とがあるかと思いますが、その選択もせず毎年デモやっては解散して・・・の繰り返しだとまともに相手されないのも当然です。

Re: 時代の転換期

> L_z_m_iさん

こんばんは、いつもコメントありがとうございます。

そうですよね。多分、就活デモが今までにない活動だったからこそ、受け止める側もどのように受け止めればよいのかが分からないということはあると思います。

僕が危惧するのは、「今まではこんなことは問題にならなかったし、現在もマスコミとかで問題になっていない!だから、この問題は取り合う価値の無いものだ!」という受け取られ方をすることです。現在議論されている社会問題が問題のすべてとは限らないはずですから・・・。もちろんデモ側も自身の主張をきちんと表現することが大事になってくるかと思いますが(そして、就活デモはそれがほとんど出来ていなかった)、受け取る側も問題の所在を探る想像力を持つ必要があるように思います。

Re: No title

> ツイッターリンクより さん

こんばんは、いつもコメントありがとうございます。

「アホ大学のバカ学生」という本を読むと、特に「デモの主張内容が分からない」という感覚に基づき、デモ参加者は単に憂さ晴らしをしたいだけだったんじゃないか?というように評価しています。これについては、僕も同感でした。

また、本の中で「現状を変えたいのなら自分が人事になって、会社の中から変えていけばいいじゃないか」という記述があったように思います。それは正しいのですが、それとは別に大々的に問題を訴えるためのデモをやっても良いと僕は思ったのです・・・。「就活の問題」は個人でどうにかできるレベルを超えていますから。

※すいません、ここで一度コメント返信を打ち切らせていただきます。明日の夜にお返事が出来ればと思います。皆さん、コメントありがとうございます。

Re: No title

> 名無しさん

こんばんは、コメントありがとうございます。

一応この記事では「就活デモ何言ってるかよく分からないから、どうせ社会への責任転嫁だろ?」という捉え方があると仮定して(本を読む限り、石渡さんはほぼこの捉え方)、そのような捉え方に対する批判を書くことを意図しています。名無しさんの仰るように、学生に配慮している企業が多くあることを無視して「学生の甘えvs企業側の論理の押し付け」という対立軸を一方的に作り出していることは批判すべき点だと思います。確かに口で「企業の側の論理も尊重します」と言っても、こういう対立軸を作り出している人と企業側・経団連が交渉の席に足を運ぶかといえば疑問ですよね。その点は、僕も間違っていました。


また、名無しさんが仰ることには同意でして、確かに就活デモの訴えは、真に問題点である事柄と、それを言ってもしょうがないんじゃないかという事柄が区別されないで訴えられています。これは問題かと。僕自身は「どうでも良い訴えもあるとはいえ、一方で確かに考えなければならない問題も含まれているのだから、それについては考えるべきだ」と思っていましたが、一方で「訳が分からない訴えがあるから、もう相手にするのはやめよう」と思う気持ちも分かります。今、就活生組合が活動しているのかは分かりませんが、活動をしているのならば、名無しさんのような感覚を持つ人がいることも想定して活動に取り組むべきだと思います。

No title

ブログ主さんこそコメントありがとうございました
>僕自身は「どうでも良い訴えもあるとはいえ、一方で確かに考えなければならない問題も含まれているのだから、それについては考えるべきだ」と思っていましたが、一方で「訳が分からない訴えがあるから、もう相手にするのはやめよう」と思う気持ちも分かります。
就活デモではとにかく声を上げることを重視していたみたいですが、言い換えればとにかく騒いで憂さ晴らししたいだけと受け止められてもおかしくありません。
言いたいことの背景には企業側の理不尽な問題、例えばwebpageでのメールのやり取りができるにも関わらず個人に対して非通知の電話で連絡を取ろうとする問題など、参加者以外の就活生も共感できる点があるはずです。しかしやはり全体の心象として騒いでるだけとみなされてしまった場合、他の就活生からも「一緒にしないでほしい」と言われてしまうのではないのでしょうか。
元代表も企業側が理不尽だからこっちも企業側に理不尽な要求を突き付けるなどと言ってましたが、そんな姿勢こそが逆に就職活動の問題を覆い隠しているのでは。

Re: No title

>名無しさん

こんばんは、コメントありがとうございます。

名無しさんのコメントから、就活に関する問題をどのように訴えるべきかということについて、新たな視点を得ることが出来ました。ありがとうございました。

僕は去年の11月のデモの時点では、憂さ晴らしとしか見られないレベルだとしても、まずは声を上げることは重要だったと感じています。しかし、いつまでも「企業が就活生を苦しめている!」という構図を掲げているだけでは、何も変わらないのかもしれませんね。

真に果たすべきことは「企業が悪者だ!」という主張を通すことではなくて、「企業・就活生双方にとって有益な就活のあり方を見出すこと」のはず。その最終目標を果たすために、訴えの内容だけではなく、訴え方にも注意をする必要があるのではないかということを改めて感じました。
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