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<キャリアカウンセラー「ぐる」さん取材 本編>~精神的に疲弊した就活生に対するカウンセリング~

ここ最近は、就活生とその親の関係、並びに親に現在の就活事情を理解してもらうために有効と思われるテキスト(「軋む社会」のこと)の紹介をしてきた。就職を決めるに当たって親子間の不毛な言い争いは無いにこしたことはないけれど、そうは言っても「俺が学生のときは、誰も就職なんか困ってなかった!今だってそうだろう!」と頑なに考えを変えない親もいるかもしれない。そのような場合は、無理に親とコミュニケーションを取ろうとするよりも、親とは別に就活の悩みを相談できる人を見つけるのが望ましい。


この記事では、「書きます」と言ってからだいぶ時が経ってしまったが、14日に開かれた既卒者カフェにて話を聞いたキャリアカウンセラー「ぐる」さんの取材報告を書きたい(ちなみに、予告編はhttp://lingmu12261226.blog10.fc2.com/blog-entry-288.html)。以前書いた予告編にて、取材の目的が①「就職担当者の質の高さ、就職課の質の高さ」という言葉における「質の高さ」とは、具体的にどのような言葉に置き換えられるのか②精神的に疲弊した就活生をどうカウンセリングしているのかを確認することであると記したので、この記事ではこの2点について触れていく(念のため断っておくと、今回「ぐる」さんは自分がカウンセリングをした学生のことを話してくださったが、その学生の個人情報などは断じて漏らしていないということを補足しておきたい)。


先に②から触れるが、「ぐる」さんは、いつも泣いていて話が出来ない状態の女子学生をカウンセリングした時の話を聞かせてくださった。最初は男性スタッフが話を聞いていたのだが、「同じ女性が対応した方が良いだろう」との考えから「ぐる」さんがカウンセリングを担当することとなった。この女子学生は自分の話が他人に漏れるのを嫌がったため、別の学生の話がブース越しに聞こえてしまうキャリアセンターではなく、密室にて1対1の面談をしたと「ぐる」さんは語ってくださった。


女子学生の様子を見る限り、とてもじゃないが就活の話が出来るような状態ではないと「ぐる」さんは感じ取った。だからこそ、最初は「もう良い相手見つけて結婚するのはどう?」というように「婚活」の話をするなど、女子学生に無理に就職のことを考えさせようとはしなかった。誤解しないで頂きたいのだが、これは「あなたに就職は無理だから、家庭に入りなさい」という意思表示ではなく、フランクな会話をして女子学生の心を開くことを目的としたコミュニケーションである。「ぐる」さんはこの時のことを「最初は就活カウンセリングじゃなかったから(笑)」と振り返っていた。僕がコメント欄で目にしていた就職課のエピソードからは、就職課が「1日でも早く就職先を決めさせること」に価値を置きすぎ就活生の気持ちは二の次という印象を感じ取っていたが、「ぐる」さんはそこに価値を置かなかった。「ぐる」さんは会の始めの自己紹介時に「内定がゴールではなく、それぞれに合ったアドバイスをしたい」と仰っていたので、その考えに従って、一見遠回りのように思えるコミュニケーションのとっていったのだろう。


しばらくカウンセリングを続けた後、女子学生から「就職して自立したい」という言葉が出る。この女子学生は決して就労意欲を失っているわけではなかった。ただ、この女子学生はとても真面目な性格をしているがゆえに、自分で自分を追い込んでしまい。パニック状態になってしまっていたのだ。この段階に至ってからはじめて、「ぐる」さんは「次のカウンセリングまでに~なことをしてきてみて」と小さな課題を女子学生に与えるようになる。今も就職が決まっているわけではないが、その女子学生は活力を取り戻し、大学内で自分のやりたいことに打ち込んでいる(あんまり具体的に書くと女子学生の情報を無駄に公開することになるので、そこは自制して抽象的な表現に留めます)。


このエピソードを聞いて、僕の「僕が思うキャリアセンターの仕事は、各就活生の考えや精神状態を考慮した上で、その就活生のニーズに応えるアドバイスを提供することだ」という仮説は正しかったのかなと思えた。頭ごなしに「あなたはここがダメだから、早くその欠点を直しなさい!」と指摘されても、相談に来た就活生からすれば「会ったばかりのくせに、何を分かって様なことを言っているんだ」と思いかねない。同じアドバイスをするにしても、言葉の選び方、アドバイスをするタイミングによって、その効果は変わってくる。


例えば「ぐる」さんは他にも、見るからにコミュニケーションが苦手な男子学生のことも話してくださった。「ぐる」さん曰く、このように言っては申し訳ないが、メガネが極端にずり下がっている外見や、彼の表情などを見ると、この男子学生に対して良い第一印象を持てなかったとの事。この男子学生は最初に面談したカウンセラーと相性が合わず、学生側の希望でカウンセラーが交代となり、「ぐる」さんがカウンセリングを担当することとなった。「ぐる」さんは彼に対して容姿に気を使うことを指摘したいわけだが、いきなりその話に入るのではなく、まずはマンガの話などフランクな話題でコミュニケーションを取っていたそうだ。そして打ち解けてから、肝心の本題に触れると。このタイミングなら男子学生も「この人のアドバイスを受け入れるか」という心構えは出来ている。約1ヵ月半のカウンセリングを経て、最終的にその学生は進学という道を選んだが、彼の表情は明るくなっていたそうだ。


以上より、②については、当初の僕の仮説で概ね当たっていたといえる。①の疑問に対する答えも僕の仮説で大体説明はつくと思う。ただ、最近「しゃちこ」さんという方が「面談カードの中で、"就活課にどんなサポートをしてほしいか書いてください"という設問に対する解答欄が小さい。もっと、"体調や精神面、金銭面で不安はあるか"、"親との関係はどうか"、"就活をやって働くことについてどう考えたか"、"既卒就活を考えているか"などヒヤリングすべきことがあるのではないか」というコメントをくださり、就職課のやっつけ仕事っぷりを批判していたのだが(詳しくは→http://lingmu12261226.blog10.fc2.com/blog-entry-266.html)、このような批判を見ると、就職課は就活生のニーズを察知しようとする意識が希薄なのではないかと感じさせられる。


他にも、①に関してはいくつか付け加えるべき要素があるように思う。第一に、「カウンセラーの多様性を担保する」ということ。簡単に言えば、10人職員がいるとすればその10人全員が男という状態よりも、何人か女性が含まれている状態の方が望ましいということだ。というのも、「ぐる」さんが担当した女子学生は、多分男性スタッフによるカウンセリングでは上手くいかなかった可能性が高いと思われるからだ。また、今回僕は「ぐる」さんを好意的に紹介しているけれど、もしかすると「ぐる」さんとどうしても人間的に合わないと感じる就活生も中にはいるかもしれない。これは「ぐる」さんの問題ではなく、人にはそれぞれ相性があるので、そこは対処のしようがない問題だと思う。当然学内にいるカウンセラーは「ぐる」さんだけではないので(あ、でも「ぐる」さんももう大学内でのカウンセリングはしてないんだっけ・・・)、そこはまた別の人が担当を請け負えばよい。、


第二に、女子学生が懸念した「自分の相談が、隣のブースで相談している人に聞こえる」ことを嫌がる人は他にもいるのではないかということ。これは少々要求しすぎな感もあるが、可能ならば個室でカウンセラーと就活生が1対1で話せる環境があれば、それはあるに越したことは無いと思う。早いもので、あと3ヶ月ちょっとで現大学3年生の多くが就活に取り組み始めるはずだが、その時期になっても内定が決まっていない4年生らはキャリアセンターに相談に行きにくくなるかもしれない。これから就活を始める3年生の横で「自分はどうしたら良いんでしょうか」という相談に行くのは心理的に難しいだろう。もっとも、カウンセリングをするための個室が仮に用意できたとして、3年生・4年生双方がキャリアセンターを積極的に利用し始めたら、今度は職員のマンパワーが足りなくなるような気もする・・・。「ぐる」さんの話を聞き、就職課によるカウンセリングの可能性を感じさせられる一方で、課題も山積みなのではないかという問題意識も強まった。まずは、過去のコメント欄などを見直して、「就活生が就職課に求めること」を体系化していくことから始めていきたい。

キャリアカウンセラー「ぐる」さんの取材報告から、就職課の可能性と課題を感じることが出来たと思ってくださる方は、もし宜しければクリックをお願いします。
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No title

キャリアカウンセリングというものを受けたことはありませんが、
記事を拝見して少し受けてみたいと感じました。

既卒で就職活動している今、
精神的に行き場がなくなることが多々あるからです。
そうしたときに相談できる人が
なかなかいないんですよね。


ハローワークでもぐるさんのように、
丁寧に対応してくださるカウンセラーの方が何処でも常在されていればいいなあ・・
要は就職活動に卒業してからも相談する、
『総合機関』のようなものがあれば。
いいなあと思うのです。

既卒者カフェがいっそ、本当にカフェをおこなえばいいのかもしれない。。笑

Re: No title

> もじゃみさん

こんばんは、いつもコメント有難うございます。

>要は就職活動に卒業してからも相談する、『総合機関』のようなものがあればいいなあと思うのです。

ハローワークの職員が、就活生の相談相手という役割をきちんと担えれば良いのですが、現実的には難しいのだろうか・・・。

>既卒者カフェがいっそ、本当にカフェをおこなえばいいのかもしれない。。笑

ツイッターを見てますと、既卒者カフェに参加した既卒者で内定をもらった方もいらっしゃいますよね。そういう人たちが既卒者カフェに定期的に参加して、彼ら・彼女らの経験をカフェ参加者に伝えられれば、既卒者カフェの存在価値はさらに高まるのではないでしょうか。
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