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初めから若者を使い捨てることを前提としている会社の求人を含めて「求人はある!」なんて言うべきではない

23日のハートネットTVで「若者を追い詰める“ブラック企業"」という番組が放送された。僕は生で見れなかったのだが、togetterで放送内容がまとめられており(http://togetter.com/li/394891?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter)、それが理解の助けとなった。


番組では全体的に、「企業が、新卒で入社してきた若者を使い捨てるケース」を取り上げているような印象を受けた。「会社から退職勧奨が何度もある。精神的に参ってリストカットしてしまった」と嘆く「新卒切り」にあいそうな女性。正社員として採用されたはずが契約社員として採用されていたり、長時間労働に従事させられながら給与明細に時間外賃金が反映されていなかったり、渡した資料を投げられたり机をたたきつつ2・3時間「わかってんの?どうするの?辞めてもらっていよ。答えは?どうする?」と叱られたりした結果鬱病を発症した女性。残業は月平均110時間を超え、姉に「仕事がつらいんだ ごめん。父ちゃんと母ちゃんの子に生まれて幸せだったよ。・・父ちゃんと母ちゃんのこと、よろしく。ありがとう。さよなら」とメールを送った直後に自ら命を絶った男性。いずれのケースを目にしても、若者を苦しめたり、死に追い込んだりする企業への怒りを感じることと思う。


「企業による、若者の使い捨て」の別の例として、「助成金目当てで若者を雇用した挙句に、切り捨てる」というものも挙げられる。これは以前「就活生は"給料が良くて、休みが多くて、知名度が高い企業で働きたい!"といつまでも思っているわけじゃない。ただ"まとも"な環境で働きたいだけ」という記事でも紹介したが、「医療事務の企業は若年者トライアルをうまく使い、求職者を2ヶ月で切っては新たに人を雇用する、という行為を繰り返していた」と告発する人がいる。また、既卒者カフェが運営する「既卒者リレーブログ」には、既卒者向けの有給インターンシップに参加したもののろくに仕事を与えられず、社員から「この会社は全く利益を上げていない、君たちを受け入れているのは助成金が目当てだからだ」との指摘を受けたケースが書かれている(http://kisotu.xii.jp/modules/blog/?p=233)。


NPO法人POSSEの川村遼平さんは、ハートネットTVの番組で「新卒の状況は非常に厳しい。今年の新卒をむちゃくちゃに辞めさせても、来年、"この会社で死ぬ気で働きます"という人がたくさん出てくる。この状況に(会社は)甘えている」と述べた。若者の労働・貧困問題に取り組むposseは、これまでもこの問題の存在を訴えてきた。例えば「就職活動のための法律ガイド」というホームページでは、posseに寄せられた「新卒切り」に関する相談例が公開されている(http://www.npoposse.jp/lawguide/lawguide/shinsotsugiri.html)。また公式ブログで、新卒の就職希望者と新卒を採用したい中小企業を結び付けるための「ドリームマッチ・プロジェクト」を通じて就職を決めた人が、会社から給料を支払われなかったり、社会保険に加入させてもらえなかったり、それらの件について不満を述べたら逆に会社から「その不満を取り下げるか、解雇か」の2択を突きつけられたというケースを紹介している(http://blog.goo.ne.jp/posse_blog/e/5ab38055106704c0dc5f40afb3a4e9e8)。


一般的に、「新卒切り」など企業が早期に若者を切り捨てるケースは労働問題として位置づけられるケースが多いと思う。しかしこのブログでは、この問題を「就活問題」としても位置づけたい。どういうことかというと、リクルートワークスなどが算出した有効求人倍率を根拠に「~な業界には求人があるじゃないか!若者は職を選り好みしているだけ!」と主張する人が恐らくいるので、それに対して「確かに求人の数自体はあるだろうけれど、常識的に考えて、その求人に応募し採用されて一定期間働けると思いますか?」という反論を準備する必要があるのではないかということだ。


確かに、求人の数自体が全く無いわけではないだろう。そんなことは、一度でも就活をしたことがある人なら誰でも知っている。しかし、問題はその求人に応募して仮に採用されたところで、その会社で一定期間きちんとした給料を得て、且つ体を壊さないで働き続けられるかという点ではないか。上で記したような、初めから若者を使い捨てることを前提としている会社の求人を含めて「求人はある!」と言われても、若者からしたら「いや、そんなところに入って一時的に正社員になったとしても、すぐ辞めることになるじゃん・・・」としか思わないだろう。


posseは「新卒採用人数が多い割に、職場の人数が少ない会社(たとえば毎年500人とっている企業では、普通に考えれば5年で2500人は増えるはずだが、毎年1000人採用しているのに5年経っても500人しかいない、なんていう会社は、まず選別が行われていると思ってよい)」、「常に新入社員を募集している会社(選別を行っている企業では毎日のように人が辞めていくが、あまりに人が少なくなると業務に支障が生じてしまう。そういう企業は、常に新入社員を募集するようになる)」は、新卒切りを行っている可能性が高いと指摘している(http://www.npoposse.jp/lawguide/lawguide/shinsotsugiri.html)。この場合、企業が求人を出す理由は決して業績が順調だからではなく、単純に苛酷な労働環境故に離職率が高く代替の労働力を常に必要としているということに過ぎないだろう。そのような事情を見落とした、単純に有効求人倍率の数字を機械的に読み取るだけの議論はあまりにも意味が無いし、もっと労働環境の実態を含めた議論をするべきだと思う。


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No title

特に新卒採用は、それが維持できるかは兎も角として終身雇用制ないしは長期雇用を前提とするもの
だからこそ、その中で十分な教育が可能だったり、労使共にメリットが存在していて、割と納得できるシステムなわけです
使い捨てはその一貫性がなく、許されるものではありません
根絶されるべきです

Re: No title

> カクさん さん

こちらの記事にもコメント有難うございます。

>使い捨てはその一貫性がなく、許されるものではありません。根絶されるべきです

これは仰るとおりです。

No title

 私もずっと昔に「トライアル雇用」を1度だけ体験しましたが、やはり試用期間3か月丁度で切られました。まあその分解雇手当は余計にもらいましたが(苦笑)、案の定その会社は次の求人票を出し、私がいた頃はポンコツだった社用車を買い替えてました。勿論購入資金の出所は憶測の域を出ませんが。
 しかし「因果応報」という事は起きるもので、翌年そばを通りかかったらその会社は潰れていました。
求職者と制度を舐め腐った報いが来たとしか言いようがないでしょう。
 解雇する時は書類上で幾らでも理由付けが出来るのでこういう「助成金目当ての回転雇用」は防ぎ辛いのかもしれませんが、当時と比べて、ネットの発達した今はこういうふざけた雇い方は少なくなっているはずなので、求職者を助成金を背負ったカモネギ扱いする会社に対して役所はもっと厳しく臨んで欲しいですね。

Re: No title

> KYさん

こんばんは、いつもコメントありがとうございます。

>解雇する時は書類上で幾らでも理由付けが出来るのでこういう「助成金目当ての回転雇用」は防ぎ辛いのかもしれませんが、当時と比べて、ネットの発達した今はこういうふざけた雇い方は少なくなっているはず

このようなケースの増減は正確にはわかりませんが、ネットの発達した今でもこういったケースは依然として少なからずあると思います。最近twitterで、助成金目当ての企業に対して「人の人生を一体何だと思っているのだろう」と不満をあらわにした人もいました。本当にその通りだと思います。

15年間、わたしはどこに就職しても明らかなトライアル求人でした。最後のアルバイトでさえ明らかな使い捨てです。常に求人出しているようなところしかないですよね。「体壊してもやる気を見せれば良い」「半年~1年かけて覚えたことをなぜ1週間や二ヶ月で覚えない」「仕事や家事全部押しつけるか常に吊し上げでもバッハや本居宣長は掛け持ちの仕事してまだ大変だった」「奴隷扱いでも仕事は全部一人で出来れば良い」「周囲が適当で楽してミスし放題なのに何でミスをする」「トライアル求人でも人や環境のせいにせず、前向きに働こう」「話したあと聞こえるように嘲笑い全部押しつけるのと仲良く積極的にコミュニケーションを取りましょう」

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