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「4月1日が来るのが怖いんです」という、就職先が決まっていない大学4年生の気持ち

本記事のタイトルにある「4月1日が来るのが怖いんです」とは、「大卒だって無職になる」という本で登場する「R子さん」という人が発した言葉であり、恐らく就職先が決まっていない大学4年生の多くが抱いている感情であると思う。


R子さんは卒業を控えた2月に、NPO「育て上げネット」に相談にやってきて、そこで「就職先がないことも心配ですが、大学を卒業して毎日行く場所がない。所属がなくなってしまうことがとても不安です」とスタッフに訴えた。NPOの代表であり本の著者である工藤さんは、この言葉を受けて、社会的所属があることの安堵感が人が生きていく上で重要であることを考えさせられたという。これは裏を返せば、「社会的所属が無い」という状況に陥った場合、あるいは陥ることが見込まれる場合、そうした安堵感が無くなってしまうことを意味すると言える。これは「R子さん」の発言内容から明らかだろう。


会ったこともない「R子さん」の発言を勝手に補足するのもおかしな話だが(笑)、R子さんが言う「社会的所属が無い」ことの苦しみの中身は次のように表現できると思う。それは「自分と同年齢の人は"社会"の一員として認められているにも関わらず、自分は一員として認められていない」という類の苦しみだ。


この記事は前日の3月31日に書いているけれど、そのタイミングでtwitterで「社会人」と検索すると、「明日から新社会人だ」、「社会人になる」というツイートが散見される。つまり就職先が決まっている人は意識しているか無意識かは問わず「自分は今まで"社会人"ではなかったけれど、これから会社に入ることで"社会人"になる」という気持ちを抱いていると言える。これはつまり「就職先が決まっていない人は"社会人"ではない」という意識を前提としているはずだし、一般的にも就職先が決まっていない人を「社会人」と表現するアプローチは殆どないはずだ。


wikipediaでは「社会人」とは「社会に参加している人」のことであると説明されており、ゆえに「社会人になる」というフレーズには「社会に参加する人になる」という意味が込められていると言える。そして現状、多くの人は大学卒業後のタイミングをもって「社会人」になる、つまり「社会に参加する人」として認められるわけだけれど、就職先が決まっていない人はそうした承認を受けられない。工藤さんの言う「社会的所属があることの安堵感」とは言い換えれば「社会に参加するメンバーとして認められる感覚」であり、そして大卒無業者はその感覚を抱くことができない。これがR子さんら抱く苦しみの一つであると言えるのではないだろうか。


この現状分析が正しいとすれば、処方箋の一つとなるのは「社会人になる=社会に参加する=会社に入る」という構図を破棄するアプローチだろう。このアプローチを採用していたのが、ブロガーの海外ニートさんだ。彼は「人は誰でも生まれた瞬間から"社会人"なんだぜww」というエントリーの中で「社会人――。何度見ても虫酸が走る表現だ。。。ここには"社会人=会社員"、もっと言えば"働いていない者社会人にあらず"というshitな前提が見え隠れする」と述べている。


加えて、その記事へのコメントにある「私も常々"社会人"という言葉には嫌悪感を感じていた。この言葉が表しているのは、"一定の基準を満たした者だけが、社会の一員とされる"という、排除の論理である」という記述も一つの考え方として非常に参考になる。現状、こうした「排除の論理」を備えた言葉が実に軽く使われているわけで、その点を少々恐ろしく思う。皮肉なことだが、「社会人」という言葉を振りかざしている人ほど、実は社会に害を与えていると言えるのかもしれない。

「社会人になる=社会に参加する=会社に入る」という構図なんかいらないという意見に共感してくださった方は、もし宜しければクリックをお願いします
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No title

まあ、僕ぐらいになれば寧ろ開き直って「ああ、今年も桜綺麗だな・・・」位に余裕が出てきちゃったりしますけど(苦笑)、新卒の人たちにとっては不安な日々でしかないでしょうね。だいぶ前に読んだ大村大二郎さんという方の本に「昔(おそらく30年近く前)だったら個人商店に雇われていても立派な社会人だった」という一節があったのを思い出しました。おそらく今で言うアルバイトやパートに当たる人々だったのでしょうけど、今だって学校を卒業してきちんと働いて税金を納めていれば、日本国憲法に記されている国民の義務を果たしている訳ですから、アルバイトだろうと派遣社員だろうと関係なく立派な社会人だと思いますね。寧ろ従業員を苛酷な労働環境や待遇で酷使して心身ともに衰弱させた挙句死に追いやるどこかの経営者や、重大な事故を起こしていながら政府の権力者に阿って自らの私利私欲のために生き恥を晒すような生き方をしている元経営者達の方が余程社会人失格ですね。まあ、誰とは言いませんが(笑)。

Re: No title

> たろう さん

こんばんは、いつもコメントありがとうございます。

>まあ、僕ぐらいになれば寧ろ開き直って「ああ、今年も桜綺麗だな・・・」位に余裕が出てきちゃったりしますけど(苦笑)

「社会的所属が無い」状況に長期間置かれれば、その状況にある程度は慣れるものなのかもしれませんね。勿論、だからといって「たろう」さんが精神的に楽でいられているかといえば、必ずしもそんなことは無いのでしょうけどね。

>寧ろ従業員を苛酷な労働環境や待遇で酷使して心身ともに衰弱させた挙句死に追いやるどこかの経営者や、重大な事故を起こしていながら政府の権力者に阿って自らの私利私欲のために生き恥を晒すような生き方をしている元経営者達の方が余程社会人失格ですね

確かに、いくら働いているとは言え、そういう人たちを「社会人」と称することには多かれ少なかれ違和感を覚えますよね。

No title

R子さんは私も勿論、面識は詳細は分かりませんが私が思うには就職活動を何1つもしないで卒業後もブラブラ遊ぶ・・それで不利益を被るなら自己責任ですが100社以上も必死に就職活動をしたり内定を取ったにも関わらず寸前で内定取り消しになった人も怠けていた人間と同じ目で見られる空気は何とかならないのでしょうか?ましてや後者は無責任な企業によって無職にさせらてたんですからねえ。

それこそ茂木健一郎氏が仰るように空白の期間をどうするか?(例えばもっと勉強する、アルバイトで武者修行をするなど)と言う前向きな考えが世の中に浸透すれば良いのですがまだまだ日本は正規労働者=社会人と閉塞的ですね。

あとたろうさんの意見と少し重複しますが私も仕事のちょっとしたミスで「お前は社会人としてなあ・・」と上司・先輩から注意されたことはしょっちゅうありましたがそう言う人に限って自分がそれ以上のミスをするとこちらに責任を擦り付けたりフォローを1から10まで何も関係ない私にさせたりとましてやパワハラとかそんな人間が人を厳しく教育する時に「社会人」と言う言葉を使うのは何だか笑えないコントみたいですね・・(笑)

人間、生まれた時から社会人・・こんな考えが日本にも浸透すれば・・と思いますね。

僕が大学生だった頃、親や他の大人達から度々こんな言葉を聞かされていた。

『まともな仕事に就けるように頑張りなさい。』

そのときは漠然と聞き流していたが、今思えばいわゆる「シャカイジン=正社員以上の地位」だったと捉えている。

でも本来「まともな仕事」ってもっと広い意味で使われてもいいと思う。

例えば今まで生きてきて非正規雇用の人と一切かかわらなかった人はどれくらいいるだろうか。

コンビニの店員もそうだしそうでなくても、小売店の販売員とかは大抵非正規だろう。

頻繁にコンビニ通ってるくせに「非正規はクズだ!」って言う奴は、友達から欲しいものを頻繁に譲ってもらっておいて「あいつはクズだ!」と堂々と言えるだろうか。

非正規でも正社員でも人の役に立てれば罪を犯さない限り立派な「まともな仕事」だ。

まともな仕事のハードルは本来低いモノなのだ。

Re: No title

> N.A さん

お久しぶりです、コメントありがとうございます。

>R子さんは私も勿論、面識は詳細は分かりませんが私が思うには就職活動を何1つもしないで卒業後もブラブラ遊ぶ・・それで不利益を被るなら自己責任ですが100社以上も必死に就職活動をしたり内定を取ったにも関わらず寸前で内定取り消しになった人も怠けていた人間と同じ目で見られる空気は何とかならないのでしょうか?

おっしゃるとおり、「就職をしていない若者」を十把一絡げに捉えるアプローチはいい加減なものといえます。

>それこそ茂木健一郎氏が仰るように空白の期間をどうするか?(例えばもっと勉強する、アルバイトで武者修行をするなど)と言う前向きな考えが世の中に浸透すれば良いのですがまだまだ日本は正規労働者=社会人と閉塞的ですね。

以前コメントで「欧米の若者は、日本の若者より恵まれない生活の人が多いと思いますが、なんとかなるさの安心感は欧米の方がずっと上だろうと思います」という意見を頂いたことがありますが、この現状認識が正しいとすれば(僕個人は正しいものと感じています)、日本において「なんとかなるさの安心感」の不足をもたらしている要素のひとつは「社会人=正規労働者」という構図なのではないかと思います。

>あとたろうさんの意見と少し重複しますが私も仕事のちょっとしたミスで「お前は社会人としてなあ・・」と上司・先輩から注意されたことはしょっちゅうありましたがそう言う人に限って自分がそれ以上のミスをするとこちらに責任を擦り付けたりフォローを1から10まで何も関係ない私にさせたりとましてやパワハラとかそんな人間が人を厳しく教育する時に「社会人」と言う言葉を使うのは何だか笑えないコントみたいですね・・(笑)

「社会人」という言葉が「どうしようもない上司が部下にいちゃもんをつけるための武器」として機能している側面があると言えそうですね。

Re: タイトルなし

> 雨宮さん

こんばんは、いつもコメントありがとうございます。

>例えば今まで生きてきて非正規雇用の人と一切かかわらなかった人はどれくらいいるだろうか。コンビニの店員もそうだしそうでなくても、小売店の販売員とかは大抵非正規だろう。頻繁にコンビニ通ってるくせに「非正規はクズだ!」って言う奴は、友達から欲しいものを頻繁に譲ってもらっておいて「あいつはクズだ!」と堂々と言えるだろうか。

ちょっと話はそれるんですけど、誰が言っていたかは思い出せないのですが「普段、ニートが編集した動画を見て楽しんでおきながら、一方でニートをクズ呼ばわりするのはおかしくない?」という趣旨のことを言っていた人がいたと記憶しています。これは「仕事」の話ではないわけですが、一般的に「下」に見られがちな人たちの営みに助けられたり、楽しみませてもらったりすることがあるということを示す言葉の一つと言えるでしょう。

No title

これは所属欲求というよりも(まともな企業の)正社員コンプだね。
所属欲求だと「ボランティアやれ」さんの思う壺だw

こういうの気にする人は社会人の定義よりも、より具体的にコンプレックスの線引きが引かれてそうだけどな。
ただそういう人たちの「正社員はニートや非正規を見下してる!」は若干被害妄想な気がしなくもないけど

Re: No title

> の さん

こちらの記事にもコメントありがとうございます。

>これは所属欲求というよりも(まともな企業の)正社員コンプだね。所属欲求だと「ボランティアやれ」さんの思う壺だw

多分R子さんは「正社員コンプ」、「所属欲求」双方の気持ちを抱いていたのではないかと思います。

>ただそういう人たちの「正社員はニートや非正規を見下してる!」は若干被害妄想な気がしなくもないけど

被害妄想としてこのような考えを抱いている人もいれば、「妄想」ではなく現実にこのような感情を抱いているケースもありえそうです。例えば、親から「非正規ではなく、正社員として働け!」と急かされたりした場合など。
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