スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「実は、倫理憲章の規定は守られていないんです!」「えぇっ!」・・・このような次元の議論はそろそろ卒業して、次の道へと進みたい

少し前にアゴラに、常見陽平さんが書いた「『大企業内定だしたなう』経団連、倫理憲章オワタ?」という記事が掲載された。常見さんは「経団連の倫理憲章にサインしている大企業が、学生に内定を出し、すぐに入社を決意するよう促した」という声を聞いたらしく、この声などを根拠に既存の倫理憲章が機能不全に陥っていることを指摘する記事となっている。


倫理憲章上「面接等実質的な選考活動については、卒業・修了学年の4月1日以降に開始する」と規定されている訳だが、この規定が水面下で破られていることは、別に常見さんじゃなくても皆知っている。このブログでもリクルーター面接・参加しないと選考に進めない説明会の開催が倫理憲章に抵触するのではないか?という問題提起をしてきた。


当然採用担当者らも、自分が倫理憲章を破っていることくらいは気づいているだろう。それを口に出さないだけの話で。例えば選考を「説明会」という風に言葉だけ変えたりして、「私たちは決して選考を行っている訳じゃないんですよー。ルールはちゃんと守っているんですよー」と必死に取り繕っている。


森健さん著の「就活って何だ」という本では、JR東海の採用担当が堂々と倫理憲章に違反していることを公言しているから面白い。人事部長の巣山さんは以下のように述べる。

うちの総合職の面接は基本的には1対1。時間も30分から1時間はかける。選考に膨大な時間をかけています。選考の前段階で社員と1対1で話す機会を設けることもあります。この段階では、JR東海はどんな会社かを理解してもらうことに比重を置いているんです。こんな会社で、使命はこうで、こういう人がいると。担当するのは、入社数年を経過した社員です。―(中略)―さらに当社への理解を深めてもらおうという場合には、いくらか年次の高い社員と会ってもらいます。社歴が長くなる分、話す内容もより踏み込んだものになります。―(中略)―こうして選考に入る前の段階では学生さんの持ち味を引き出してあげることに力点を置きつつ、人事部面接からは、そうして引き出された学生さんのよさを見極めていきます。

ここでは「選考に入る前の段階」という言葉が使われており、恐らくリクルーター面接のことを指していると思われる。そして巣山さんの「さらに当社への理解を深めてもらおうという場合には、いくらか年次の高い社員と会ってもらいます」という言葉から考えると、「会社への理解を深めてもらわなくても良い」人はここで縁が切れるということになる。「選考に入る前の段階」という風に表現だけ変えて、実際は水面下で選考を進める。企業の体質に疑いの目を向けたくもなる。


常見さんは「私は経団連批判、倫理憲章批判をしたいわけではありません。守れない約束なら、見直しをかけるべきではないかと言いたいのです」と述べる(これは「倫理憲章批判じゃないんですかね・・・)。まぁ、これと同じようなことを、多くの人がバカにした「就活生組合」が言っていたわけだけれど(確か、就活生を保護するきちんとしたルールが無いから、実効性のあるルールを作ろう!というのが彼らの主張。今となっては休止状態になってしまったけれど)。もう倫理憲章に実効性が無いことに気づいている人は、雇用のプロでなくとも沢山いる。


既存の倫理憲章体制の見直しの手段として、「そもそも何の役にも立たない倫理憲章は無くす」という考え方が一つ思い浮かぶ。就活生組合のように就職活動基本法を作ることも一つの手だし、あるいは既存の法律に新たな規定を盛り込む・・・という形も考えられるだろう。「新たな規定」の例としては、企業の「サイレントお祈り」を規制する条項を盛り込めれば良いなぁと個人的には思っている。


あるいは倫理憲章を維持するのならば、違反している企業の企業名を晒す仕組みを作ることも考えられる。これは僕のような個人ブログをやっている人でも、例えばtwitterで協力を募れば一瞬で多くの違反企業が明らかになりそうだ(便利な世の中になりましたね!笑)。というのも、常見さんも他の論者も「倫理憲章違反が横行している」ことを問題提起する割には、具体的にどの企業が違反しているのかを示してくれない。別に違反は違反なんだから、堂々と指摘すれば良いのにと僕は思っているのだが・・・。法律上何か問題があるのだろうか。


いろいろ道はあるけれど、少なくとも現状の倫理憲章が持つ「うやむや」な側面を排除していくことが望ましい。もう、「実は、倫理憲章の規定は守られていないんです!」「えぇっ!」なんて議論をする時期は終わりにしたい。倫理憲章の問題も含めて、企業に出来るだけ負担がかからない形で、現在の就活のあり方を変えるための理屈を編み出せればよい。これまでは割と疑問に浮かんだことをだらだらと書いてきたけれど、これからはそのまま企業・経団連等に提出する要望書になるような形で記事を仕上げていくことを増やしていきたいと思っている。


どうも、就活を悪者扱いすると批判的な声が上がる風潮がある。だから僕は、「現在の就活には課題があることは否定できないが、その課題を克服できれば、企業・就活生双方に利益になる就活のあり方を見つけられるはずだ」という理念の元、問題提起をしていきたい(その意味では「就活生に甘える社会人」という、社会人に責任を押し付けるかのようなブログタイトルは好ましくないなぁ・・・と最近思い出している笑)。


「実は、倫理憲章の規定は守られていないんです!」「えぇっ!」・・・このような次元の議論はそろそろ卒業するべきだという考えに共感してくださる方は、もし宜しければクリックをお願いします。
にほんブログ村 就職バイトブログ 大学新卒の就職・就職活動へ
にほんブログ村
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

○○大学の××教授の就活批判は聞くのに、
就活生の就活批判は、甘えだとか、負け惜しみだとか言われて切り捨てられてる気がします。就活デモしかり。

就活の改善する主体の中には、当事者が入っていなければ、何も始まらないと思うのですが、就活生の批判には、社会が細かく揚げ足を取りすぎではないでしょうか。メディアも2chも、若い人の意見には異常に手厳しいように感じます。
それこそ、就活の問題が一発で解決する改善案以外は認めないってレベルで。

Re: タイトルなし

> exciteさん

はじめまして、コメント有難うございます。

まさに僕も同じようなことを思っています。実のところ、「就活のプロ」と呼ばれる人・学者などの主張と、就活デモ・就活生組合などの主張を比較しても、そのレベルに大して違いは無いと僕は感じています。


>それこそ、就活の問題が一発で解決する改善案以外は認めないってレベルで。

このような改善案は、別に社会人も示せていないと思うんですけどね(笑)しかし批判されるのは、若者による訴えのみ。「何を言うかではなく、誰が言うか」が意見の説得力を左右するのだと感じ、とても残念です。

No title

exciteさん

2010年に東京で就活デモの実行委員をやっていた者です。

>就活生の就活批判は、甘えだとか、負け惜しみだとか言われて切り捨てられてる
>若い人の意見には異常に手厳しい

就活デモでは批判対応を中心的にやってましたが、足元見て舐めてかかってくる人も少なくなかったですね。所詮学生(若者)のやることなんて理論も何もないお遊びだろう、ちょっとからかってやるか!みたいに。僕としては大真面目だし、労働政策の理論を持ち合わせた上でやってるのでこういうのは非常に腹立たしい。傾向としてこういった方々はこちらが理論的に反論にかかるとすぐに大人しくなりますね。主張内容に関する議論に堪えないレベルなら最初からからんで来るなよと思いますが。

「学生の都合だけ一方的に主張するのはおかしい。企業の都合も考えろ!」なんていう批判もありましたが、そもそも既存の就活のスタイルが学生や大学のことなんて知ったこっちゃない、企業の都合100%で形成されているわけです。それに対して僕らは「企業の都合だけ一方的に主張するのはおかしい。学生の都合も考えろ!」と抗議しているわけで、上記の様な批判をしてくる方は現在進行形で自分達の都合ばかりの企業の姿勢なんかはどうやら眼中にない。

長いものには巻かれろとはよく言ったもので、こういった反応の端々にも権威に弱い(⇔権威も何もない学生にはやたら強気)気質が垣間見えるような気がします。



>就活の問題が一発で解決する改善案以外は認めないってレベル

これもやっててすごく不思議でした。別に僕らはデモ「だけ」で解決しようなんて一言も言ってない。だから院内集会やったり申し入れやったりもしたわけですが、そんなことも知らずに、あるいは知ろうとせずに、「デモでは何も変わらない!」とか的外れな批判をされるわけです。政策にしろアピールの手段にしろ、そんな一撃必殺みたいな物があるとでも思っているのか。数あるプロセスの中のひとつとして何故認識出来ないのか。



愚痴になってしまいましたが、そういった学生や若者にはやたら厳しい偏った世間の姿勢がこうして可視化されたことは非常に重要なことだと思います。そしてlingmuさんがその偏った姿勢をこうやって片っ端からめった切りにしていく(笑)
僕もたくさん勉強して、無名であろうとも企業や就活産業と主張内容で互角以上に渡り合えるように精進します。幸いソーシャルメディアなどその為のインフラが充実した時代に生きていますので。

No title

>William Yamin さん

批判対応が主な仕事っていうのも・・・これまた不思議なものですねぇ(笑)
一つお聞きしたいのですが、委員会に批判をふっかけてきた方の年齢層はどのようでしたでしょうか?

インターネットを見ると、就活批判批判をするのは中高年だけでなく、無事就活をクリアした若い正社員の人も多い気がします。さらに、これまた偏見ですが、男性のほうが就活デモに批判的な感じもするのですが、いかかでしょうか。

Re: No title

> William Yamin さん、exciteさん

コメント有難うございます。どうぞ、コメント欄でやり取りをしてください(笑)


>これもやっててすごく不思議でした。別に僕らはデモ「だけ」で解決しようなんて一言も言ってない。だから院内集会やったり申し入れやったりもしたわけですが、そんなことも知らずに、あるいは知ろうとせずに、「デモでは何も変わらない!」とか的外れな批判をされるわけです。政策にしろアピールの手段にしろ、そんな一撃必殺みたいな物があるとでも思っているのか。数あるプロセスの中のひとつとして何故認識出来ないのか( William Yamin さん)。

これは本当にそうだと思いますね。僕もすごく不思議でした。例えば、石渡嶺司さんはブログにて「一方で、就活を本当に変えたいという学生なら、政治・行政にデモ以外で圧力かける、政策反映させる、ということを考えるはず」「あるいは、リクルートでも文部科学省でも、インサイダーに入って変えようと考えるのも手」と言っていますね(http://reiji0.exblog.jp/13495492/)。2010年6月の記事なのでこの時点では院内集会は開かれていないわけですが、どうも石渡さんの脳内に「デモをやる=デモだけで解決を図る」という構図があるのではないかという気がします。良かったら石渡さんのブログに飛んでみてください。

ではお言葉に甘えて(笑)

lingmuさん

○○に入って内部から変えればいいとかいう批判もよくあるし、起業の方が効果的だとかいう批判もよく見かけましたが、デモと全然スパンが違うじゃん比較してどうすんのよって感じです。リクルートや省庁に入っても当然最初は下っ端なわけで、そもそも実際に目的を達成出来得る地位につくまで数十年単位でかかるわけです。そこからさらにまた色んなハードルがある。

起業のパターンは職よこせデモだと勘違いしてる人も多いです。職よこせデモならまあ自分の食い扶持を確保出来れば完結なわけですからぐっとハードルは下がりますが、就活のあり方を起業で変えるとなると、例えば日本にアップル並みの業績の会社を作ってそこがすごくユニークな採用方法を行っているとなればすぐさま他社も真似して新卒一括採用なんてたちまち消えてなくなるでしょう。しかしそれがどういうことだか分かっているのか。これまた数十年単位のプロジェクトです。

それに比べて僕らは出会って2週間でデモやって3カ月後に院内集会やってたわけです。活動としてのスパンが全く違うのは明白。まあもし就活デモが構想20年だとして「そんな時間があったら他に色々出来たよね」という話なら仰る通りと言うしかないですが(笑)何故そんなごく短い期間の間に、あたかも代案かのようにリクルート入社がなんだ起業がなんだと批判されなければいけないのか全く意味が分からないですね。というか実行委員がどこから内定貰ってるかなんて知らないだろという話で。リクルート内定がいるかもしれないし。別に複数の手段を利用してはいけない理由なんてないわけですから。

ちなみに長い目で見たら数ある手段のうち僕は結構本気で政治家になりたいと思っていたりします。ただこれなんて分かり易い例ですよね。「デモする暇があれば政治家になれば良いじゃん」とか言われても、僕まだ被選挙権ないので(笑) 全く性質の違う活動同士を比較して優劣を競うことにいかに無理があるかがよく分かります。そしてどれだけ皆が無理なロジックで就活デモ批判を繰り広げているかも。

まあ石渡氏は就活デモをというよりデモ自体を散々否定した後自分はちゃっかり反原発デモに参加して、それを突っ込まれて苦しい弁明に終始するような一貫性に欠ける人物ですから、ブログで書いていることにいちいち取り合うのも面倒臭いです。

批判者の属性

exciteさん

twitterやブログで匿名の場合が多いので、批判をふっかけてきた方々の個別の属性については完全には把握していません。ですが傾向として言えることは、まずいわゆる就活産業と呼ばれる人達は完全沈黙か攻撃的または非常にそわそわしていましたね。好意的な反応は見たことないです(笑)

あと誰かが指摘していたんですが、twitterで就活デモに批判的なコメントを投稿するのはアニメのアイコンをしたアカウントが多い(笑)個人を特定出来るようなプロフィールは一切記載してないようなアカウントです。様々な媒体でかなり頻繁に批判はチェックしてましたが、上記のようにそれでも個別の属性が把握出来ていないということは、個人が特定されないような安全圏にいるからこそ批判していた人が多かったのかもしれません。実際2ちゃんねるなんかはすごく就活デモ批判(というほど立派な物じゃないですね。就活デモいじり?)に熱心でしたし。

その反面、実名で活動していたりフォローの何倍もフォロワーがいるような人はかなり寛容だった印象があります。少なくとも批判するにしても非常に論理的で、僕が散々反論しているような非生産的な属性攻撃をする人はほとんど見かけませんでした。この辺りの傾向は個人のメディアが発達することの負の側面でしょう。

それから「無事就活をクリアした若い正社員の人」も多い気がする、ということでしたが、それよりはむしろ今正に就活をしているor既に内定を貰い就活を終えた学生の批判的な意見が多かった印象です。この層は真っ二つでしたね。賛成派と反対派みたいに。僕らが一番訴えたかった層なのでこれはすごく皮肉な反応なんですが。価値観の対立を煽ってしまったかもしれないと反省している部分でもあります・・・

どうやら就活が何かとおかしいと感じている人は少なくないんですが、それでも反抗的にならず大人しくルールに従っていた方が自分達にとっては得だと判断している人なんかがいるようです。また就活という今自分が嫌々ながらであっても打ち込んでいる(打ち込まなきゃいけない)ものを批判されることがすごく腹が立つという感情的な理由で批判的な人も多いみたいですね。

性別に関してはよく分かりませんが、経験豊富な活動家の方に聞くと基本的にデモをはじめとする政治活動に参加するのは男性の方が多いようです(これをフェミニストの方々は批判しますが)。これは確かに僕が様々な勉強会に参加していても感じます。なので就活デモ批判についても同じ傾向はあるかもしれませんね。

年代については、そもそもインターネットの利用人口が世代間で偏りがあるので、それを反映してか中高年は少なかったように思います。ただtwitterやブログといった双方向のメディアだけでなく、新聞やテレビといった一方通行のメディアにもそれなりに露出はしたので、新聞やテレビに登場した僕らに対して「甘え」だのなんだの一人で説教を繰り広げた中高年は少なくなかったかもしれません(笑)
main_line
main_line
ブログランキング
おかげさまで、ブログ村の「就職バイトブログ」のカテゴリで「1位」を取ることが出来ました。この場を借りて、お礼を申し上げます。これからも記事を多くの人に読んでいただけたらと思いますので、もし宜しければ、今後ともランキングへのご協力を宜しくお願いいたします。
RSSリンクの表示
follow us in feedly 
最新記事
カテゴリ
最新コメント
月別アーカイブ
リンク
FC2カウンター
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
プロフィール

lingmu

Author:lingmu
FC2ブログへようこそ!

最新トラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。