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ブラック企業の特徴を判断する際の基準とは何か?~ブラック企業アナリストの方が「餃子の王将はブラック企業じゃない」と評価していた件~

昨日の記事で、王将フードサービスの社員が会社に対して訴えを起こしたニュースを取り上げたが、このニュースのわずか2週間ほど前に「ブラック企業アナリスト」の新田龍さんという方が「餃子の王将はブラック企業じゃない?スパルタ研修、人材育成へ多額投資…」という記事を書いていたことを知って驚いた。


新田さんの記事の概要を簡単に述べると、餃子の王将のスパルタ研修が話題になったことで世間では「王将フードサービスはブラック企業」とのイメージがついてしまっている感があるが(僕のブログでも「新入社員のコンプレックスにつけこんで、彼らを"働きすぎ"の状態に陥らせる経営者たちはクソだ~"餃子の王将の新人研修"を題材に~」という記事で、そのスパルタ研修を取り上げました)、そのようなスパルタ研修は会社・社員双方にメリットをもたらしているといえるし、また会社の財務関連資料を読み解けば王将フードサービスが「ヒト」への投資を重要視していることが分かるので、同社をブラック企業と評価することは出来ないのではないか?というものになる。この記事の最後には、会社の優良度・ブラック度がそれぞれ5段階で評価されているのだが、優良度が「4」なのに対してブラック度はなんと「1」という結果になっていた。今回訴えを起こした社員の方が新田さんの記事を読んだら、驚いてひっくり返ってしまうんじゃないか。


このような評価になった理由としては、上述したように「"ヒト"への投資の大きさ」という要素もあるが、同時に新田さんが、ある企業がブラック企業であるか否かを判断する際の基準に「業績を向上させているか」、「顧客から支持を受けているか」というものも用いているからだと思われる(記事の最後に「このように同社は、極限状況でもポリシーを大事にした判断を行い、着実に業績を向上させ、顧客から支持を受ける会社という面もある」という記述がある)。僕の理解では、ブラック企業であるか否かは専ら「会社の労働環境」を見て判断するものだと思っていたのだが、どうやら「ブラック企業アナリスト」さんの話ではそういう訳ではないらしい。


むしろ新田さんの記事を読む限り、新田さんは「労働環境のことは別に考えなくても良い」というスタンスなのではないかと感じてしまった。なぜなら新田さんの記事では、王将フードサービスの労働環境に関する話が特に書かれていなかったからである。しかし、正直僕も時事通信の記事を見て初めて王将フードサービスの労働環境の過酷さを知ったのであまり偉そうなことは言えないのだが、会社の労働環境に触れずしてブラック企業であるか否かを判断するのはおかしいと思う。


実際に「ブラック企業大賞」という取り組みでは、ブラック企業を見極める指標として、長時間労働・セクハラ・パワハラ・いじめ・長時間過密労働・低賃金・コンプライアンス違反・育休・産休などの制度の不備・労組への敵対度・派遣差別・派遣依存度・残業代未払い(求人票でウソ)という、労働環境に関するものが多数採用されている(http://blackcorpaward.blogspot.jp/p/blog-page.html)。なぜ新田さんの記事で、王将フードサービスがこれらの要素を備えているか否かが検討されていないのか、全く理解ができない。


ただ、ブラック企業大賞の基準にも疑問を持つ。大賞を取ったのは東京電力なのだが、そもそも東電がノミネートされた理由の一つは「2011年3月11日、東日本大震災の後に発生した福島第一原発事故により、広範囲にわたる放射能汚染を引き起こした。その収束に向けての対応、また避難者・被害者への保障についても、2012年7月現在も不十分といわざるを得ず、日本全体の社会、経済に多大な被害を与え続けている。また農地や海、川や山という自然環境そのものの放射能汚染は、今後数100年、数万年にも及ぶため、人類・自然環境への影響は計り知れない」というものであった(http://blackcorpaward.blogspot.jp/p/blog-page_12.html)。確かにこの点に関して東電はクソかもしれないけれど、これは労働環境の問題とは関係ないわけで、これを「ブラック企業」の問題と結びつけて良いのか?という疑問は拭えなかった。


僕を含めて「ブラック企業」という言葉を使う人は多くいるけれど、この言葉が何を意味するのか、その共通認識は全く醸成されていないようである。とりあえずこのブログでは、ブラック企業という言葉を「労働者を肉体的・精神的に苦しめる企業」というシンプルな意味で使っていきたいと思う。


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解釈の幅

新田氏の記事の件、
「ブラック企業の専門家」の割には労働環境をスルーしているばかりか
異様にも、むしろ王将を評価さえしているようですね。
新田氏は、王将からステルスマーケティングのようなものを頼まれたのか?とさえ
邪推したくもなるのは自分だけでしょうかね?


ブラック企業大賞と東電の件でありますが、同大賞的には

(リンク先より)
>③また環境破壊や事業所の周辺環境や地元地域社会への配慮・貢献、消費者のニーズ・アフタ
>ーケアに対する考慮が薄い企業なども含まれる場合がある。

という所から東電も入れられたんだとも思いますが
それにしましても「ブラック企業」という言葉、人によって解釈にかなり幅が出るようですね。

Re: 解釈の幅

> L_z_m_iさん

お久しぶりです、コメントありがとうございます。

>新田氏の記事の件、
「ブラック企業の専門家」の割には労働環境をスルーしているばかりか
異様にも、むしろ王将を評価さえしているようですね。
新田氏は、王将からステルスマーケティングのようなものを頼まれたのか?とさえ
邪推したくもなるのは自分だけでしょうかね?

正直、僕はそう思っていました(笑)明らかに、持ち上げ方が不自然だと感じたので・・・。

>>③また環境破壊や事業所の周辺環境や地元地域社会への配慮・貢献、消費者のニーズ・アフタ
>ーケアに対する考慮が薄い企業なども含まれる場合がある。

という所から東電も入れられたんだとも思いますが
それにしましても「ブラック企業」という言葉、人によって解釈にかなり幅が出るようですね。

本当ですね。それにしても、ブラック企業大賞のホームページに書かれている「ブラック企業を見極める指標」を見ると、なぜ東電が大賞を受賞したのかが全く理解できません。

No title

>「餃子の王将はブラック企業じゃない?スパルタ研修、人材育成へ多額投資…
>同社の財務関連資料を読み解けば、同社が「ヒト」への投資を重要視していることがわかる。同社の原価率は、この5年を通して平均的に売上の30%程度で推移しており、大きな変化はない。

> しかし、販管費の中身を「ヒト」(人件費など、人材関連の投資)、「モノ」(減価償却費など、モノに対する投資)、「稼働」(交通費や光熱費など、ヒトとモノをより効率的に動かすための投資)分野に分けて分析してみるとどうだろう。「モノ」と「稼働」に関しては、売上の上昇に合わせて緩やかに増加している程度だが、「ヒト」に投下する資本はこの5年で160%増まで、急激に増加していることがわかる。つまり、「ヒト」への投資に注力しているということなのだ。


IRを見てきたが、売上と従業員数と人件費など、人材関連の投資は比例してるようにしか見えないjんだが。
新規出店で売上と従業員数が増え
従業員数が増えれば人件費など、人材関連の投資は増える。

つまり一人頭の額は増えてない。

No title

別の記事から引用

ワタミにマクドナルド…就職“不人気”企業はブラックor優良?
http://biz-journal.jp/2012/10/post_652.html
>確かに、労働環境が万全ではない事実はあろうし、会社選びにおいて「働く環境こそが最優先だ!」という価値観を持つ人にとっては、「環境が劣悪=ブラック」という判断もアリかもしれない


こういっているということは、つまり筆者は労働環境が劣悪≠ブラックと考えているということですね。
筆者は外食産業の労働環境が悪いことは否定していない。

No title

新田龍氏の考えるブラック企業
http://www.j-cast.com/kaisha/2009/11/10053365.html?p=all
ご参考までに

Re: No title

> ちょこたんさん

お久しぶりです、コメントありがとうございます。

>従業員数が増えれば人件費など、人材関連の投資は増える。

これはあまりにも当たり前すぎるので、僕としては新田さんは「従業員一人頭の額が増えているんだ!」という話をしているのだと勝手に思っていましたが、どうやらそういう訳ではないみたいですね・・・。

>ワタミにマクドナルド…就職“不人気”企業はブラックor優良?
http://biz-journal.jp/2012/10/post_652.html

この記事で取り上げられているゼンショーも、ブラック企業大賞にノミネートされている企業なんですが(笑)http://blackcorpaward.blogspot.jp/p/blog-page_12.html

>つまり筆者は労働環境が劣悪≠ブラックと考えているということですね。筆者は外食産業の労働環境が悪いことは否定していない。

おっしゃる通りですね。新田さんの考え方は、はっきり言ってめちゃくちゃすぎると思います。

Re: No title

> ななしさん

こんばんは、いつもコメントありがとうございます。

>新田龍氏の考えるブラック企業
http://www.j-cast.com/kaisha/2009/11/10053365.html?p=all
ご参考までに

とても参考になりました。このページを見ると、新田さんが①労働環境が悪い②業務内容が悪いという2つの要件を満たしている企業を「ブラック企業」と言っていることがわかりますね。僕は、①の要件を満たしていれば十分だと理解していたのですが・・・。

No title

新田氏の分類の、ブラックとグレー全部合わせたのが、現在、ブラック企業といわれているものだという気がします。
業務内容が社会的なモラルから見てブラック、というのは、かつてのブラック企業の定義ですね。
今はむしろ、労働環境の方がブラック企業の定義になっていますが。

あと、ブラック企業について語られるとき、いわゆる人気企業にも労働環境はブラックなところがいくらでもあるのに、こっちはブラック企業といわれないのですが、この辺をぜひ追求してほしいな、と思っています。

たとえば、週の労働時間が86時間のゴールドマンサックス。
あるいは、かつて、過労で自殺者が出て、労災と認定するかの裁判が起こった電通。
電通については、以下のような記事もあります。
http://biz-journal.jp/2012/08/post_484.html

こういう人気一流企業は給料が高くて残業代が出るからブラックじゃないのか?
ステータスがあるからブラックじゃないのか?
あるいは、知力体力精神力、すべてに優れた、ブラック環境へいっちゃらなスーパーマンだけが就職するからブラックじゃないのか?

実際のところ、外食産業など、ブラックといわれるところに就職する人は、もともとブラックな環境に適応する能力がないから一流人気企業を落ちるのではないか、採用の決め手は人間力、などというけれど、実際は、ブラック環境に耐えられる知力体力精神力を持ったエリートが一流人気(でも実態はブラック)企業に就職し、それ以外の、本来、そういう環境に耐えられない普通の人が、給料も安くステータスもなく将来性もないブラック企業に入ってしまうのではないか、という気がします。

要するに、日本の企業の多くはブラック(新田氏のグレーとブラック合わせるとそうなる)だから、能力の高い人は一流ブラック企業へ、高くない普通の人は問題にされるブラック企業へ、となってしまうのではないか、と思ってしまいます。

なんにしても、知力体力精神力に優れていない人は、自分はブラック環境に耐える能力があるかどうかをまず考えて、慎重に就職先を見つける必要があると思います。
実際、頭のいい人は、普通の人が2時間かけて必死にやってやっとできることが、1時間とか30分とかでできるので、同じ時間仕事しても、頭のいい人は適当にさぼったりして、体力温存してやれるんですよ。しかも、この種の頭のよさというのは、勉強とか努力とかで身につくものじゃなかったりします。

Re: No title

> ななしさん

こんばんは、いつもコメントありがとうございます。

>ブラック企業について語られるとき、いわゆる人気企業にも労働環境はブラックなところがいくらでもあるのに、こっちはブラック企業といわれないのですが、この辺をぜひ追求してほしいな、と思っています

この点は今度書こうと思っています。my news japanというサイトに掲載されている「就職人気企業の6割が過労死基準超え 225社の36協定で判明 トップは大日本印刷の時間外1920時間(http://www.mynewsjapan.com/reports/1385)」という記事がありますが、これらの人気企業が「ブラック」と評されることは少ない気がします。

>こういう人気一流企業は給料が高くて残業代が出るからブラックじゃないのか?ステータスがあるからブラックじゃないのか?あるいは、知力体力精神力、すべてに優れた、ブラック環境へいっちゃらなスーパーマンだけが就職するからブラックじゃないのか?

人気企業があまり「ブラック企業」との烙印を押されないのには、確かにこれらのような理由があるのでしょう。

No title

よく「ブラック企業」の話題になると出てくる新田さんですが、
ブラック企業を擁護するような発言しかしてないですよね。

2chなんかにおけるブラック企業認定はやりすぎの感はありますが、
新田さんは実際に社員が過労死したり訴訟になってるような会社すら
「利益を出してるんだから大したもんだ」という評価になってます

こういう人が就活する学生に講義したりTVに出てるってことは、
まぁ「御用学者」ならぬ「御用経済アナリスト」なんでしょうね

Re: No title

>よく「ブラック企業」の話題になると出てくる新田さんですが、ブラック企業を擁護するような発言しかしてないですよね~とコメントしてくださった方へ

こんばんは、コメントありがとうございます。

>よく「ブラック企業」の話題になると出てくる新田さんですが、ブラック企業を擁護するような発言しかしてないですよね(中略)新田さんは実際に社員が過労死したり訴訟になってるような会社すら「利益を出してるんだから大したもんだ」という評価になってます

仰る通りです。新田さんは「一部で騒がれている"ワタミ""ユニクロ"といった会社も、擁護すべき点は多々ある」と言って、ワタミやユニクロの実態が「ホワイト」である旨を主張していますからね(http://biz-journal.jp/2013/10/post_3106.html)。新田さんはブラック企業の議論が噛み合わないことに憤りを覚えているようなのですが、一番議論を混乱させているのは彼なんじゃないかという(笑)
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