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日本の若年失業率/失業率を低くしている要因は、「ブラック企業の存在+悪質な労働環境を我慢する労働者」なのではないか?

以前このブログでも取り上げたことがある「ブラック企業アナリスト」の新田龍さんが、自身のブログで、自民党による「ブラック企業」公表提言の評価をしている(http://ameblo.jp/nitta-ryo/entry-11508075279.html)。新田さんは、自民党の提言には評価できる点と共に懸念点もあると考えている。


その懸念点とは「政府が正社員の雇用と待遇を改善しようとすればするほど、企業は正社員の採用を躊躇することになるだろう(中略)(正社員の採用の)"負担が重い"と感じられれば必然的に採用基準が厳しくなり、失業者が増えることになりかねない」というものだ。これは裏を返せば「現在企業が正社員の採用をそれほど躊躇せず行い、失業者を比較的少なく抑えられているのは、政府・企業共に正社員の雇用と待遇を改善しようとする意思が希薄だからだ」ということを言っているようなものではないか。つまり、企業が「社員にサービス残業させたり、低賃金でこき使っても別に良いでしょ?」と思い、且つ政府も事実上それを黙認してきたからこそ企業は人を雇えているのであって、仮に政府の黙認状態が解除された場合企業は「入社してきた社員の待遇をきちんと整備しなきゃいけないことを考えると、あまり簡単に人を雇うわけにはいかないな」と考えるようになるであろう・・・というのが恐らく新田さんの考えだろう。


新田さんが言う懸念点を目にして、一つの考えが思い浮かんだ。それは「日本の若年失業率/失業率を低くしている要因は、ブラック企業の存在+悪質な労働環境を我慢する労働者なのではないか?」というものだ。


一般的に、日本の若年失業率が欧米と比べて低く抑えられている理由としては「新卒一括採用」の存在が大きいと語られている。この意見の前提としては、欧米の企業では業務未経験の人材が受け入れられにくいのに対して、日本企業は「新卒一括採用」という採用慣行を通じて何もできない業務未経験の新卒を採用し、且つコストをかけて採用した人材を育ててきたことで多くの若者が働けるようになってきた、というストーリーがある。そのストーリーが全面的に間違っているとは言わないが、一方で「日本の若年失業率の低さ」という実態が示す現状は必ずしも明るいことばかりではないのではないか。


以前「初めから若者を使い捨てることを前提としている会社の求人を含めて"求人はある!"なんて言うべきではない」という記事でも書いたが、現在企業が出している求人の中には「若者を入社後にこき使うこと」や「助成金目当てで若者を雇用した挙句に、切り捨てる」ことを意図しているものがある。なぜこのようなふざけた求人がまかり通っているのかと言うと、企業がそのようなふざけた求人を出し、且つ入社後に低条件で働かせても、それが問題となる動きが鈍い状況が続いてきたからではないか。そして、一部の若者・・・というか求職者は金銭の必要性などからそういった企業で働くことを受け入れざるを得ず、且つ離職しても次の仕事が見つかるか分からないので、そのふざけた企業で働き続ける。僕としては、失業率の数字が低く抑えられている背景にはこのような事情もあるのではないかと考えている。


今回の記事を書く過程で、「"新卒一括採用"という採用慣行がない欧米の若者たちは苦しんでいるのか?」という記事のコメント欄に、次のような意見を頂いていたことを思い出したので、紹介したい。

失業者の定義もそうですが、果たして仕事のない欧米(ヨーロッパと言っても国によって賃金水準が非常に異なると思うのでここで言うヨーロッパは日本やアメリカと賃金水準が同等や近い国です)の若者が日本でブラック企業と言われるような労働条件・環境の企業に就職口があったとして、就職するのかな?という疑問が浮かびます。つかないとすれば(そもそも社会的にそういった求人は認められない?)、失業率が低いとはいえ、ブラック企業に就職せざるを得ない若者も多いと考えられる日本と比較すれば、そりゃあ失業率も高くなるのかなと思います。これに関しては、若者に限らず全年代について言える事ですが。

これを換言すると「日本の若年失業率が低いと言っても、その低さは"ブラック企業に仕方なく入社した若者"の存在によって支えられている」という意見と言える。もしこの考えが正しければ、仮に数字上日本の若者が欧米の若者と比べて恵まれているように見えたとしても、本当にその数字を鵜呑みにして良いのか?という疑問が浮かぶ。まだ仮説の段階だけど、僕個人は「新卒一括採用」の存在よりも、今回の記事で書いてきたような事情の方が「日本の若年失業率が他国と比べて低い理由」として適切なものだと思っている。

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No title

記事に全面的に同意です。
多分、海外の若者は日本のような労働環境(これはブラック企業に限ったわけはなく)では働くの無理だと思いますよ(笑)
以前、日本語を学んでるオランダ人と話しましたが彼も日本は好きだけど、日本では働かない、と言ってました。特に転勤制度に不満を述べていました。
自民党の若者雇用のプランとか見ても結局、「若者に雇用をつっこんどけ政策」になっておりその政策の裏には「雇用の質は無視」というのが見え隠れします。
もっと雇用の質を重視した考え方になってほしいと思います。

あと「若年失業率が低いのは新卒一括採用のおかげ!」とか言うけどそれってそんな大事な事なのかな?って気がします。
だって長期的に見て新卒一括採用は年齢差別と強く結びついており、かりに35歳以上になってひどい労働環境にあっても逃げれないですよね?だって日本の転職市場は35歳以上は採用されにくいとなってるから。アルバイトでさえ。
若い頃は就職しやすい、が年齢差別がある社会VS若い頃は就職しにくいが、年齢差別のない社会だったら後者の方がいいと僕なんかは思ってしまいます。

まあ、これは前から言われていたことですね。2ちゃんねるでよく欧米と日本の労働者の違いは、欧米では自分たちの生活を守るため団結して戦うけど、日本では互いに足を引っ張りあう、とコピペにあります。これは極端な話ですが、こういう気質を経営者側が逆手にとってより弱い立場の人にスケープゴートすることで自分達の身の安全を守ることもできるでしょうし、今現在しているかもしれません。

Re: No title

> takeshi さん

お久しぶりです、コメントありがとうございます。

>以前、日本語を学んでるオランダ人と話しましたが彼も日本は好きだけど、日本では働かない、と言ってました。特に転勤制度に不満を述べていました。

勤務地を会社から一方的に指定されるのが嫌ということですかね。海外の人が日本の労働環境をどのように評価するかは、もっと知りたいところです。好意的に評価する声は聞いたことないですが。

>自民党の若者雇用のプランとか見ても結局、「若者に雇用をつっこんどけ政策」になっておりその政策の裏には「雇用の質は無視」というのが見え隠れします。もっと雇用の質を重視した考え方になってほしいと思います。

一つ前の記事で「自民党のブラック企業対策案は大筋では良いと思う」と主張する記事を書いた身なので、この意見には同意し難いです・・・。

>あと「若年失業率が低いのは新卒一括採用のおかげ!」とか言うけどそれってそんな大事な事なのかな?って気がします(中略)若い頃は就職しやすい、が年齢差別がある社会VS若い頃は就職しにくいが、年齢差別のない社会だったら後者の方がいいと僕なんかは思ってしまいます

仰るような2択ならば、僕も後者の方が良いと思います。実際海外が「35歳以上でも年齢差別にあうことなく、自由に転職できる」環境なのかは検討の余地がありますが。海老原さんは「海外でも、ある程度の年齢が過ぎたら転職率が下がる」という主張をしていますしね。

Re: タイトルなし

> たろう さん

こんばんは、いつもコメントありがとうございます。

>まあ、これは前から言われていたことですね。

え、僕は聞いたことなかったです(笑)少なくとも「論客」と言われる人で今回の記事のような主張をしている人を僕は知らないので、2ちゃんねるとかで議論になっていたということでしょうかね。

>これは極端な話ですが、こういう気質を経営者側が逆手にとってより弱い立場の人にスケープゴートすることで自分達の身の安全を守ることもできるでしょうし、今現在しているかもしれません。

ビートたけしさんの著書「私は世界で嫌われる」に、これに近い主張をしている箇所がありますので、ご紹介します。

「平凡な奴をどんどん作るということは、本当は一番危険な発想なんだよ。その会社や国を基本的に牛耳ってる奴が、一番安全な立場にいられるからね。組織がどんどん澱んだままになる」

No title

確かにブラック企業でも就職する人がいるから、新卒の就職率は高くなる、というのはわかるんだけど、そのブラック企業に就職した人たちは3年で5割が離職するということは、それだけ失業率が上がるわけで、この辺、どうなんでしょうね。

あと、前のスパルタ研修の記事で思ったのだけど、世間的にブラックと言われている居酒屋チェーンとか、安物衣料品チェーンとかに就職する人って、どういう人たちなのか、追跡調査した人いるのでしょうか。
自分は生き残って幹部になれる、と思う人なのか。
ブラックだとかそういう情報も理解できない学力不足の人たちなのか。
親がいない、あるいは貧乏、あるいは奨学金の借金がある、などの理由で、ブラックだろうが何だろうが就職しないといけない人たちなのか。
ブラック企業についてはいろいろ言われてますが、そういうところに就職する人については、まだあまり調査されてないんじゃないかと思います。
ブラック企業に就職する人がいなければ、ブラック企業は滅びるはずなんですが、実際は、スパルタ研修が成立するくらい、就職する人はいるのですね。

無職で野垂れ死にするか、ブラック企業で死ぬか、それが問題だ。
私なら、無職で野垂れ死にを選びます。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: No title

> ななし さん

こんばんは、いつもコメントありがとうございます。

>確かにブラック企業でも就職する人がいるから、新卒の就職率は高くなる、というのはわかるんだけど、そのブラック企業に就職した人たちは3年で5割が離職するということは、それだけ失業率が上がるわけで、この辺、どうなんでしょうね。

どうなんですかね・・・。「離職して、そのまま失業」というパターンの他にも「離職後、すぐに再就職」というパターンも有り得ますからね。

>あと、前のスパルタ研修の記事で思ったのだけど、世間的にブラックと言われている居酒屋チェーンとか、安物衣料品チェーンとかに就職する人って、どういう人たちなのか、追跡調査した人いるのでしょうか(中略)ブラック企業についてはいろいろ言われてますが、そういうところに就職する人については、まだあまり調査されてないんじゃないかと思います。

同感です。松本さんのように適当なイメージで語る人を黙らせたいですし、(笑)まぁ、一言で言い表せるものでもないかもしれませんが。

>無職で野垂れ死にするか、ブラック企業で死ぬか、それが問題だ。私なら、無職で野垂れ死にを選びます。

僕も同じ選択をしますね。

Re: タイトルなし

> 非公開コメントを下さった方へ

こんばんは、またまたコメントありがとうございます。

仰るような事情があることを鑑みると、確かに労働環境改善の施策がなかなか進まないのもわかる気がします。NPOのPOSSEとかは「労働時間の規制を」と主張しており、それは正しいと思いますが、公的機関としても「そうは言っても、労働時間を規制したら仕事がまわらないよ・・・」と思っているのかもしれませんね。

>国家公務員の国税専門官は1000人近く採用されますが、労働基準監督官はその半分も採用されませんここの記事で何度か拝見しましたが、ハローワークの職員も非正規だとか労働行政に力を入れていないのがよくわかりますね

自民党のブラック企業対策案の一つに「相談窓口の設置」がありますが、その案を機能させるためには、明らかに一定数の人員が必要です。新卒に限らず、例えば「ブラック企業経験者」なんかを登用していくと面白いかもしれません。誰よりもブラック企業に恨みを持ってる人たちですから。

Re: No title

> 就職活動真っ只中の学生の皆様~というコメントをくださった方へ

はじめまして、コメントありがとうございます。ただ、コメント内容が法に触れているような気がしますので、申し訳ありませんがコメントは削除します。

No title

社会保険にも入れない、退職金やボーナスなんて一円も無い…それでも毎日12時間労働。おかしすぎる。

Re: No title

>社会保険にも入れない、退職金やボーナスなんて一円も無い…それでも毎日12時間労働。おかしすぎる とコメントしてくださった方へ

こんばんは、コメントありがとうございます。

>社会保険にも入れない、退職金やボーナスなんて一円も無い…それでも毎日12時間労働。おかしすぎる

そんな労働環境があるからこそ、日本の労働環境を評価する際に単純に失業率などの数字を見ることは不毛と言えます。

失業率を高くしているのが、ブラック企業の存在

完全に逆ですね。

失業率を高くしているのが、ブラック企業の存在です。

ブラック企業がなければ辞めませんよね。

Re: 失業率を高くしているのが、ブラック企業の存在

> [太字]完全に逆ですね~とコメントしてくださった方へ

こんばんは、コメントありがとうございます。

> ブラック企業がなければ辞めませんよね。

労働者の権利が手厚く保障されている国(多分、ヨーロッパ全般)では、企業からしたらそう簡単に人を雇えないわけで、それに伴いそもそも働き口が少なくなり失業率が上がっていくという事情があるんじゃないでしょうか。日本とヨーロッパの国々の失業率を比べても後者の方が全然高いですし(http://ecodb.net/article/-/14.html)。
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