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就職難が起きている理由は、就活生ではなく、むしろ企業が選り好みしているからではないか

ふとアクセス解析を見ていて「大企業志向で 中小企業を受けない」と検索をかけてこのブログにたどり着いた人がいることが分かった。自分でもこのワードで検索をかけてみたところ、驚くことが2つあった。


一つは、僕が昨日リツイートした次のツイート。

なんと「11卒業務未経験無職」さんがライターページに投稿してくださった記事が、学者の本田由紀先生に取り上げられた。しかも、記事の内容に同意してくださっているところが凄い。現在は専門家・メディア共にリクルートワークスのデータを根拠に「就活生が大手企業ばかり受けている」という言説を導き出しているが、それにしても、その言説を覆すだけの理屈を提供したのが専門家でもなく、どこかのエリートでもなく、そして勿論僕でもなく、「11卒業務未経験無職」の方だったわけだ。大前研一さんは「20社受けても内定を取れない、優秀でない学生への支援のために税金を使うな」と主張していたけれど(http://news.livedoor.com/article/detail/5068028/)、考えを改めたほうが良いんじゃないだろうか。


もう一つは、BLOGOSが「根強い学生の大企業志向…どうすれば中小企業への応募は増える?」という問題設定をしていたこと。これは内閣府の「中小企業の採用意欲が旺盛であるにもかかわらず、大企業志向によって中小企業への応募が増えない」という発表を元にした問題提起。確かに就活生の大企業志向は強いのかもしれないけれど、「大企業志向が強い=いつまでも大企業"のみ"を受け続ける」ということには全くならないと思う。BLOGOSの問題設定の誤りを指摘するためには、「私自身の印象としては、中小企業でも人が殺到していることが多かったように思います。中小企業がほとんどの合同企業説明会や合同企業選考会、面接会でも参加者は多かった」という「11卒業務未経験無職」さんの声や、「まさかうちの企業にこれだけ多くの方が来るとは思っていなかった」という中小企業の採用担当者の声を一層可視化していくことが有効となる。


そして、今回の記事で僕が採用するのは別のアプローチである。それは「就職難が起きている理由は、就活生ではなく、むしろ企業が選り好みしているからではないか」という視点を導入することだ。一般的に、就活生が大手企業ばかりを受けて就職先を選り好みしているから就職戦線が厳しくなっているという見方が支配的だ。その見方が完全に間違っているとは言わないけれど、一方で企業が採用に際して選り好みしている可能性を検討することは有益だと考える。


この視点を導入するに当たって適切なケースがこちらのツイートだ。この人は「2011年3月に大学を卒業したが職を見つけれなかった者。現在も既卒として就活中」の立場にある。この人のツイートからは、学生が学生生活の終わりまであきらめず小規模な企業にも目を向けて就活をしていること、及び熱意はきちんと示していること、それにも関わらず企業は誰も採用していないことが伺える。


こうした事態は、「企業が厳選採用をしている」という言葉で説明される。実際に、株式会社ジョブウェブ・レジェンダ・コーポレーション株式会社が発表したプレスリリースでは、アンケート調査の対象となった「2013年4月入社の新卒採用活動を実施する企業の採用担当者150人」の9割が「採用予定人数」よりも「採用基準を満たしているか」を重視している事実をもって「量よりも質を重視する"厳選採用"傾向である」と評している(http://www.jobweb.co.jp/company/news/press/13080/)。そして、このような事態に対する解決策として代表的なのは、株式会社ジョブウェブの代表取締役・佐藤孝治さんが著書「<就活>廃止論」で述べているように「就活生が企業の採用基準を満たす優秀な人材になること」というものだ。


しかし一方で、企業の採用基準が無駄に高い可能性もあるのではないか、というのが僕の主張だ。例えば「就職活動報告書…ちがうか」さんが述べたケースでは企業は3月に4回生を対象に採用活動を行ったわけだが、仮にそのタイミングで「リーダーシップがあって、語学も堪能で、大学の成績も良くて、ルックスが良い人が欲しい!」と思っているとすれば、「いや、そういう人は大手企業にトップ入社したり、自分で起業したりしてますよ・・・」と返すほか無いのではないか。言葉は悪いが、学生生活が終わる間際に就活をしている人に「超優秀」な人がいるとは考え難いし(良いところが何もないというわけではなく、あくまでも「超優秀」ではないということ)、それにも関わらず企業が「超優秀」な人材を求めているとすれば、それはおかしいだろうと言わなければいけない。


現在就活の専門家がやるべきことは、「採用予定人数」よりも「採用基準を満たしているか」を重視する企業の採用基準が適正なものなのかを評価することではないか。もし、企業の求めるレベルがそれほど高いものではなく就活生の側に足りないものがあるのなら、その足りないものを埋めるためのプログラムを就活生が受けられるようにするべきだという解決策が導かれる。


しかし一方で、仮に企業の採用基準があまりにも高く設定されているようなら、その基準を引き下げることを提言するべきだ。就活生に対して「選り好みするな!」というのなら、それは企業にも当てはめてよいと思う。勿論企業はボランティアで採用活動をしているわけではないので「箸にも棒にもかからない人も採用するべきだ!」とは言わない。しかし、現在の就活生の事情に詳しい人材コンサル辺りが企業に対して「あなたが求めるレベルの人材は、もう別の会社から既に内定をもらっているケースが多いんですよ。ならば、現時点では"超優秀"とはいえないけれども磨けば光るレベルの人はいくらでもいるので、そういう人を採用しても良いのではないでしょうか」と提言しても良いのではないか。


現実には、就活生の能力が足りないケース、それとも企業が選り好みをしているケースのどちらが多いのかはよく分からない。ただ、現在は「就活生がゆとり世代で、能力が足りないから」、「就活生が大手企業ばかり見てるから」という、就活生に帰責性を求める言説が支配的だと思うので、そうした言説のみが真っ当とされる現状を打破し、もしかすると企業にも責任があるのではないか?という視点を強化していくことが必要だと思う。

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No title

これは物凄く当たり前の事だと思います。というかいちいち確認するまでの事もないだろうとは思うのですが、「就活生がゆとり世代で、能力が足りないから」、「就活生が大手企業ばかり見てるから」などという論調が何故かまかり通っているのですよね。本当に不思議です。
こういうごく普通の現状認識が、どうして政治家やマスコミには出来ていないんでしょうね。

No title

企業の選り好み傾向の賛否はともかく、新卒一括就職制度を廃止して通年就活制にするとより一層強まるんじゃないかなあ。
企業側も一年中青い鳥を探し続けていいんですよってことにもならない?

これまで1~2人しか採用してこなかった企業ともなると転職者か「大企業でも欲しがるスーパー人材」ぐらいしか採用しなくなるだろうね。
採用リスクの大きい中小企業に採用「量」を重視しろというのも酷な話だし。

ブログ主さんの言うところの「超優秀でなくとも磨けば光る人」にしても
磨いてる余裕のない中小企業からすれば「大企業にでも行って磨いてもらえ」という話にもなるし、
結局就活生の大手志向が強まるんじゃね。

Re: No title

> ななみさん

こんばんは、コメント有難うございます。

>「就活生がゆとり世代で、能力が足りないから」、「就活生が大手企業ばかり見てるから」などという論調が何故かまかり通っているのですよね。本当に不思議です。

「就活生が大手企業ばかり見てる」という主張の根拠としてリクルートワークス社のデータが挙げられることが多いと認識していますが、そのデータの信頼性はさほど無いという主張がライターページに寄せられています。宜しかったらそちらもご覧下さい。

>こういうごく普通の現状認識が、どうして政治家やマスコミには出来ていないんでしょうね。

若者を悪者にすることで、中高年のウケ狙いを図ってるんですかねぇ・・・。勿論、就活生にも未熟な言動・行動はあると思うのですが、就活の場面においては別に企業も社会人面できるほど立派とは思っていませんし、ゆえに就活生を一方的に悪者にする論調に憤りを覚えます。

Re: No title

>のさん

こんばんは、コメント有難うございます。

> 企業の選り好み傾向の賛否はともかく、新卒一括就職制度を廃止して通年就活制にするとより一層強まるんじゃないかなあ。 企業側も一年中青い鳥を探し続けていいんですよってことにもならない?

確かに!「企業は通年採用すべきだ」という意見は一般的に就活生にチャンスを与えるためという主張とみなされていますが、むしろ「企業側も一年中青い鳥を探し続けていい」という理屈のほうが説得力がありそうな・・・。ただ、新卒「一括」採用の長所の一つは採用活動の費用のコストカットのはずで、そしてこの不況下で企業が採用活動にかける費用を増やすとは考えがたいので、企業はそうそう通年採用をしないのでは?とも考えられる・・・。

>これまで1~2人しか採用してこなかった企業ともなると転職者か「大企業でも欲しがるスーパー人材」ぐらいしか採用しなくなるだろうね。採用リスクの大きい中小企業に採用「量」を重視しろというのも酷な話だし。
そうなんですよね。企業がどのようなレベルの人材を採用すべきかはその企業の自由なんですけれども、仮に中小企業の採用リスクを考慮したとしても、まだ働いていない大学生を採用対象にしておいてあまりにも高いハードルを設けるのは、就活生からしたら企業を無駄に受けることになるし、企業からしても採用活動にかけたお金が無駄になるので、双方にとって損なのではないかと考えています。


>磨いてる余裕のない中小企業

多分現在も、「磨いてる余裕のない(教育に費用をかけられない)」という要素が就活生の大手志向を引き起こしてますよね。あまり指摘されることはない印象ですが・・・。

No title

本田由紀さんの著作は色々読んでいるので私の記事を読んで頂けたのは非常に光栄です。
かなり早い時期から若年層側の立場に立っている方ですし。
私が自分でブログを開設し、同じ記事を書いていたとしても読まれなかったの思うので、95%以上はlingmuさんのおかげですがw(多分、あまり読まれていなかったり、発表していないだけで私のような分析をしている方は多くいると思いますし)
時期的に、新卒者の内定率の調査に関する記事が色々出てきそうですが、リクルートワークス社の調査を引用して、単純に中小企業を受けていないから内定を取れないだけという記事はそろそろやめてほしい気がします。
(学生が選り好みを行っている事自体は否定しませんが)
ただ、厚生労働省の若年者雇用の現状・対策についてという報告書(http://www.mhlw.go.jp/english/dl/employment_jpn.pdf)でも、中小企業なら求人があるという事でリクルートワークスの調査が使われている(p.9)現状を考えれば難しいのかもしれませんが。
(p.4,5で新卒一括採用によって悪くても就職希望者の9割以上が就職となっているとしているのも正直あれですが……)

就活生がずっと大企業を受けるかという疑問に関しては、マイナビのアンケート調査(http://saponet.mynavi.jp/enq_gakusei/ishiki/index.html)が使えるかもしれません。
マイナビ発表の内定率調査と比べると、あまり引用されていないように思いますが、30年程続いている調査のようなので、絶対的な指標とはならないと思いますが、参考にはなると思います。
実際、この調査は、調査期間が2011年12月1日~2012年2月29日で調査方法がWEB上の入力フォームによる回収なので、リクルートワークス社の調査同様に回答者にかなり偏りが出ていると思いますが。
この調査では、「絶対に大企業がよい」+「自分のやりたい仕事ができるのであれば大企業がよい」が大手企業志向となっていて13年卒は36.1%となっていますが、「絶対に大手企業がよい」は全体では5.8%になっています。
他の年の調査では大手企業志向は10年卒で51.8%、11年卒47%、12年卒43.3%と高くなっていますが、「絶対に大手企業がよい」はそれぞれ9.7%、7.8%、7.1%となっていますし、この調査からみれば、大手企業志向の人は大手企業しか受けないとは言えないのではないかなと思います。
就職活動が本格化する前からし始める頃が回答時期で、わざわざアンケートに答えるという人というのは就職活動に対する意識が平均以上の人が多そうなので、全体から見ればこの数字は更に、低くなるような気がします。
こういった考えをすると今度は、就職活動初期は大手企業志望が多いというのと就職活動に対する意識が高い人は大手企業志望者が多いかというのは正しいかというのを証明する必要が生じてしまいますが。

私自身、受験した中小企業に人が殺到という事に関するエピソードは他にも色々ありますが、可視化はなかなか難しいような気がします。
やはり、中小企業は毎年採用するというわけではないようですし。
(毎年採用するわけではないから人が殺到して驚くという部分も大きいと思います。)

就活生の能力不足で企業の設けている基準に達していないから採用されないという部分もあると思うのですが、そうなりますと、求人倍率や内定率が高かった年の学生の能力は非常に高かったから多くの人が採用されたのかというように考えてしまいます。
実際、数年で求人倍率や内定率は大きく変動しましたが、では、数年で学生の能力は大きく変わったのかと言えばそうではないという気がします。(バブル期とバブル崩壊後の就職活動でも言える事ですが)
これは、新卒就職活動だけでなく、転職活動や再就職の活動でも言える事だと思います。
転職活動もリーマンショック前と比べると非常に厳しくなったと思いますが、それはリーマンショック前と比べて転職希望者の方の能力が極端に下がったというわけではないと思いますし。
勿論、企業も不景気なので採用を渋るのは分かるのですが。
毎回同じような事を書いていますが、景気が良くなれば良いんですけどね……

経理屋から見ると正社員ってのは固定費かつ毎年コストが上昇するという経営影響の大きいものなので、企業が採用基準を満たしていない労働者を採用しないのは合理的だと思いますね。

非正規として採用するのであれば変動費かつ低コストなので採用基準は低下し採用難は緩和すると考えます。

私の勤務先でも非正規の求人の方が量が多いです。

Re: No title

> 11卒業務未経験無職 さん

こんにちは、いつもコメント有難うございます。

そして、マイナビのデータの紹介、有難うございます。ちなみにこのデータは、この後すぐ掲載する最新記事にさっそく登場します(笑)

>就活生の能力不足で企業の設けている基準に達していないから採用されないという部分もあると思うのですが、そうなりますと、求人倍率や内定率が高かった年の学生の能力は非常に高かったから多くの人が採用されたのかというように考えてしまいます。

多分昔と今とだと、今の学生のほうが能力は高いのでしょうが(これは実際に、知り合いの「中年」の方が言っていました)、企業が学生に求めるレベルが高まったということでしょうかね。あと、海外の学生を採用したりだとか?

Re: タイトルなし

> かむむかさん

お久しぶりです、コメント有難うございます。

>経理屋から見ると正社員ってのは固定費かつ毎年コストが上昇するという経営影響の大きいものなので、企業が採用基準を満たしていない労働者を採用しないのは合理的だと思いますね。

そうですね。もっとも、その採用基準が無駄に高すぎないかは検討する価値はあると思います。

>非正規として採用するのであれば変動費かつ低コストなので採用基準は低下し採用難は緩和すると考えます。

経営者の人でも「正社員で採用すると中々解雇できないから、採用に慎重になる」と言う人はいますよね。今のジリ貧の状況を考えると、こうしたほうが良いのかも・・・。でも、それで働く人が食べていけるのかという疑問もありますし・・・。難しいですね。

かむむかさんへ

記事の内容とほとんど関係なくて恐縮ですが、かむむかさんのコメントに対して気になる点があったので投稿を。お返事頂ければ嬉しいです。

>正社員ってのは固定費かつ毎年コストが上昇するという経営影響の大きいもの

これは確かによく聞く話です。


ただ「毎年コストが上昇する」という点。これは「○○歳だからこれぐらい給料を払わないといけない」とかいう表現がされることもありますが、この「いけない」というのは何を根拠としているのでしょうか?正社員が「固定費」だというのは、確かに正社員を容易には解雇出来ないのは法的にそうなっているからと言うことが出来ると思うんですが、年功序列賃金に関しては別に正社員の給料は年功序列じゃないといけないとか、○○歳の正社員に対してはいくら給料を払わないといけないなどという法的な定めは存在しないはずです。


僕は①給料は当然会社の業績に連動する物、②年齢(勤続年数)と生産性の相関は一般に言われているほど強くないのではないか、という考えをもっていることもあり、正社員の給料が毎年自動的に上がってコストが上昇するなんていうのは非合理極まりない人事制度だと感じます。そして別にそうしないといけないなんていう法律が存在するわけでもないんだから、経営者の判断で即刻廃止すれば良いのにと思ってしまいます。


にも関わらずそうした年功序列賃金を、「~じゃないといけない」みたいな言い方をしたり自分達ではどうにもならない所与の物かのように言われることが多いのが不思議でなりません。かむむかさんの"正社員ってのは固定費かつ毎年コストが上昇するという経営影響の大きいもの"という表現からも同じ印象を抱いたので、そういった捉え方をする理由は何なのか是非聞いてみたいと思いました。

Re: かむむかさんへ

> William Yamin さん

おはようございます、いつもコメント有難うございます。「かむむか」さんへのコメントですが、一応僕なりの考えを。

>「○○歳だからこれぐらい給料を払わないといけない」とかいう表現がされることもありますが、この「いけない」というのは何を根拠としているのでしょうか?

多分法律上の根拠は無いけれども、「○○歳だからこれぐらい給料を払わないといけない」という考えは「年が上がると教育費など、子供への出費が増える。それに対応できるようにしなければ」という価値観と強く結びついているのではないかと考えます。確か、湯浅誠さんも同じようなことを言っていたようないなかった様な・・・。「じゃあ、子供がいない中高年は関係ないじゃん」と思われるかもしれませんが、そこはなぁなぁになっているのかもしれません。

No title

「正社員解雇のための高いハードル」が大きな原因だと思います。(かむむかさんも少し書かれていますが)

仮に40年ずっと勤続して年平均500万円を払うとすると正社員への給与支払いは2億円です。よほどの業務上の過失や解雇が許されるほどの業績悪化が無い限り解雇できません。
そうすると採用してみたけど失敗だった…という人材は採りたくないわけです。そんな奴に居座られても困ります(しかも能力の低い人ほど転職もしづらいので会社にしがみつきがち)。企業としてはなるべく外れを引きたくない。

人減らしをには早期退職募集もありますが、この制度では他社でも欲しがられるような優秀な人こそ辞めてしまう制度ですので巧くない手です。

だから企業の業務においてレベルの高い業務と低い業務に分けると、高い業務を遂行できるだろう人のみを正社員として、低い業務は非正規(及びポテンシャルは高い新人君 & 外れくじだった失敗採用の正社員)で賄う傾向になります。

こうやっておくと、仮に不況で人減らしが必要になっても非正規を減らすで済みます。レベルの高い業務が少なくなっても、レベルの低い業務をやっている非正規たちを切って一時的に正社員にその仕事をさせるというシフトで対応もできます。(例:リーマンショック時のトヨタ。期間工の契約を延長せず、正社員を一時的に工場に異動させた)
このように不況の時でも耐えられるくらいの最小施行人数のみが正社員として必要であり、会社の一般業務として必要な水準の能力を持っていたとしてもそのレベルは正社員で取りたくないというのが企業のホンネであり、それを支援しているのが現行の労働関係の法制度です。


これは就活生の就職活動に限りません。中途採用市場でも同じことが起きています。うちの会社でも中途採用をしていますが、このハードルは非常に高くなっています。この人ならほぼ確実に間違いないという人材でないと採用できません。そういう人材が見つからなければ業務委託等で穴を埋めています。
それほどまでに余計な正社員(2億円の不良債権)を抱えてしまうことは怖い。

今の正社員解雇規制のハードルが高い状況では、正社員採用のハードルも高くなるのは致し方ないことだと思います。正社員にお金を払って指名解雇できるようになれば、この状況も改善するのでしょうが…

William Yaminさんへ

返信致します。

>これは「○○歳だからこれぐらい給料を払わないといけない」とかいう表現がされることもありますが、この「いけない」というのは何を根拠としているのでしょうか?

私は「コスト上昇”する”」と書きましたが、「コスト上昇”しなければならない”」や「○○歳だから給料を払わないと”いけない”」とは書いておりませんので、「○○歳だからこれぐらい給料を払わないと”いけない”」根拠については存じ上げません。

>かむむかさんの"正社員ってのは固定費かつ毎年コストが上昇するという経営影響の大きいもの"という表現からも同じ印象を抱いたので、そういった捉え方をする理由は何なのか

私が「毎年コストが上昇する」と捉える理由は、日本銀行調査統計局(2010)「正社員の企業間移動と賃金カーブに関する事実と考察―日本的雇用慣行は崩れたか?―」にあります(図表15)を参照して正社員に年功序列賃金の傾向が見られたためです。
https://www.boj.or.jp/research/brp/ron_2010/data/ron1010c.pdf

Re: No title

> 吊られた男 さん

お久しぶりです、コメント有難うございます。

>正社員にお金を払って指名解雇できるようになれば、この状況も改善するのでしょうが…

いきなりコメントの最後にふれてしまいますが、これは城繁幸さんも「日本の電機産業を衰退させた"早期退職"のワナ(http://www.j-cast.com/kaisha/2012/08/27143926.html?p=all)」という記事で同じ事を述べていますね。一方で「解雇規制の緩和」は効果が無いと述べる学者の方もいるので僕の頭の中は今のところ訳が分からなくなっています(笑)僕としても「企業が正社員を雇う欲を失うのは、一度雇ったら中々解雇できないから」という認識なので今のところは「吊られた男」さんの理解と同じだと思っていますが、この点はもう少し勉強してみます。

Re: William Yaminさんへ

> かむむかさん

僕へのコメント返信ではありませんが、質問に丁寧にご回答頂き有難うございました・・・とだけコメントさせてください(笑)

遅くなりました

返信が遅くなり申し訳ありません。

かむむかさん


あくまで統計上の傾向が理由だということですが、例えば、いくら統計上日本は年功序列賃金の傾向が強いといっても、もしあなたの会社が成果次第で給料が変動する実力主義の賃金体系であれば、経理上正社員は毎年コストが上がるようなものではないし、"経理屋から見ると正社員ってのは固定費かつ毎年コストが上昇するという経営影響の大きいもの"という認識は持ち得ないのではないでしょうか?

つまりあなたが"経理屋から見ると正社員ってのは固定費かつ毎年コストが上昇するという経営影響の大きいもの"と捉えているのは、実は統計上どうとかいうのは全く関係なくて、あなたの会社がそういった特徴を持った人事制度になっているからというのが本当の理由なのではないですか?

少なくとも僕は度々引用させてもらっているコメントからあなたの会社は年功序列賃金を採用しているという印象を持ち、その上で社員(及び経理担当)としてそういった賃金体系が導入されている理由、経営上の合理性、そしてもし経営上の合理性に欠けるのであればにもかかわらず人事制度として維持されている理由は何なのか…といった点について何か知っているのではないかと考え、年功序列賃金の根拠を問う質問をしました。



というのも、確かに一般的には年功序列賃金の根拠として挙げられるのはlingmuさんがおっしゃるように
>"「年が上がると教育費など、子供への出費が増える。それに対応できるようにしなければ」という価値観と強く結びついている"
というものなのですが、僕はどうもこの意見に納得出来なくて。本当は何か別の理由があるのではないかと思っていて、そのあたりを探りたかったんです。

多くの場合例え同じ職場であっても非正規雇用者には年功序列賃金は適用されず職務給などの賃金体系が導入されているというのはもはや広く知られた話ですが、その非正規雇用者の中には結婚適齢期の人達や子供がいる人も大勢いるわけです。そういった現実がありながら、一方で正社員の年功序列賃金の根拠が「年が上がると教育費など、子供への出費が増えるから」というのはダブルスタンダードもいいところだし、年功序列賃金の根拠としてはもはや片手落ちで、理論が破綻していると感じるのが僕が納得出来ない理由です。

もちろん景気が良かった頃も非正規雇用者がいなかったわけではないし、女性などは給料が生産性を上回る前に結婚して退職することが当然とみなされていたりして、年功序列賃金の恩恵を受けられない人も少なからずいたのでしょうが…



しかしそういった昨今の状況の中でも年功序列賃金が依然として維持される根拠として他に考えられるのは、例えば「○○歳だからいくら給料を払わなければいけない」という法律はない(したがって解雇規制と違って年功序列賃金に法的な根拠はない)と僕自身も書きましたが、就業規則によって年功序列賃金が既に定められている場合はその改訂には労使の合意が必要で、非正規雇用者は労働組合に入れないことが多い為、正社員が年功序列を明示した就業規則の改訂に反対すると仮定すれば、法的な根拠により経営上の合理性がなくとも年功序列賃金を持続しなければならないと言えなくもないかな、などと考えたりしていました。

なので穿った解釈をすれば、「○○歳だからいくら払わないといけない」といったような言い方をされたり年功序列賃金を所与の物とするかのような発言が聞かれるのは、発言者の「正社員として自分は改訂には絶対反対(他の正社員も同じく反対で、労働者側の同意を得られないので就業規則の改訂が出来ない)」という価値観の裏返しではないかと考えることも出来ます。



そうやってあれこれ考えて、何かあまり表には出ない年功序列賃金の根拠に関する裏話があれば是非聞きたかったわけですが、かむむかさんの会社の人事制度が実際どうであれ
>"「○○歳だからこれぐらい給料を払わないと”いけない”」根拠については存じ上げません。 "
とおっしゃっているわけですし、空振りだったかなぁといった心境です。



件の質問のコメントと併せ、長々と、また非礼な内容のコメントを投稿することをここにお詫びします。

No title

「厳選採用」をできるということは、それだけ企業側に余裕があるということだと思います。
「大量一括採用」をするほどの余裕はないが、猫の手を借りるほど切羽詰まってるわけではない。
しかし、長期的視点から世代のバランスを確保するためにも人が欲しい。
その結果が厳選採用となることは正当性があると思います。

定年延長が許されて、既卒者採用が許されない以上はこういう傾向がずっと続くのでは?


上とは話が違いますが、現状と黒澤明の「七人の侍」冒頭が似てますよねー

『七人の侍』の組織論 (内田樹の研究室)
http://blog.tatsuru.com/2010/11/22_1626.php

Re: 遅くなりました

> William Yamin さん

ここ数日ブログの更新を怠ってしまい、コメントの公開が遅くなってしまったことをお詫び申し上げます。「かむむか」さんがこのコメントを読んでくださるかも少し怪しくなってきましたが、もし読んでくださるのならば、この話題に関するコミュニケーションが続けばと思います。僕としては、お二人がこのコメント欄を使ってやり取りをするのは全然問題ないという立場ですので。

Re: No title

> Kさん

こちらの記事にもコメント有難うございます。

>「厳選採用」をできるということは、それだけ企業側に余裕があるということだと思います。「大量一括採用」をするほどの余裕はないが、猫の手を借りるほど切羽詰まってるわけではない。

企業は「猫の手を借りるほど切羽詰まってる」けれども、正社員を雇う余裕はなく、出来れば多忙な時だけ非正規を雇いたいと考えているのだと僕は思います。

>定年延長が許されて、既卒者採用が許されない以上はこういう傾向がずっと続くのでは?

そうですね、多分このままいけば企業の「厳選採用」の傾向は止まらないでしょう。

わたしも

2013卒理系女子です。
工学部です。
いろんな企業回りました

即戦力ばかり求められます

Re: わたしも

> rerereさん

はじめまして、コメント有難うございます。

>即戦力ばかり求められます

rerereさんが工学部ということも関係しているんですかね・・・。文系でいうところの「即戦力」と理系でいうところの「即戦力」では後者の方が期待値が高いでしょうし、大変だと思います。ただ、あんまり企業が高いハードルを求めてくるようなら「自分が新入社員の頃を思い出せ!」と言ってやりたいところですが(笑)

企業も、単純に選り好みし過ぎだと思う

lingmuさん、お久しぶりです。 私も昨年に前職のパート従業員を退職し、就活を始めて1年以上になりました。 しかしながら、就職難で仕事先が見つからずの状態です。

久々に、この記事を見て同感だと思います。 就活生に限らず、求職者がただ単に選り好みをしていると勝手に決めつけていますが、一概にそうとも言いきれない気がします。 中途採用の募集事項を確認すると、何かと経験者の文字が目に付くし、応募者が未経験者だからと言う理由で、無能な役立たずと決めつける風潮には正直嫌気が差してきます。

私個人の意見になるかもしれませんが、企業側も単純に 「我が社は、超優秀でマルチなスーパーマンみたいな人材が欲しいけど、ただの未経験の役立たずの凡人ならいらね。」 と選り好んでいる様にも聞こえてしまします。 そうなると就活生や求職者よりも、企業の方が単純に駄々をこねているだけに思えます。 そんな事をしても、私からすれば何の解決策にもなりません。

あとは、グローバル化で時代は常に変化している訳で、いつまでも古い体質で新卒一括採用制度ばかり一方的にやり続けるのではなく、若年者・中高年者問わず中途の未経験者を積極的に受け入れられる体制に切り替えないと、日本の将来は危うくなるのではないかと思いました。 堅苦しい文章になってしまい申し訳ないと思いますが、私個人前からその様に思っていたので、ここでコメントを書き込みました。

話は変わりますが、昨年の秋にブログを開設致しました。 就活や面接の記事に限らず、その他色々と雑記を書いておりますので、時間がある時で構いませんので、見に来て頂けるだけでも幸いです。

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