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「意識高い系(笑)」を企業が評価するから「意識高い系(笑)」が続々生まれるんじゃないか?

BLOGOSに掲載された「意識高い系(笑)は社会性低い系(笑)かつ無意識低い系(泣)」という記事を見つけ、「まだ、"意識高い系(笑)"が話題になっているのか」と驚いた。意識高い系(笑)の特徴に関する考察を試みる動きはまだまだ絶えないようである。


BLOGOSに掲載された記事もそうだけど、僕が知る限り、どうも「意識高い系(笑)」批判は「こんな痛い、香ばしい若者がいますよ~!」というバカな分析・宣伝に留まりがちだ。しかし中には「意識高い系(笑)」に関して、そのような薄っぺらい見方とは異なる視点を提出する見解もある。それが、斎藤大地さんという方による分析だ。


一般的に、「意識高い系(笑)」に関する議論を提起した人として常見陽平さんを思い浮かべる人が多いと思われる。何せ、彼は「"意識高い系"という病」という本を出しているくらいなので。しかし、現代思想の4月号「就活のリアル」を読んで驚いたのだが、「意識高い系(笑)」の考察を試みたのは常見さんがはじめてではない。精神分析学を専門とする樫村愛子さんの論考「"何者"と"就活デモ"を結ぶ線」によると、2011年の時点で、当時早稲田大学に在籍していた斎藤さんが「意識高い系(笑)」の考察を行っていて、しかも討論イベントの開催を通じて実際に「意識高い系(笑)」の学生と直接バトルをすることをも試みようとしていたらしい。


斎藤さんは「意識高い系(笑)」に当てはまりそうな学生団体の代表者から聞き取りを行い、その特徴を抽出していることに成功している。その特徴は3つあり、①「活動のための活動」(意識高い系が行う社会貢献等は目的というより、自分たちが楽しむための手段と化している)②「成長のための活動」(マネジメントや営業の力をつけたいとしビジネスコンテストなどにも応募するが、ほとんど中身がない)③「権威のための活動」(誰かと知り合いであること、自分たちが"ハブ"であることを誇示し、借り物で勝負しようとする点で中身がない)という点にあるとのこと。これらを一言でまとめれば「パフォーマンス先行で中身がない」と表現できるが、このような点は常見さんも、あるいは冒頭に紹介した記事も指摘している。


ただ斎藤さんの分析で目を引くところは、樫村さんの表現によると「自己啓発・自己実現系のノリに対してつく(笑)について、それは一方で就活に求められるものと符合しており、いわば日本社会全体に(笑)がつけられる状況で意識高い系(笑)学生たちはそれを引き受けている(引き受けてくれている)」という点にある。さらに斎藤さんは「実際には社会が"茶番"を求めておりそれに自分たちも巻き込まれている以上、意識高い系(笑)の人たちを笑えないのではないか」という自己反省を展開したという。「痛い」、「香ばしい」と評される意識高い系(笑)は社会に適応しようとしているのであって、それを笑っている人は単に自分の適応能力の無さを棚に上げて僻んでいるだけという視点を提供した訳だ。


斎藤さんの分析は、「<ネタ>"意識高い系"という病という本の記述が"いちゃもん"のオンパレードだった件」のコメント欄に寄せられた「の」さんの意見によって補強することが可能と思われる。「の」さんは「意識の高い学生が出てくるのは実績経験そのものよりもそれをどのように話すかに重きを置いた弊害と言えるかもしれないがな。実績なんかなくても嘘や誇張で何とでも言えるから、何かを成し遂げたフリをする奴が増えるというオチ」と述べている。実際、常見さんも著書で「前のめりに目立つ取り組みをしている学生は見栄えがいい(中略)見栄えだけでジャッジする面接官がいたら、不当に過大に評価されて残っていく」と言っているので、「の」さんの分析は当たっているのではないかと思う。


そして斎藤さんや「の」さんの分析が正しいとすれば、若者の意識というよりは、そもそもの日本の就活の在り方・面接官のスキル不足こそ「意識高い系(笑)」を出現・増加させるもっとも大きな要因と言えるのではないだろうか。見栄えを評価する企業・面接官が多数いるならば、就活生もとりあえず見栄えを良くするに決まっているのだから。こう考えると、「意識高い系(笑)」をめぐる議論で若者が批判の対象から外れるとまでは言えないが、最も標的にすべきは「意識高い系(笑)」を評価してしまう上の世代の方々と言えそうだ。

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No title

BLOGOSに掲載された記事に関しては、意識高い系(笑)を「いまどきの若者にはこんなヤツらもいる」と若者全体のごく一部の人間であることを宣言した上で、じゃあその一部の意識高い系(笑)ってのはなんなのよ、という説明として具体例を挙げて(ダイビングの話とバックパッカーの話)説明している。

意識高い系(笑)の分析というより、「こんなやつのことを意識高い系(笑)っていうんだよ」といった説明と、「実際には昔からこういうやつはいて、最近は就活というステージで流行ってる」というまとめ方をしている(バックパッカーの例を見ると、昔も就活のステージで流行ってたとも言えるが)。

つまり何が言いたいかというと、バカな分析・宣伝というより、最近話題になってる意識高い系(笑)という存在についての説明といった感じじゃないでしょうか。

Re: No title

> BLOGOSに掲載された記事に関しては~というコメントをくださった方へ

こんばんは、コメントありがとうございます。

>BLOGOSに掲載された記事に関しては、意識高い系(笑)を「いまどきの若者にはこんなヤツらもいる」と若者全体のごく一部の人間であることを宣言した上で、じゃあその一部の意識高い系(笑)ってのはなんなのよ、という説明として具体例を挙げて(ダイビングの話とバックパッカーの話)説明している。

僕がBLOGOSの記事にむかついたのは、意識高い系(笑)が生まれる背景を「若者が抱く存在論的不安、つまり、根本的な自信のなさ」と規定している点、つまり若者の意識のみに求めている(ように見えた)点にありました。だから意識高い系(笑)批判をする中高年に対して「意識高い系(笑)が生まれる要因を自分たちにも求めてみたらどうだ」という思いを抱き(笑)、このような思いから、意識高い系(笑)が生まれる背景として専ら若者の意識に着目したBLOGOSの記事を「バカな分析・宣伝」と評しました。

No title

元の記事を読んでて、どうしても分からないことがあるんですが。

意識高い系(笑)が生まれる背景を「若者が抱く存在論的不安、つまり、根本的な自信のなさ」と規定しているのに、常見さんの著書を引用して
「選民意識が高い、つまり「オレは他のヤツよりイケている」という感覚が強い」というのが
意識高い系の特徴だと言ってます。
自信がないのに「俺は他の奴よりイケている」って思うんですかね。矛盾してるのか僕の読解力がないのか分かりません。


>勉強会の開催とか、資格取得だとか、やたらと質問してアピールするだとか、プロフィールを誇張するとか、これらをSNSを使って拡散するとか

勉強会とかやたらと質問してアピールとか、よっぽど自信がないと無理なのではないかと思うのですが。

「意識高い系(笑)」を企業が評価することについて、意識高い系の「自信」が大きな影響を与えているという仮説を、この記事を読んで立てたのですが、ちょっと考え直します。

Re: No title

> コマンドーさん

こんばんは、コメントありがとうございます。

>意識高い系(笑)が生まれる背景を「若者が抱く存在論的不安、つまり、根本的な自信のなさ」と規定しているのに、常見さんの著書を引用して「選民意識が高い、つまり「オレは他のヤツよりイケている」という感覚が強い」というのが意識高い系の特徴だと言ってます。自信がないのに「俺は他の奴よりイケている」って思うんですかね。矛盾してるのか僕の読解力がないのか分かりません。

当初の僕の理解では、元記事のスタンスは「意識高い系(笑)は自分が社会から承認されるのか不安を抱えていて、その不安を打ち消すために"自分がイケていること"をアピールしている」というものだと思っていました。しかし、コマンドーさんのコメントを見ると、確かに元記事の主張には矛盾がありそうですね。というのも、元記事には「(意識高い系は)"オレは他のヤツよりイケている"という感覚が強く」という記述がありますから、やはり「意識高い系(笑)」は自分に自信があるということになるはずなんですよ。にも関わらず、その記述の後に「実は、その背後には存在論的不安、つまり、根本的な自信のなさがあるように僕には思える」と記されているのはおかしいですね。僕はその矛盾に気づかなかったので、コマンドーさんの気づきはすごいなと思いました。
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