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就活問題に関する「注意を喚起する報道」を増やしていくべきだ

昨日、荻上チキさんの最新の著書「僕らはいつまで"ダメ出し社会"を続けるのか」を購入して一読した。本の「はじめに」にある「他人の提案に対し、延々とダメ出しを加えるだけでなく、もっとこうしたほうがいいと提案しあう議論を加速させなくては、もうこの社会は持ちません」という言葉を目にして、少々身が引き締まる思いがした。


このブログも含めて、現在の就活の問題点について語る人たちは少なくないと思う。しかし、こうした意見の発信がどれだけ事態の改善に寄与しているのか。この点には大いに疑問がある。そして、このような疑問を持たずにいられない背景として、各人の問題提起のスタイルが大きく関係していると考える。 


以前荻上さんは「ニッポンのジレンマ」のゼミにおいて、「危機をあおる報道」と「注意を喚起する報道」は似て異なるものだという話をしていた(http://veohdownload.blog37.fc2.com/blog-entry-13447.html 17:00過ぎくらい)。前者は「こんな方が自殺しました。かわいそうですね。大変なことが起こりました」といったセンセーショナルな出来事をただただ垂れ流す報道のことを指す。そして後者は、「~なことが起こりました。~な際には~な選択肢があり得ます。なので皆さん、~な選択肢を知っておいてください」という解決策、あるいは解決策を検討していますというメッセージなどを併せて提示する形の報道を指す。後者の方が「じゃあ、どうすれば良いか」という点に踏み込んでいるため優れていると荻上さんは評価する。


就活を巡る問題では、荻上さんの言う「危機をあおる報道」が支配的なのではないだろうか。中々内定を取れずに苦しむ就活生を取り上げるテレビや、「こんな酷い面接官がいます!」と述べるブログ(このブログのことです笑)など・・・。勿論、こうした姿勢の問題提起も長い目でみれば何かしら効果を挙げるのかもしれないが、シビアな目で見れば「じゃあ、どうすれば良いか」という視点の欠如は、社会問題を問題として温存させてしまう危険性を招く。これは自分の力不足もあるけれど、「○○さんの問題提起のおかげで、就活事情が改善されましたよ~!」なんて話は聞かないし、そういう現実があるということは認めなければいけないと思う。今日から主に14年卒の学生が就活をスタートさせるけれど、彼ら・彼女らに「一つの上の先輩と比べて、自分たちは恵まれていると感じることはありますか?」と聞いたとしたら、多分殆どの人は「無いと思います」と答えるのではないか。


ただ現状「注意を喚起する報道」がまるで無いわけではない。例えば、間宮理沙さんという方により書かれた「内定取消」という本(これは「報道」ではないけれど、まぁその辺は気にしないでもらえると)。間宮さんは入社目前に内定先の企業から呼び出され、そこで役員から「君は同期で一番レベルが低い。クズの中のクズだ」と言われ、間宮さんが自主的に内定辞退するよう追い込もうとする企業の姿を目にした経験を持つ。そしてその経験を本にしたのが「内定取消」である訳だが、その本の最後には「就活生のための緊急マニュアル」という章がある。そこにはブラック企業を見分けるヒントや、「やばいかも」と思ったときの対処法として就職課・労働相談情報センターといった相談窓口を明記するなど、間宮さんと同じような立場で困っている人のための道しるべが掲載されている(このトピックに関しては、posseの「就職活動のための法律ガイド」というページも参考になる)。これも一つの良い例だと思うし、各就活生が一度は読んでおくべき本だと思っている。純粋に読み物としても面白いので。


また自分の記事の紹介になって恐縮だが、以前書いた「こんな就活ビジネスが東京都から是正勧告を受けている」という記事では、東京都のホームページに掲載されている悪質な就活ビジネスを紹介した上で、迷惑な勧誘行為に巻き込まれたケースに対応してくれる相談窓口を記した。正直全記事の中では比較的読まれていない記事だけれど(笑)、もう12月に入り就活が本格化するという状況を踏まえるとこうしたビジネスの被害にあう就活生はこれから増えると思うし、ゆえにこの記事の重要度はしばらく高まると思っている。これも良い例・・・だと思いたい(笑)


これ以外にも、例えば「在学中に内定をもらえそうもなく、精神的に苦しむ就活生」を取り上げる際には、単に彼(女)が置かれている状況を「大変ですね~。かわいそうですね~」という風に片付けるのではなく、「"既卒者カフェ"という、大学等を卒業して就職活動等を継続中の既卒者が集まるコミュニティがありますよ!」という情報も併せて報じるべきだ・・・といった例が浮かぶ。就活問題に関する「注意を喚起する報道」はまだまだ不足していると思うし、そういう不足分を埋める問題提起を重ねていくことが必要だ。これが現時点における「もっとこうしたほうがいいという提案」の一つであると考える。

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メディアはどこもかしこも企業にとって都合のいいものしか報道しない。

まあメディアも視聴者も社畜寄りの人が圧倒的に多いから仕方がないかもしれないけど、就活デモを始め水面下では今の就活システムに疑問を持っている人が増え始めているのも事実。

その疑問を堂々と叫ぶ事はとても必要
だと思う。

叫べる場所が今の日本は少なすぎる。

Re: タイトルなし

> 雨宮さん

こんばんは、いつもコメント有難うございます。

>メディアはどこもかしこも企業にとって都合のいいものしか報道しない。

そうですか?一応は、就活に苦しむ就活生とかテレビで取り上げられていると思いますが・・・。もっとも、「企業の採用活動の問題点に踏み込んでいない」という意味なら正しいと思いますが、その是正を(特に大手の)メディアに求めるのは期待薄ですね。

>叫べる場所が今の日本は少なすぎる。

この記事では荻上さんの本を取り上げたわけですが、荻上さんだったらこのご指摘に対して「じゃあ、自分でその"叫べる場所"を作ろう!」と言いそうな気がしました(笑)

No title

>もっとも、「企業の採用活動の問題点に踏み込んでいない」という意味なら正しいと思いますが、その是正を(特に大手の)メディアに求めるのは期待薄ですね。

テレビがここら辺を叩いたら、スポンサーがつかなくなったり、テレビ会社の下請け番組製作会社がほとんどつぶれてしまいますもんね(テレビ局の下請け会社は劣悪な労働環境の会社が多いから。)

>荻上さんだったらこのご指摘に対して「じゃあ、自分でその"叫べる場所"を作ろう!」と言いそうな気がしました(笑)

僕もこういう場所があれば一緒に叫びたいのですが、叫べる場所が分散していて中々世間に声が届いていない気がします。
政治家もこういう所には消極的だし、こういった就活問題に悩まされている若者の弱みに付け込む団体も多いし、どうしたらいいかわかりません…(笑)

Re: No title

> すみさん

こんばんは、いつもコメント有難うございます。

>僕もこういう場所があれば一緒に叫びたいのですが

この間の就活デモには行ったんでしたっけ?ああいうデモも、叫ぶ「場」を作るという意味で意義があるものですよね。

>叫べる場所が分散していて中々世間に声が届いていない気がします。

確かにそうですね~。
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