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「就職活動の失敗=そんな事」という価値観を前提とした就活支援本「就活だるだる????」

昨日の記事でも取り上げたが、松田公太さんが就職活動の失敗を「そんな事」と評したのが昨夜時点で未だ炎上状態になっている。僕には理解できない。確かに、仮に松田さんが「就活失敗ごときで悩むなんて下らなねー」とバカにしているなら大問題だ。しかし松田さんは後に「まわりが『そんな事でくよくよするな!よし、一緒に頑張ろう!』と言ってやれず、『大変な事』というプレッシャーを与えるから更に気落ちするのでは?」とつぶやいており、このことから要は「『就活に失敗したからってそれがどうした』という前向きな気持ちでいるのが良い」という意図があることが伺える。実際に松田さんはさらに「前向きになれれば様々な可能性が見えてくる。最後は自分だけど、周りの人が前向きに一緒に考えてあげてほしい」ともつぶやいている。


勿論松田さんのメッセージで全ての人の気持ちを上向きにすることは出来ないし、むしろ不愉快な想いをする人が出てきてもおかしくない(だからこそ松田さんに批判が殺到しているのでしょうね)。しかし一方で「就活失敗なんか大したことが無い」というメッセージを発することも、自殺者を減らすのに有効な策の一つじゃないか。


実際に、松田さんと同様「22歳ぐらいで失敗して自暴自棄になるのはどうなのか。 就活に失敗しても人生は終わりじゃない」というメッセージを込めて就活に躓いた人たちを励ます試みをした人がいる。その名は砂川泰斗さん。彼は今年の1月に「就活だるだる????」という本を発行した。これは、ツイッターに寄せられた就活中の学生の感想や情報・悩み・考え方などと、それに対するアドバイスで構成されている(http://miyakoshinpo.com/news.cgi?no=4800&continue=on)。僕は読んでいないので詳しい内容は分からないけれど(笑)、もしかすると去年の12月に行われた「いまの就活を知ってください」運動を書籍化したものに近いのかもしれない。


僕は驚いたのだけど砂川さんは「大学中退後、 ネットカフェ難民を経て25歳で再び大学に入学し、 29歳で新卒就活を行った経験」を持つ人だ。一体どうやって就職したんだという気にもなる。彼のケースを一般化することは安易だが、砂川さんの経験を知って「砂川さんは元ネットカフェ難民の29歳でも就職できた。それに比べれば22歳での就職失敗体験なんて、まだまだ全然大したこと無いじゃないか!」と前向きな気持ちを持ち、ひいては自殺を思いとどまる人が一人でも増えたら素晴らしいことだ。松田さんの問題は彼のメッセージそのものではなく、単に「就活失敗=そんな事」と思えるだけの根拠が彼のツイートで示されていなかったことに過ぎないと僕は思っている(あとは「起業をすればいい」という発言もまずかった。松田さんによると起業は単なる例示に過ぎないらしいけど、ツイッターで「私もお金が無かったけど借金などで調達しました。お金が無いから始められないっていうのは言い訳でしかない。昨今は更に少額でも起業できます」とつぶやいておきながら、本当に「起業」を例示のつもりでいったのかは正直怪しく思っている)。


前向きなメッセージを届けることを重要視する松田さんらに対して「自殺を考えるに至ってしまった人に努力を求める前に、例えば新卒偏重の雇用慣行+既卒になったら著しく就職が不利になる社会を変えるべきだ」と主張する人がいるかもしれない。それは正しいのだけれど、その問題を考えることと「自殺を考えるに至ってしまった人が前向きになれるようなメッセージを届ける」ことは同時並行で行っても良いはずだ。


あるいは「自殺を考える人は、前向きな気持ちになれないから自殺を望んでいるんだろう!そんな人に前向きになれなんて無責任だ!」と憤る人もいるかもしれない。ちなみに、昨日の記事に対してはツイッターで「自殺するまで追い込まれたことないだろ。こいつ。ふざけんな」という感想を頂いてもいる(笑)松田さんを擁護したのが気に入らなかったんですかね。正直その感覚がおかしいとまでは思わないけれど、中には前向きなメッセージを求める自殺志願者もいるかもしれないのに「自殺を望む人の気持ちを考えろ!」という大義名分を振りかざしてそのようなメッセージを遮断することは不適切だと僕は思う。一言で「自殺志願者」といっても自殺を思いとどまるために必要なメッセージは個人によって異なるはず。中には「就活大変だったでしょ。大丈夫、少し休んでていいから」というメッセージを好む人もいれば「『就活に失敗したからってそれがどうした』って思うくらいでいいんじゃない?」というメッセージを好む人もいるだろう。そして松田さん一人に「全ての自殺志願者」の気持ちを上向きにさせるメッセージを発することを要求するのは、さすがに無理がある。


個人的には、前回の記事に書いたように「自殺した、自殺を考えるに至った就活生の気持ちを考えろ!」と叫んでも結局は自殺者を一人も減らすことは出来ないという認識なので、そのような感情論に比べたら松田さんの「前向きになることの重要さ」を語ったツイートの方が意義はあると思っている。もっとも、上で述べたように松田さんのツイートからは「就活失敗=そんな事」と思えるだけの根拠を感じられないので(笑)、「就活だるだる????」のような本の存在がもっと知れ渡ると良い。砂川さんは本に「不採用が続いて就活が停まってしまうようなとき手に取ってほしい」、「就職活動も最初はやる気を見せるが、 不採用が続くと気持ちが落ち込み活動停止状態になる。 就活で疲れて足が止まったとき、 もう一度就活とは何か考えてみる。 就活するのも正しく、 就活せず別の道を進むのも正しい。 読んだ後にとにかく動き出そうというメッセージを伝えたい」という想いを込めているから(もっとも、本に砂川さんのエピソードが載っていなければ魅力半減ですね・・・笑)


「就活失敗ごときで悩むなんて下らなねー」という文脈で「就職活動の失敗=そんな事」と思うのは問題だが、「就活に失敗したからってそれがどうしたと思うくらいで良い」という文脈で「就職活動の失敗=そんな事」と見なすことには意義があるという考えに共感してくださる方は、もし宜しければクリックをお願いします。
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はじめまして、よろしくお願いします。

失敗は、誰にでもあるものかな?
でも、失敗を恐れていたら、
何も始まらないからね・・・

Re: はじめまして、よろしくお願いします。

> テラゲン合格!さん

はじめまして、コメント有難うございます。

>失敗を恐れていたら、何も始まらないからね・・・

そうですね。ただ、「失敗したら終わり」の社会では失敗を恐れて当然だと思うので、その点は一人一人が失敗に寛容になる必要があるのかもしれません。

No title

だいたい、就活でどうしたらいいのかわからなくなっているところに
「起業すればいいじゃん」とか言うのも、
自動車(マニュアル車)の運転で例えれば
ギアだけ4速か5速で加速も無くいきなり車を始動させるようなものではないかとも思いますし。
現実的とは言いがたいものがあります。

それにひきかえ砂川泰斗氏でありますがその点現実的で具体的な感じですね、
先日の松田氏の就活関連自殺に対する一連のツイートに足らなかったのはそういう説得力のようですね。

「前向き」「頑張ろう」とか(大事なことではありましょうが)無根拠に抽象的なフレーズばかり繰り返していても、先を見通しにくい世の中では万人の心に響くとは限らないのではないかと。
ひねくれてるのかもしれませんが自分も、精神論のようなものが優先されすぎるのはあまり好きではないです。(熱血型のアニメソングや特撮ヒーローソングなどの歌詞は別として・・笑)

送信テストです。

就職できなきゃ起業しろって…
無責任発言もいいとこですよ…
そんなの宝くじで一億円当たった人が「宝くじは買うべきだ」なんて言ってる人と対して変わらないですよ。

Re: No title

> L_z_m_i さん

こちらの記事にもコメント有難うございます。

僕は、ある言葉の説得力を考える際に極力「誰が言ったのかという先入観を排して、言葉そのものの妥当性を考慮する」ことを意識しています。しかし正直、同じ「就活失敗=そんな事」と、銀行員→起業→政治家と歩んできた松田さんに言われるのと、「ネットカフェ難民を経て25歳で再び大学に入学し、 29歳で新卒就活を行った」砂川さんに言われるのでは全然説得力が違う気がしますね。


恐らく松田さんは精神論「だけ」が大事とは思っていないと僕は認識しています。しかし仮に松田さんが精神論ごり押しで問題の解決を図ろうとしたら「精神論のようなものが優先されすぎるのはおかしい」と彼に伝えなければいけないでしょうね。

Re: タイトルなし

> 雨宮さん

こんばんは、いつもコメント有難うございます。

ツイッターでは、マリーアントワネットの「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」のパロディーで、「就職できなければ起業すればいいじゃない」というフレーズが流れています(笑)


まぁ、松田さんが言いたかったこととしては「前向きになって行動することが大事」とのことで、起業は前向きな行動の例示に過ぎないそうですよ(松田さんは「自信が無いなら、最初はバイトでも何でもして精進すれば良い。諦めなければ、目標を達成する可能性は消えない」とも言っています)。ただ最初のツイート(そんな事で自殺したら駄目だよ。就活がうまくいかなければ、起業でも何でもしてみよう)だけを見ると「ふざけんな」と松田さんに対して思うのも無理はないかと思います。

No title

「民間企業への就活以外にも道は多分に用意されてるじゃないか!だから就活失敗とか大したことないだろ!」と「民間企業への就活以外にももしかしたら道があるかもしれないじゃないか!だから就活失敗とか大したことないだろ!」はまた別だからな。
起業や砂川氏の事例だって裏で失敗してどうにもならん人が何人いるか分からんし。
昔は公務員や資格等が「勉強はできるけど口下手、イケてない」人の受け皿として機能してたけど、今じゃどの職業でもコミュ力がボトルネックになってるのはここでも触れられた通りで。

憶測なんだけど、自殺したり・追い込まれる人ってなんとなく真面目すぎる人が多い感じがするね。
(「前向きなメッセージを期待して、それで救われるような人」は比較的軽度なんじゃないか。)


それとは別に前向き論を振りかざすのはいいけど、だったら社会も「努力してる若者」に対しても前向きに評価しろとは思うね。前の司法・会計士試験合格者の就職難の話もそうだけど。

Re: No title

> のさん

こんばんは、いつもコメント有難うございます。

自殺志願者が皆「前向き論」をもって救われるべきだとは思いませんが、「前向き論」を求めている人もいるかもしれないのに「自殺を望む人の気持ちを考えろ!」というメッセージが前向き論を淘汰する流れになるのはまずいと僕は思います。もっとも前向き論を振りかざすなら、前向きになれば道が開ける根拠を示す、あるいは「の」さんが仰るとおり、「(挫折があっても)努力してる若者」に対して前向きに評価する社会へと変えていく姿勢を見せるべきでしょうね。
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