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「新卒一括採用」という採用慣行がない欧米の若者たちは苦しんでいるのか?

「新卒一括採用」という採用慣行はバッシングの対象となる一方で、そのメリットを高く評価する声もある。そして、メリットを論証する際のアプローチの一つとして「欧米の採用慣行と比べたら、日本は全然恵まれている」というものがある。


例えば、日経ビジネスオンラインに掲載されている「新卒採用論で無視され続けている普通の学生たちを助けよ」という記事(登録しないと、記事は途中までしか読めません)において、海老原嗣生さんは「向こう(※欧米のこと)は若者の仕事が全然ない(中略)ノンエリートの職務採用者は、基本、仕事ができない限り採用されません。なぜなら、熟年層が安いお金で働いてくれてるんだから。とすると、ノン・エリートは、卒業後、無給に近い形で丁稚奉公して仕事を覚えなければいけません。これが、インターンとかアソシエイトとか呼ばれる"若者の辛い"下積みですね。こんな感じ。つまり、企業は安くて仕事がこなせる熟年労働者が多数いるから、欧米はことのほか若年雇用に冷たい。向こうの若年失業率は大体日本の2~3倍です。こんな感じだから、フランスでは"若年未経験者を採用した場合、2年間に限って、クビ切り放題"なんていうCPE法という名の法律が通りそうにもなりました。そうでもしないと、若年雇用をしないんですよ、企業は」と述べている。これを見ると、欧米の若者はさぞかし苦しい状態に置かれているように思える。


しかし一方で、以前取り上げたこともある「寄稿連載 ◇ ワシントン大学留学記 (第5回) 〜アメリカの就活と日本の就活〜」という記事では、「僕が"日本では大学3年生のうちから就活をはじめ、卒業と同時に働き始める"と外国人の友人に話すとみなびっくりします。ワシントン大学では6月に卒業式があったのですが、卒業する友人に卒業後は何をするのかと尋ねたら、インターンシップ・ボランティア・就職活動・旅行などという答えが大半で卒業してすぐ正社員として働くケースは稀です」という記述が見られる。そういえば、去年「就活ぶっこわせデモ」が行われたきっかけも、実行者の方が外国人の友達から「なぜ日本では卒業後すぐ就職しなければならないのか」、「インターンやボランティア活動をしたあとではダメなのか」と聞かれたことだった(http://news.nicovideo.jp/watch/nw138804)。


これらを見て漠然と思っていたのが「本当に欧米が厳しくて日本が恵まれているなら、外国人が"なぜ日本では卒業後すぐ就職しなければならないのか"という疑問を発するのかな」ということだった。むしろ日本の採用慣行を羨ましがるはずではないかと。こんな風に思っていたところ、最近次のようなツイートを見て共感した。このツイートを見た瞬間は正直「先に言われた!」と思ってしまったけれど、見てしまったからにはこのツイートに触れないわけにはいかない(笑)上で書いたように、海老原さんは「ノン・エリートは、卒業後、無給に近い形で丁稚奉公して仕事を覚えなければいけません。これが、インターンとかアソシエイトとか呼ばれる"若者の辛い"下積みですね」と言っていたわけで、その認識は一定の正しさを含んでいるのも事実だろうけれど、それだったら欧米の若者はもっと暴れていたり、自殺したりしていないとおかしいんじゃないかと言う気がしてしまう。


「新卒一括採用」というと「就活問題の基本中の基本」レベルといっても良いくらい代表的なトピックだけれど、そのようなトピックですら現状認識が錯綜してしまっている状態があることに危機感を覚える。例えば、「日本は欧米と比べて若年失業率が低い」といっても、その数値を単純に比較することに問題は無いのか。これに関しては、「スウェーデンの今」というブログの「計測が難しい若年者(15-24歳)の失業率」や労働政策研究・研修機構が発表した「データブック国際労働比較2012」のp146にある「失業者の定義」のところを見ると問題意識が芽生えるかもしれない。ちょっと今風邪気味なので(笑)、この問題意識を掘り下げる内容の記述を記せないのが歯痒いが、海老原さんはじめリクルートワークス研究所の人たちが発する意見はひとまず疑ったほうが良いと思っている。


「新卒一括採用」という採用慣行がない欧米の若者たちは苦しんでいるのか?という疑問に共感してくださった方は、もし宜しければクリックをお願いします。
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No title

あんまり詳しくはないのですが、最近読んだ本で知ったこと。
ヨーロッパでは正規雇用と非正規雇用の待遇の差が少ない。だから非正規雇用でも食える。
非正規雇用でも失業保険があるから、失業しても大丈夫。
雇用が流動的だから、次が必ずあるという安心感。

なお、アメリカは日本と同じで、正規雇用と非正規雇用の待遇の差が大きいそうです。

「最強のふたり」というフランス映画が最近、公開されていましたが、この映画では、3回面接で断られると失業保険がもらえる、という内容でした(それ目当てで落ちそうなところばかり受けてたら受かってしまう話)。

日本は安定した路線に乗れば一生安泰、そうでない人は悲惨、という社会ですが、上のような社会だと、どんな人でもチャンスがあるし、非正規でも失業保険などで守られているから、気持ち的に安心なのでしょう。
日本的な、入ってしまえば大丈夫な安心をとるか、流動的だけど、なんとかなるさの安心感をとるかで、これまで日本は前者で多くの人が満足してきたわけですが、今はそうではなくなっているわけです。ただ、新卒一括をやめるだけでは不安が拡大するだけで、非正規雇用でも待遇や失業保険が保証されるなどの改革が絶対に必要です。

欧米の若者は、日本の若者より恵まれない生活の人が多いと思いますが、なんとかなるさの安心感は欧米の方がずっと上だろうと思います。

話をもってる可能性もあると思う。

そこらへんよくわからないですよね。
前、連絡を取り合った理系職のドイツの人は学校卒業してすぐ仕事についていましたし、イギリスの人も2年間日本で英語教師としてプラプラしながら、本国で船舶の
エンジニアになったらしいし、別のイギリス人は日本でプラプラした後、本国で警官の試験を受けて警官になって、それから大学院で言語学を勉強して、イギリスの学校の日本語教員になったらしいですけどね。
悲惨というのがどういう意味を示してるかわかりませんが、少なくともインターンだろうと長時間労働はなさそうですね。職につける難易度は理系と文系、国ごとなど細かい違いがあると思うんです。
少しずれますがこういう記事もありましたね。

ハーバード新卒者の年収、サウスダコタ鉱業技術大下回る - Bloomberg http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MAIRQS6JTSES01.html

>米国の大学では10人のうち約1人が就職先を見つけられない状態だが、サウスダコタ鉱業技術大を来年5月に卒業予定の学生たちは既に採用の申し出を受けている。

「鉱山業界で就職するのはそれほど難しくないようだ。大学で4、5年間、一生懸命勉強すれば、準備は十分にできている」。化学エンジニアリングを専攻するジェイミー・トラスクさん(22)はこう話す。銅・金生産の米フリーポート・マクモラン・カッパー・アンド・ゴールド から年収6万ドル以上のポストでの採用申し出を受けている。

前も話しましたが、フランスは解雇条件が無茶苦茶厳しいので特に文系の人は卒業後、職が見つからず生活保護を受けている若者もいるらしいですね。(日本よりも国から給付を受ける事に心理的抵抗が少ない。)




僕はやっぱり再チャレンジが難しく、35歳になったらバイトすら見つけるのが難しくなる事から新卒一括採用には反対です。(新卒一括採用=年功賃金につながってるし、特に35歳の段階でブラック企業に勤務とか人生最悪の状態になるでしょ。辞められないわ、パラハラを甘受しつづけなきゃいけなくなるわ。)

Re: No title

> ななしさん

こちらの記事にもコメント有難うございます。

>「最強のふたり」というフランス映画が最近、公開されていましたが、この映画では、3回面接で断られると失業保険がもらえる、という内容でした(それ目当てで落ちそうなところばかり受けてたら受かってしまう話)。

受かっちゃうんですか(笑)

>なんとかなるさの安心感は欧米の方がずっと上だろうと思います。

まさにこの「なんとかなるさの安心感」があるかどうかという基準を大事にすべきだと思います。

Re: 話をもってる可能性もあると思う。

> takashi さん

こんばんは、いつもコメント有難うございます。すいません、いよいよ頭がボーっとしてきたので、多分返信の文章はかなり短いと思います・・・。

>前も話しましたが、フランスは解雇条件が無茶苦茶厳しいので特に文系の人は卒業後、職が見つからず生活保護を受けている若者もいるらしいですね。(日本よりも国から給付を受ける事に心理的抵抗が少ない。)

職を見つけられなくても、とりあえず生活保護を受けられるならひとまずは安心ですね、日本では、本来もらえるべき人がもらえていないという問題がありますし・・・と荻上さんの本にも書いてありました(笑)

>僕はやっぱり再チャレンジが難しく、35歳になったらバイトすら見つけるのが難しくなる事から新卒一括採用には反対です

ななしさんが言う「なんとかなるさの安心感」を誰もが持てるようにしたいですね。それがあるなら、新卒一括採用に走る企業がそれなりの数あっても大丈夫だと思います。

No title

多分、日本の若者と違う部分では苦しんでいるかもしれませんが、結局、どちらにも良い部分、悪い部分があるのではないのかなと思います。
とりあえず、これだけ失業率が高ければ、仕事がないという事で落ち込む事は日本と比べれば少ないように思います。
そのうち就職できるだろうという安心感というか希望もあるようですし。
この状況ですと、若者以外の世代も失業率は日本よりも高そうなので、既卒者カフェでも良く取り上げられる親との関係についても楽なような気がします。

失業者の定義もそうですが、果たして仕事のない欧米(ヨーロッパと言っても国によって賃金水準が非常に異なると思うのでここで言うヨーロッパは日本やアメリカと賃金水準が同等や近い国です)の若者が日本でブラック企業と言われるような労働条件・環境の企業に就職口があったとして、就職するのかな?という疑問が浮かびます。
つかないとすれば(そもそも社会的にそういった求人は認められない?)、失業率が低いとはいえ、ブラック企業に就職せざるを得ない若者も多いと考えられる日本と比較すれば、そりゃあ失業率も高くなるのかなと思います。
これに関しては、若者に限らず全年代について言える事ですが。

「ノン・エリートは、卒業後、無給に近い形で丁稚奉公して仕事を覚えなければいけません。これが、インターンとかアソシエイトとか呼ばれる"若者の辛い"下積みですね」
正直、上記の発言についても疑問を感じました。
日本でも、学校卒業後非正規社員や無職になったり、就職出来たとしたとしてもブラック企業に入社すると似たような状況やそれ以下の状況に陥るのではないかと思います。

Re: No title

> 11卒業務未経験無職 さん

こんばんは、いつもコメント有難うございます。

>失業者の定義もそうですが、果たして仕事のない欧米(ヨーロッパと言っても国によって賃金水準が非常に異なると思うのでここで言うヨーロッパは日本やアメリカと賃金水準が同等や近い国です)の若者が日本でブラック企業と言われるような労働条件・環境の企業に就職口があったとして、就職するのかな?という疑問が浮かびます。つかないとすれば(そもそも社会的にそういった求人は認められない?)、失業率が低いとはいえ、ブラック企業に就職せざるを得ない若者も多いと考えられる日本と比較すれば、そりゃあ失業率も高くなるのかなと思います

海外の若者の労働環境はどうなっているんでしょうね・・・。そこは分かりませんが、日本の若年失業率が低いと言っても、その低さが「ブラック企業に仕方なく入社した若者」の存在によって支えられているとしたら、そんな数字なんて誇らしくもなんとも無いですよね。

>正直、上記の発言についても疑問を感じました。日本でも、学校卒業後非正規社員や無職になったり、就職出来たとしたとしてもブラック企業に入社すると似たような状況やそれ以下の状況に陥るのではないかと思います。

多分海老原さんの目には、日本の大手企業の事情しか見えてないんじゃないですか(笑)

No title

ワークシェアで成功したオランダに学べ。ちなみに、オランダも解雇規制はかなり厳しいが、働き方に関してはかなり自由度が高いところがポイントだ。
ヨーロッパでは、オランダが最も国民の幸福度が高い、という点にも注目すべき。

Re: No title

> せにょもんさん

こんばんは、コメントありがとうございます。

>ワークシェアで成功したオランダに学べ。ちなみに、オランダも解雇規制はかなり厳しいが、働き方に関してはかなり自由度が高いところがポイントだ

最近でもマイナビニュースに「週4日労働が当たり前? オランダが労働時間の短さでトップに - OECD調査(http://news.mynavi.jp/articles/2013/07/19/workweeks/index.html)」という記事が載っていましたね。

>ヨーロッパでは、オランダが最も国民の幸福度が高い、という点にも注目すべき

これは知らなかったです。「ヨーロッパの中では北欧のどこかが一番幸福度が高いのだろう」と漠然と思っていた身ですので勉強になりました。ありがとうございます。
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