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「就活の矛盾を学生の力で変えませんか?」・・・DSS活動学生推進委員会というものが出来るらしい

これまで現在の就活を批判する動きとして「就活デモ」、「就活の問題を訴える院内集会」、「やっぱ、おかしい日本のシューカツ!? 学生がホンネで語ろう!就活シンポ4(+そのシンポジウムの実行委員会が作成した「就活改革提言」)」を紹介してきた。それに加えて、この度「DSS活動学生推進委員会」というものが出来るらしい(http://www.npo-dss.com/dss_web_0522.pdf)。


一般的にはあまり知られていないが、DSSとは「大学教育と就職活動のねじれを直し、大学生の就業力を向上させる会」のことを指す。これは「就活革命」、「面接官の本音シリーズ」などの著作で知られる辻太一朗さんが代表を務めるNPOであり、活動内容は「大学の授業内容と成績評価内容の調査及その結果の公開」、「企業に対する大学の成績の活用促進と活用手法の提案」だ。そして、このNPOから派生して、学生主体の委員会が出来るという動きがあり、現在は委員会の発足メンバーを募集している最中のようだ。


これまで紹介した就活批判の動き、そして僕のブログは、比較的「企業・社会に問題があり、その是正が必要」との立場を採っている。この点、「DSS活動学生推進委員会」は少し方向性が異なる。この委員会は「就活の矛盾」を「企業は、特に文系学生に対してアルバイトやサークルなどの課外活動を評価し、大学の成績をあまり参考にしていません。それゆえに学生も大学の授業に熱を入れるより、課外活動に打ち込んだ方が自分の将来のためになる」と捉えている。この認識に立脚して、その活動内容は「企業人事部長・大学講師の取材、学生への調査を通じて正規(大学の講義)と課外活動(サークルなど)の両方が重要であることを学生・企業に伝える」というものになっている。具体的には、例えば企業に「大学での授業に力を入れることは重要なのか」、「大学の成績はどうすれば参考に出来るのか」などの取材をするらしい。就活デモなどの活動や僕のブログがやっていることとは違うけれど、これはこれで意義のある活動に思える。


一つ危惧されるのは、「DSS活動学生推進委員会」の発足メンバーに与えられる特典だ。発足メンバーは「人事専門家が発足メンバーの就業力向上を徹底支援」という特典を得ることが出来、具体的には富士通株式会社が開発中の「就業力強化支援システム」を無償で利用できたり、「採用・就職専門家による各大学ごとの専任サポーターによる就業力・就職力アップの支援」の恩恵を受けれたりする。ここでいう「採用・就職専門家」とは辻太一朗さんの他、常見陽平さん、小宮健実さん、外村学さんら人材関連を専門とする人たちのことで、彼らがDSSの学生をサポートするということだ。これを見ると、「就活の矛盾」を指摘することを目的とする団体というよりも、「就活を有利に乗り切るための団体」というイメージを少なからず持つ。加えて、なぜか発足メンバーの対象大学は「青山学院大学、慶應義塾大学、国際基督教大学、上智大学、中央大学、東京大学、一橋大学、法政大学、明治大学、早稲田大学、立教大学」と関東の偏差値の高い大学に限定されており、なんか高偏差値大学生のための就活対策団体という気もする。


下手すると、この団体のメンバーは常見陽平さんの言う「意識の高い学生w」に該当するのではないか。というのも、常見さんは自身の記事(http://news.nicovideo.jp/watch/nw270962)で「意識の高い学生w」を「学生生活、特に就活に前のめりで取り組んでいるのですが、何かズレていて滑稽な学生」と説明しており、且つここでいう「何かズレている」とは「就活につながることだけを頑張ること」を意味している可能性があるからだ。そして、「DSS活動学生推進委員会」では「就業力強化」という、モロに「就活につながること」に集中して取り組める場がある訳で・・・。もし常見さんが記事で「意識の高い学生w」を馬鹿にしておきながら、彼らを支援するプログラムに参加しているという構図が出来るとすれば少し滑稽である。勿論、団体の実態はまだ分からない訳で現時点ではなんとも言えないけれど、僕には「就活の矛盾」を指摘する団体の特典に「就業力アップ」のプログラムがついてくる理由がよく分からない。


とは言え、大学教育と職業生活の接続が上手くいっていないことが日本の就活の課題の一つであることは間違いない。そして、この課題が企業に「就活が学業を阻害している?や、そもそも大学の学業なんて意味ないでしょ」という意識を植え付け、企業のそんな意識が一部の学生に「就活のせいで講義に出れない!」といった不満を抱かせている・・・という負の連鎖をもたらしている。その負の連鎖を断ち切る可能性を感じさせるという意味で、DSS及び「DSS活動学生推進委員会」の活動には意義があるかもしれない。


「大学教育と職業生活の接続」を機能せしめるという意味で、DSS及び「DSS活動学生推進委員会」の活動には意義があるとの考えに共感してくださる方は、もし宜しければクリックをお願いします。
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No title

就業力・就職力とかいう抽象的な言葉に「コミュ力」にも通じる胡散臭さは感じるし、
富士通の就業力強化支援システムにも所詮「就活セミナー」に毛が生えた程度のもんって印象。

「勉強に打ち込んだことも評価すべき」という主張の割には

>・授業・ゼミやDGS等の課外活動の双方でどのような就業力が身についているかの確認
>・来月はどのような活動をすることが、より就業力・就職力をつけること役立つのかの指導

と、勉強に打ち込むという「活動」から逸れる可能性も示唆してるわけだし。

実際はどうなるかわからんけど、本気で就活の矛盾を解決したい人よりも
勉強とは関係なしに課外活動の実績で賛同企業に入りたい「意識の高い学生」ばかりが集まってきそうな感じはするね。

Re: No title

> のさん

お久しぶりです、コメント有難うございます。

>本気で就活の矛盾を解決したい人よりも勉強とは関係なしに課外活動の実績で賛同企業に入りたい「意識の高い学生」ばかりが集まってきそうな感じはするね。

やはり、そんな感じしますよね。「発足メンバー募集」のPDFファイルを見直してみると「現在このシステム(富士通の就業力強化支援システム)を利用できるのは日本中で発足メンバーの100人だけです」、「これだけのメンバーの少人数での継続的なサポートを受けられる機会は他にはありません」というフレーズが見られ、就活の矛盾を指摘する団体の割に「就業力・就職力アップ」の特典をアピールしすぎじゃないかと改めて感じました。現時点では、団体に対してあまり良い印象を持てないでいます。

No title

今後の行方はよく分かりませんが…全方位的に考えるようなアプローチは評価します。

従来だと自分は変えずに相手に原因を求める主張が多かったように思います。
学生・大学が悪いという企業、企業に不平を言い学生を嘆く大学、企業や大学に文句を言う学生…と改善する方向が見られない対立構造でした。

「そもそも本当に大学の授業って仕事で何の役に立つの?」のような原点をしっかり掘ることには意義があると思います。
学生も学業を評価せよというからには、学生自身もそこを抑えていないとおかしな主張になりかねません。「日本文学の勉強を必死にしました。トヨタのエンジニアとして採用してください。学業をちゃんとやったから評価してください」は通用しないように、そもそも大学の日本文学の授業が就職の役に立つのか…と。(ここでは日本文学を例示しましたが、他の学問も同じ)

Re: No title

> 吊られた男さん

こちらの記事にもコメントを有難うございます。

>「そもそも本当に大学の授業って仕事で何の役に立つの?」のような原点をしっかり掘ることには意義があると思います。学生も学業を評価せよというからには、学生自身もそこを抑えていないとおかしな主張になりかねません

これはその通りでしょうね。この点、DSSは「大学の授業って仕事で何の役に立つの?」という問いに対して「考える力を養成できる」との解を用意しているみたいです(http://www.npo-dss.com/method.html)。DSSの現状認識として「企業は採用にて『考える力』があるか否かを重視しているが、大学の成績表を見ても学生に『考える力』があるか否かを確認できない」という問題があるので、その問題の是正に力を入れて活動をされているようです。
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