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リクルートワークスが出した求人倍率を見て「~なところには求人が沢山ある!」と言うのは、就活生をブラック企業に誘導しているようなもの

産経新聞の「何十社も落ち続け…ミスマッチ解消へ中小企業へ“橋渡し”」という記事では、もはや恒例ともいえる「リクルートワークス研究所(千代田区)の調査によれば、今春卒業予定の大学生に対する大企業(従業員1千人以上)の求人倍率は0・73倍。だが、1千人未満の中堅・中小は1・79倍、300人未満は3・27倍と完全に“売り手市場”だ」という記述が載っていた。そろそろ、もう少し違うことを書けないものかと思うけれど、就活生の目を中小企業に向けさせるという記事の方向性自体には異論はない。


しかし、リクルートワークス研究所の調査を根拠とするのはどうかと思う。これまでは、この調査が行われた時期・調査形式に着目して調査の結果を信頼することを批判してきた(http://lingmu12261226.blog10.fc2.com/blog-entry-290.html)。この記事では、リクルートワークス研究所が出した数字を一応信頼した上で、「(求人倍率は)千人未満の中堅・中小は1・79倍、300人未満は3・27倍」という数字を根拠として就活生の意識改革の必要性を訴えるのは少々おかしいのではないか、ということを書いていきたい。


僕としては、この数字が広まることで、「仕事が見つからないのは就活生の自己責任」という構図が強固なものになることを危惧している。特に「300人未満は3・27倍」という数字を見て「仕事を探している人1人あたりにつき、求人は3件以上あるということだろう。それで"仕事が見つからない"と嘆くのはどうなのか?」と感じる人はそれなりの数いるのではないか。


しかし、問題はその求人の質である。例えが適切かどうかわからないが、仮に就活を「椅子取りゲーム」に例えることができるのならば、就職希望者数に対する椅子の数(求人数)は十分にあるといって良いだろう。しかし、問題はその椅子の質だ。座り心地の良い椅子、可もなく不可もない椅子がある一方で、「長時間座ったら、椅子が壊れそうだな」と危惧せずにはいられないボロボロの椅子や、どう考えても「拷問する気なんですか?」としか思えないようなトゲトゲの椅子も相当な数混じっている(ブラック企業のこと)。


単純にリクルートワークスの求人倍率の数字を根拠に訴えられた「~な規模、~な業界にはたくさんの求人があるじゃないか!」との主張は、僕としては「トゲトゲの椅子が用意されているじゃないか!なぜ、そこに座ろうとしないんだ!」というメッセージと同じにしか見えない。普通に考えて、そんなヤバそうな椅子に座ろうとするわけないだろう。「そんな椅子に座るくらいだったら、もう自分の負けということでいいんで、椅子取りゲームから離脱することを選びます」と言う就活生は結構いるんじゃないだろうか。


誤解しないで欲しいが、僕は「就活生を中小企業に押し込もうとするべきではない!とにかく、相対的に潰れる危険性が低い大企業が就活生を全て引き受けるべきだ」と主張しているわけではない。海老原さんとのやり取りでも述べたように(http://lingmu12261226.blog10.fc2.com/blog-entry-406.html#cm)、 大手優良企業の雇用吸収力には限界があることには僕も同意している。しかし、ブラック企業の求人も相当数混じっている可能性が高い「リクルートワークスが出した"300人未満は3・27倍"」という数字を根拠として、就活生の目を中小企業に目を向けさせる手法には反対だ。言えるのは精々、「皆が大企業に入れるわけではないし、別に全ての中小企業が悪いわけではないから、そういうところにも目を向けてみては?」ということくらいだと思う。

リクルートワークスが出した求人倍率を見て「~なところには求人が沢山ある!」と言うのは、就活生をブラック企業に誘導しているようなものという考えに共感してくださった方は、もし宜しければクリックをお願いします
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No title

中小企業がブラックであるかよりも、各中小企業と各学生とのマッチがきわめて難しいことが問題ではないかと考えます。
ブラック企業として有名なところは今回の基準ですと大企業です。
流石にブラック企業に就職するぐらいなら離脱します。という考えは共感できません。

学生側が中小企業をよく知る機会がないこと、
中小企業側が職歴のない学生を採用するリスクを考え優秀な学生が来ない限りは採用を踏みとどまること、
この二点が「売り手市場」の欺瞞で、マッチングの機会を増やすことと学生の定期採用の促進を中小企業に要求することがこの手の主張への反論だと思います。

No title

就職とは話がずれますが、大学受験の浪人生に対して「Fラン私大の倍率は低いんだから選好みせずFランに目を向けろ」という論調がでないのに対して、就職活動の大学生に対して「中小は倍率低いんだから中小に目を向けろ」という論調が出るのが不思議です。

Re: No title

> maru さん

お久しぶりです、コメントありがとうございます。

全体的にコメントの内容には異論はないのですが、今回の僕の記事へのご指摘としてはあまり適切ではないのではないかと感じました。本記事の内容は、あくまでも「労働環境について言及せずに単純に有効求人倍率の数字を見る」という議論に対する反対意見であり、「中小企業がブラック企業ばかりであることが、ミスマッチの根本的な原因だ」と主張するものではないので。

Re: No title

> かむむかさん

こんばんは、いつもコメントありがとうございます。

>大学受験の浪人生に対して「Fラン私大の倍率は低いんだから選好みせずFランに目を向けろ」という論調がでないのに対して、就職活動の大学生に対して「中小は倍率低いんだから中小に目を向けろ」という論調が出るのが不思議です。

多分、同じ「履歴書の空白」でも「高校卒業~大学入学」間の空白については企業も寛容なのに対して、「大学卒業~」の空白は企業の目が厳しくなるので、「かむむか」さんが言うような論調の違いが出てくるのではないでしょうか。企業が、大学卒業後の履歴書の空白に厳しくなるのは、そのような空白期間を持つ人に「一度就活をして、失敗した経験がある」というレッテルを貼るからではないかと思います。

No title

>1千人未満の中堅・中小は1・79倍、300人未満は3・27倍と 完全に“売り手市場”だ。
リクルートの調査って第一希望調査だろ
大手志望のやつが大手しか受けないなら売り手市場になるが・・・

中小企業も買い手市場でしょ

Re: No title

> リクルートの調査って第一希望調査だろ とコメントしてくださった方へ

はじめまして、コメントありがとうございます。

>リクルートの調査って第一希望調査だろ大手志望のやつが大手しか受けないなら売り手市場になるが・・・中小企業も買い手市場でしょ

仰るとおりです。ただ、その点についてはこれまでの記事でも何度か取り上げてきたので、この記事では「これまでは、この調査が行われた時期・調査形式に着目して調査の結果を信頼することを批判してきた(http://lingmu12261226.blog10.fc2.com/blog-entry-290.html)」と過去記事を紹介するに留めたのです。ご指摘ありがとうございました。
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