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厚労省「労働者一人一人に均等な働く機会が与えられるよう雇用対策法を改正し、募集・採用における年齢制限を禁止した。ただし、例外アリ」

少し前の過去記事「茂木健一郎さんの"日本の大学教育・大学入試"に対する憤りはもっともだ」に、茂木さんと常見さんの対談の動画を貼り付けた。その動画の8分過ぎくらいから二人が「新卒一括採用」が適法か否かを議論されているのだが、まずは両者の主張を紹介したい。

茂木:年齢やキャリアで、就職の入口で「あなたには当社を受ける資格がありません」ということは、僕の中での、僕一応法学部出てますが、法的秩序の感覚から言うと違法なんですよ。

(中略)

常見:採用の自由って判例があるんですよ。法学部をその当時出てたらご存知だと思うんですけど、三菱樹脂事件って判例ってご存じですよね(※ちなみに僕も過去記事「三菱樹脂事件という"企業の採用活動の自由"に関する判例~"あなたは就活デモに参加していたから不採用"と企業が考えるのもOKか~」でこの事件について取り上げたので、興味がある方はそちらも併せて読んで頂ければと思います)。

茂木:いろいろ人権法則ってのがあるわけですよ、国際的に今考えられている。(その人権法則は)社会の変化とともに変わっていくものですよね。公共の福祉とかいろんな言葉を使うけれども、それに反しない限り採用の自由があるわけで。例えばある会社が「男しか取らない」、ある特定の理由があるなら別だけども、今の社会で「男しか取らない」と言ったら、採用の自由と言ったってそれは違法ですよね(中略)僕はそれと同じくらい「ある年齢」、あるいは「ある年度に卒業する見込みの者」しか採らないということは、僕の感覚の中では、恐らくこれは僕の感覚だけじゃなくて恐らく諸外国の労働に関する法令を見たら同じような傾向があると思うんですけども、違法なんです。

常見:今回法律のことを言っているから、感覚ではなくあくまでも判例で話すべきだと思うんですね(以下略)

見ての通り、茂木さんは新卒一括採用を違法だと言っていて、常見さんは判例を根拠に茂木さんの主張を退けようとしている。一見常見さんが冷静な議論をしているように思えるけれど、本来茂木さんの主張に異議を唱えるにあたっては、茂木さんに対して「違法って言うけど、どの法律の第何条に違反してるんですか?」と問うべきだった、即ち条文に立脚した反論をするのが適切だったのではないかと考える。そして、茂木さんが問題視する「年齢による差別」に関連する条文とは、雇用対策法の第10条である。同条文は次のように規定している。

(募集及び採用における年齢にかかわりない均等な機会の確保)
第十条  事業主は、労働者がその有する能力を有効に発揮するために必要であると認められるときとして厚生労働省令で定めるときは、労働者の募集及び採用について、厚生労働省令で定めるところにより、その年齢にかかわりなく均等な機会を与えなければならない

厚生労働省は、この条文の趣旨を次のように説明している(http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/hourei_seido_tetsuzuki/shokugyou_shoukai/20070925-kintou.html)。

これまで、募集採用に係る年齢制限の緩和については努力義務とされてきました。しかし、依然として年齢制限を行う求人が相当数あり、高年齢者や年長フリーターなど、一部の労働者の応募の機会が閉ざされている状況にありました。そのため、このような状況を改善し、労働者の一人一人に、より均等な働く機会が与えられるよう、雇用対策法が改正され、募集・採用における年齢制限が禁止されました。

これらを見ると「茂木さんの言うことが正しいんじゃないか。やっぱり常見さんはダメだ」という気がしてくる。確かに常見さんの主張がダメなのは事実なのだが(動画を開始20分過ぎくらいまで見直したけれど、その時点までに少なくとも誤りが2つあるように僕には思える。それについては近いうちに書きます)、残念ながらこの法律の存在をもって茂木さんの主張を正しいということは出来ない。なぜなら、この法律には「雇用対策法施行規則第1条の3」という例外が存在するからだ。


これは「合理的な理由があって例外的に年齢制限が認められる場合」を定めた条文で、年齢制限が認められる場合の一つに「長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、若年者等を期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する場合」が含まれていることが重要である(http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/hourei_seido_tetsuzuki/shokugyou_shoukai/20070925-kintou/law-031.html)。つまり「長期雇用によるキャリア形成の為」という理由を掲げれば、例えその理由が単なる「建前」に過ぎないものだったとしても、採用の対象を新卒者に絞ることも合法と評価して差し支えないと思われる。この理解が正しければ、茂木さんの主張は誤りだということになる。


僕の考えでは、新卒一括採用を法的な視点から問題視するとすれば「雇用対策法の第10条という年齢差別を禁止する規定があるのに、同法律の施行規則によって、これが空文化しているのではないか?」という問いの立て方が適切だと思う。第10条の趣旨は「高年齢者や年長フリーターなど、一部の労働者の応募の機会が閉ざされている状況を改善すること」にあるはずなのに、その趣旨を没却する文章が施行規則に見られるのはおかしいはずだ。雇用対策法の第10条の存在意義について、再考が必要なのではないだろうか。

雇用対策法の第10条は、施行規則によって無意味なものとなっているという意見に共感してくださった方は、もし宜しければクリックをお願いします
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企業もボランティアではなく利益追求集団ですから極力若い人を採って人材育成していきたいということは当然だと思いますけど、それにしても、立法府である国会が雇用対策法10条に例外を設けて企業に肩入れするような形を取るというのはどうなんでしょう?話はやや外れますが、今月から65歳定年延長が義務付けられます。確かに長い間、技術や人脈の蓄積というアドバンテージを持ったベテランの方を企業が雇用することはそれなりに負担も大きいでしょうが、新卒を一から育て上げるよりずっとメリットも大きいでしょう。しかし、僕から見れば、我々既卒者にも職業訓練の充実等チャンスが与えられても良いのではないか、今の雇用関係の状況を見る限り、茂木さんならずとも、新卒一括採用を批判したくもなります。

No title

この種の法律というのは、経営者側の反対にあうので、必ずそういう抜け穴を作りますね。
日本の場合は抜け穴を法律に入れてしまうのですが、入れないアメリカでも表向き誰でもOK、でも高齢者はとらない、とか普通にあるそうです。

ところで、4月1日から労働契約法が改正され、5年を超えて連続して同じ雇い主に雇われた場合、その後は無期契約にしないといけない(正社員にするのではなく、あくまで非正規で無期)、となったため、今後、非正規雇用は5年以内に解雇されるのが普通になる、という予測がたっています。
実際、3年でクビ、とか、5年でクビ、とかを規定や契約書に盛り込んで採用しているところが出てきています。
また、政府関連の職場ほどそれがきびしく、法律改正前でも、国立大学非正規職員は3年で解雇が普通になっています。最近、ハロワで大量解雇がありましたが、非正規の人は常に短期間で解雇になるわけです。
正社員がだめだから、非正規でもなんとか食べていこう、と思う就活生もいると思いますが、今後は5年以内に非正規はクビが普通になる可能性が高いです。
ブラック企業でも何でも正社員がいい、という論調がますます強まるのではないか、と危惧しています。

また、ハロワの相談員についての批判が多いのですが、ハロワの相談員は5年以内にクビの非正規職員なわけで、近い将来にクビになる人が正社員になりたい人の世話をしているわけです。正社員になりたい人の世話は正規雇用の人がやるべきだ、クビにおびえる人がやるべきではない、と思うのですが、どうでしょうか。
大学職員も非正規が多いので、結局、就活生の相談に乗る人は、近い将来にクビになる人ばかりということになっているのだと思います。

記事の内容とはそれましたが、労働に関する法律改正は働く人のためになっていない、むしろ働く人が困るような改正になっているという例として、5年を超えたら無期契約=5年以内にクビという今回の改正の例をあげました。
これは派遣は3年以内にクビという前例があるのですが、今回は雇い主が同じだと部署を変えてもだめです。

なお、優秀な人は無期契約になるはずだ、5年以内でクビになるのはだめなやつだ、という主張もあるとは思いますが、それは、内定した人は優秀、しない人はだめ、というのと同じで、管理人様の言う後付でしかないと思います。本当に手放したくない人材なら、法律などなくても正社員にするばずですし、そういう人はごくごく一部の限られた人だけでしょう。

Re: タイトルなし

> たろうさん

こんばんは、いつもコメントありがとうございます。

>企業もボランティアではなく利益追求集団ですから極力若い人を採って人材育成していきたいということは当然だと思いますけど、それにしても、立法府である国会が雇用対策法10条に例外を設けて企業に肩入れするような形を取るというのはどうなんでしょう?

下で「ななし」さんがおっしゃっている「この種の法律というのは、経営者側の反対にあうので、必ずそういう抜け穴を作りますね」という言葉が全てかと・・・。一方で、そうは言ってもこの例外規定が「高年齢者や年長フリーターなど、一部の労働者の応募の機会が閉ざされている状況を改善する」という趣旨を完全に没却しているので、それはさすがにどうなのかとも思っています。

>しかし、僕から見れば、我々既卒者にも職業訓練の充実等チャンスが与えられても良いのではないか、今の雇用関係の状況を見る限り、茂木さんならずとも、新卒一括採用を批判したくもなります。

最近では厚労省が「若者応援企業宣言事業」を始めましたし、徐々に状況が改善しているとは言えると思います。勿論「その事業が行われればオールオッケー」ということにはなりませんが。

Re: No title

> ななしさん

こんばんは、いつもコメントありがとうございます。

>日本の場合は抜け穴を法律に入れてしまうのですが、入れないアメリカでも表向き誰でもOK、でも高齢者はとらない、とか普通にあるそうです。

実際そうでしょうね・・・。

>ところで、4月1日から労働契約法が改正され、5年を超えて連続して同じ雇い主に雇われた場合、その後は無期契約にしないといけない(正社員にするのではなく、あくまで非正規で無期)、となったため、今後、非正規雇用は5年以内に解雇されるのが普通になる、という予測がたっています。
実際、3年でクビ、とか、5年でクビ、とかを規定や契約書に盛り込んで採用しているところが出てきています。
また、政府関連の職場ほどそれがきびしく、法律改正前でも、国立大学非正規職員は3年で解雇が普通になっています。最近、ハロワで大量解雇がありましたが、非正規の人は常に短期間で解雇になるわけです。正社員がだめだから、非正規でもなんとか食べていこう、と思う就活生もいると思いますが、今後は5年以内に非正規はクビが普通になる可能性が高いです。ブラック企業でも何でも正社員がいい、という論調がますます強まるのではないか、と危惧しています。

まるごと引用してしまいましたが、まさにその通りだと感じました。ただコメントを頂いた後にちょっと調べてみたところ、「実際、3年でクビ、とか、5年でクビ、とかを規定や契約書に盛り込んで採用しているところが出てきています」という点については、ある社労士の人が「あらかじめ無期転換申込権を放棄する契約ができる場合がある(http://takai-sr.blog.so-net.ne.jp/2013-04-01)」という記事の中で、「無期転換申込権が発生する有期労働契約の締結以前に、無期転換申込権を行使しないことを更新の条件とする等、有期契約労働者にあらかじめ無期転換申込権を放棄させることを認めることは、雇止めによって雇用を失うことを恐れる労働者に対して、使用者が無期転換申込権の放棄を強要する状況を招きかねず、法第18条の趣旨を没却するものであり、こうした有期契約労働者の意思表示は、公序良俗に反し、無効と解されるものであること」という厚労省の通達を紹介しているのを見つけました。つまり、あまりにも使用者にとって有利(言い換えれば労働者に不利)な契約は民法90条違反を問えるのかもしれませんが・・・、まだはっきりしたことはわからないです。

>また、ハロワの相談員についての批判が多いのですが、ハロワの相談員は5年以内にクビの非正規職員なわけで、近い将来にクビになる人が正社員になりたい人の世話をしているわけです。正社員になりたい人の世話は正規雇用の人がやるべきだ、クビにおびえる人がやるべきではない、と思うのですが、どうでしょうか。

同意します。多分過去記事を辿るとハロワの職員批判の記事が見つかるはずですが、確かその記事のコメント欄で「ハロワの職員も非正規だし、真摯に相談に乗る気が起きないのも無理はない」ということを言ったような覚えがあります。

No title

雇用対策法の第10条については『いつでもクビ切り社会-「エイジフリー」の罠-』という本が詳しく扱っています。労働者に会社を辞めてもらう手段として定年退職と解雇を対比して論じていたり、とても面白い内容ですので借りて読んでみると言わずに手元に置いておくことをオススメします。


lingmuさんが記事内で
<第10条の趣旨は「高年齢者や年長フリーターなど、一部の労働者の応募の機会が閉ざされている状況を改善すること」にあるはずなのに、その趣旨を没却する文章が施行規則に見られるのはおかしいはずだ>
と、この法律と施行規則のあり方に疑問を呈しています。それに対してななしさんがコメントで
<この種の法律というのは、経営者側の反対にあうので、必ずそういう抜け穴を作りますね。>
と書いていますが、この本でも雇用対策法と施行規則の関係については、大枠でエイジフリーな社会への道筋を示しつつも現状幅広く普及している年功的な雇用管理に配慮した、といったようなことが書かれていました。すいません、手元に置くことをオススメしておきながら、恥ずかしながら知人に貸したら紛失したようで手元にないのです・・・


実際ハローワークで求人を探してみると「年齢30歳以下(3号のイ)とか(長期勤続によるキャリア形成を図る観点から)」と書かれている求人にお目にかかれます。しかし、これは何で読んだのか忘れましたが、この「長期勤続によるキャリア形成を図る観点から」という文言が曲者で、本当にそのような観点からの採用なのかは周りからは分からないという問題もあるそうです。キャリア形成もくそもなく、ただ洗脳しやすくて給料も安くて良いだろうみたいな理由で新卒を採用し、採用された人が短期間で使い倒され辞めたとしても何とでも言い逃れが出来てしまうとか。「いや、キャリア形成を図ろうとしたんですけど向こうが勝手に辞めちゃって・・・」とか。


それから例の動画観ました。恐らく該当するであろう部分だけ。茂木さん惜しいですね。現状の法律に照らし合わせて違法かどうかという話ならそりゃ例外的にとはいえ認められているので合法ですよね。そこでさらにじゃあ違法化すべきじゃないのか?と問うてみて欲しかった。というかむしろそこを言いたかったんじゃないでしょうか?常見さんはどう答えたでしょう。こうあるべきだという持論を展開する茂木さんに対して、常見さんはこうなっているという現状に関する報告をするばかりで、どうあるべきかは語らなかった。だからどこか噛み合ってなかった。そこに切り込んで欲しかったんですけど。現状どのような法律になっているかを確認するだけで終わらせるにはあまりに勿体ないテーマだと思います。

Re: No title

> William Yamin さん

お久しぶりです、コメントありがとうございます。

>雇用対策法の第10条については『いつでもクビ切り社会-「エイジフリー」の罠-』という本が詳しく扱っています

おぉ、持っていないのでなるべく早く買って読みたいところ。本のご紹介、ありがとうございます。

>この本でも雇用対策法と施行規則の関係については、大枠でエイジフリーな社会への道筋を示しつつも現状幅広く普及している年功的な雇用管理に配慮した、といったようなことが書かれていました

「エイジフリーな社会」と「現状幅広く普及している年功的な雇用管理」は相反するものと言って差し支えないレベルだと思うので、ここの調整は難しいですね。

>これは何で読んだのか忘れましたが、この「長期勤続によるキャリア形成を図る観点から」という文言が曲者で、本当にそのような観点からの採用なのかは周りからは分からないという問題もあるそうです。キャリア形成もくそもなく、ただ洗脳しやすくて給料も安くて良いだろうみたいな理由で新卒を採用し、採用された人が短期間で使い倒され辞めたとしても何とでも言い逃れが出来てしまうとか。「いや、キャリア形成を図ろうとしたんですけど向こうが勝手に辞めちゃって・・・」とか。

これが「いつでもクビ切り社会」に書いてある記述だったら、本の紹介ついでにこの問題点について取り上げますね。

>茂木さん惜しいですね(中略)そこでさらにじゃあ違法化すべきじゃないのか?と問うてみて欲しかった。というかむしろそこを言いたかったんじゃないでしょうか?常見さんはどう答えたでしょう。こうあるべきだという持論を展開する茂木さんに対して、常見さんはこうなっているという現状に関する報告をするばかりで、どうあるべきかは語らなかった。だからどこか噛み合ってなかった。そこに切り込んで欲しかったんですけど。

僕も茂木さんが言いたかったことは「現在は合法だけど、本当は違法だろ」ということだと想像しています。常見さんの答えはひどかったですね。発言の正誤云々以前に、茂木さんの発言に対応した内容を答えられていない。「面接官が志望動機を聞いているのに、自己PRを話し出す就活生」がいるとよく言われますが、そのような就活生とレベルはほとんど変わらないのではないでしょうか。

所詮10条は役所の自尊心を満たすのみが目的?

 年齢制限が就活生以上に現実的問題としてのしかかる(苦笑)私にとっては「果たして10条にどれだけの存在意義があるんだ?」と言う憤慨しか湧きません。
 幾ら法律上で「年齢に関わりない機会の均等化」がうたわれても「現実問題は」「企業の都合が」と言う理由で早々と空文化。実効性の無い法律を施行して自己満足に浸っている役所って本気で雇用について考えているのでしょうか?
 その「役所」の末端であるハロワの相談員も数年単位の契約で入れ替わる、まさに「インスタント相談員」ではどれだけ求職者の思いを汲んでくれるまでにスキルを磨けるのか、甚だ疑問です。相談員をじっくり育てる様な事をせず、とっかえひっかえする役所の姿勢からは、本気で求職者の事を考えているようには思えませんが。

Re: 所詮10条は役所の自尊心を満たすのみが目的?

> KY さん

こんばんは、いつもコメントありがとうございます。

>年齢制限が就活生以上に現実的問題としてのしかかる(苦笑)私にとっては「果たして10条にどれだけの存在意義があるんだ?」と言う憤慨しか湧きません。幾ら法律上で「年齢に関わりない機会の均等化」がうたわれても「現実問題は」「企業の都合が」と言う理由で早々と空文化。実効性の無い法律を施行して自己満足に浸っている役所って本気で雇用について考えているのでしょうか?

william yaminさんが薦めてくださった「いつでもクビ切り社会」という本では、現在は「年齢にこだわった仕組み」から「年齢にこだわらない仕組み」に移行している過程であり、いきなりガラッと変えてしまうと混乱が生じるので、雇用対策法の10条が企業にも配慮した形のルールになっている旨が説明されています。そうは言っても、KYさんの立場からすれば「今現在、年齢ではじかれて困ってるんだけど・・・」という話ですから、「さっさと変えろよ」と思われるのも無理はありません。

> その「役所」の末端であるハロワの相談員も数年単位の契約で入れ替わる、まさに「インスタント相談員」ではどれだけ求職者の思いを汲んでくれるまでにスキルを磨けるのか、甚だ疑問です。相談員をじっくり育てる様な事をせず、とっかえひっかえする役所の姿勢からは、本気で求職者の事を考えているようには思えませんが。

これは「ななし」さんがご指摘されている内容と一緒ですね。これについては「ななし」さんへのコメント返信でも記したように、同意見です。

No title

施行規則によって10条が空文化という話が出ましたが、実はそもそもこの法律が出来たことによって求職者が得をするどころかむしろ無駄に労力を消費するようになったという面も指摘されています。


いくら法律によって年齢差別を禁止しても、若い人を雇いたいと考える企業の趣向までは変えることは難しいようで、本音では若い人(例えば30歳以下とします)を雇いたいんだけれどもそんなことは求人に書けないのでやむなく年齢不問の求人を出し、それを見た30歳以上の人が自分にもチャンスがあると思って応募し、しかしいざ面接で会社に赴くなり「ごめん、うち30歳以下しか採らないんだよね」と言われ、「採る気がないなら最初から30歳以下って書けよ!無駄に労力使わせやがって!」と不満を抱く、といったような例も多いようです。もちろん採用側にとっても余計な労力が増えるので、尚更この法律は評判が悪いみたいですね。


これは性差別についても同じことが言えます。それでもまだ面接の段階ででも通知してくれるだけマシかもしれませんね。最初からノーチャンスだったにもかかわらず、落とされて、本人は何故自分が落とされたのか分からずただただ悩み苛立つということも当然起こり得るでしょう。実際表向き法律を順守して年齢・性別不問の求人を出しているけれども、実は30代の女性、しかも既婚者しか採らないとかいう職場も知っていますし似たような話はよく耳にします。理由としては20代よりは経験があって、40代よりは給料が抑えられて、配偶者に扶養されているから給料や手当が抑えられる・・・といったところのようですが。もちろん逆に女性には残業を命じにくいから本音では男性の方を採りたい、というような求人もあります。


なので極力無駄な労力を避ける為に、ハローワークで仕事を探す際に「御社の求人年齢不問って書いてますけど、実際のところどうなんですか?」と職員に問い合わせてもらったりもします。というかそこまで露骨に聞かなくても、僕の経験上ハローワークの人は求人を出してる企業に、例えば応募様式や雇用条件など年齢や性別以外のことで何か問い合わせる際も、必ず「30歳の男性、名前は○○さんという方が来てるんですけど・・・」といった属性を通知する言い方をするので、あれは属性が条件に合わないなら予め教えて下さいねという暗黙のやりとりなのではないかと思ったりします。


こういった属性差別の背景には、年功序列賃金に代表される属人的な給与決定や、企業内福祉と表現されるような社会保障体制に問題があったりするので、なかなか法律をひとついじったぐらいでは解決しないし、むしろ弊害の方が大きかったりするのが難しいところです。

Re: No title

> William Yamin さん

こちらの記事にもコメントありがとうございます。

>いくら法律によって年齢差別を禁止しても、若い人を雇いたいと考える企業の趣向までは変えることは難しいようで、本音では若い人(例えば30歳以下とします)を雇いたいんだけれどもそんなことは求人に書けないのでやむなく年齢不問の求人を出し、それを見た30歳以上の人が自分にもチャンスがあると思って応募し、しかしいざ面接で会社に赴くなり「ごめん、うち30歳以下しか採らないんだよね」と言われ、「採る気がないなら最初から30歳以下って書けよ!無駄に労力使わせやがって!」と不満を抱く、といったような例も多いようです。もちろん採用側にとっても余計な労力が増えるので、尚更この法律は評判が悪いみたいですね。


例えば男女雇用機会均等法についても同じことが言えそうですね。「本当は男性or女性が欲しいけど、法律の規制により"女性のみ募集"と表記できない」という話です。

>こういった属性差別の背景には、年功序列賃金に代表される属人的な給与決定や、企業内福祉と表現されるような社会保障体制に問題があったりするので、なかなか法律をひとついじったぐらいでは解決しないし、むしろ弊害の方が大きかったりするのが難しいところです。

仮に立法による弊害があるとしても、かといって問題点を放置して良いのかというとそれも違いますからね・・・。確かに難しいところです。

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このコメントは管理人のみ閲覧できます

これは私は良いと思います。
雇用主の方で最初から「絶対取らない」と決定しているのに、法律違反と非難されるのを恐れて、形だけ面接、互いの時間を無駄にする(特に求職者の場合、アルバイトを休んだりすると打撃が大きい、貧乏なので)といったことが無いからです。年増はとらない、男は・女は取らない、学歴低い奴は取らないetc

民間求人誌だとさりげなーくアピールしてます
40代女性活躍中、とか、若手の男性が活躍中

不快なのが、役所です。
市役所の場合「市民の皆様」との接点が多く、「差別」と言われると怖いからか、書類選考で落とすことはありません。市議とかにねじ込まれると困ったことになりますので。県庁も同じく。
が、国出先と裁判所。この二つは卑怯です。
書類選考で落とされます。他人には法律守れ、などとエラソーなこと言っておきながら、自分らは「見えないフィルター」でコソコソ差別してます。パートおばちゃん希望か、税金使って嫁探ししてます。国出先と裁判所は卑怯なので、国出先は仕訳で廃止、裁判所は裁判官含め全員非正規でかまわないです。裁判官も保身と出世を望んで碌な判決出せない連中ばっかりだし、ワープアを実地で体験していれば、マシな判決が出せるようになるかも知れませんし。

Re: タイトルなし

> 年季の入った求職男さん

はじめまして、コメントありがとうございます。なおご希望通り、非公開で投稿されたコメントを公開させていただきました。

>雇用主の方で最初から「絶対取らない」と決定しているのに、法律違反と非難されるのを恐れて、形だけ面接、互いの時間を無駄にする(特に求職者の場合、アルバイトを休んだりすると打撃が大きい、貧乏なので)といったことが無いからです。年増はとらない、男は・女は取らない、学歴低い奴は取らないetc

上でwilliam yaminさんが仰っている「施行規則によって10条が空文化という話が出ましたが、実はそもそもこの法律が出来たことによって求職者が得をするどころかむしろ無駄に労力を消費するようになったという面も指摘されています」という話を補強する意見ですね。他方で、KYさんのように「憤慨しか湧きません」と評価する方もいますし・・・。難しいですね。

>が、国出先と裁判所。この二つは卑怯です。書類選考で落とされます。他人には法律守れ、などとエラソーなこと言っておきながら、自分らは「見えないフィルター」でコソコソ差別してます。

なんというダブルスタンダード・・・。
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