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「卒業後就活」こそ「学生の学業の時間を確保する」ための最善の策ではないか

今月8日に、経団連が採用ルールの変更を決定したというニュースが報じられた。変更の一番の目玉は、会社説明会などの解禁時期を大学3年生の3月に、選考開始を4年生の8月にするというものだろう。この変更は、安倍首相からの就職活動繰り下げ要請を受けてなされたもので、その趣旨は「学業の時間を確保する」ことにある。


過去記事で取り上げたこともあるレジェンダ・コーポレーションの調査でも、4年の春での就活開始を好意的に捉える声がいくつか見られる(http://www.leggenda.co.jp/knowledge/knowhow/comment/pdf/voice-01_01.pdf)。その中でも、「3年次は1、2年次とほぼ変わらない履修数なので、すべての企業が4年次開始になれば、学業への影響を減らすことができると思います」という声が参考になる。これは大学ごとに異なるだろうけれど、4年生に入ってもなお1~3年と同じ履修数であるというケースは少ないと思われるし、そのような状況下であれば就活と学業の両立が比較的容易になるということだろう。もっとも、単位を落としまくって4年生になっても未だ取得しなければいけない単位がたくさんあるという人には「ご愁傷様です」としか言いようがない(笑)


上述の声は理屈としてもっともだと思うし、僕も「大学3年12月スタート」よりは「大学3年3月スタート」の方がマシだと考えている。ただ10日の日経新聞で取り上げられた、就職情報サービスの日経HRが大学生・教職員を対象に行った意識調査の結果を見ると、この度の変更について学生と教職員の間で評価が分かれている。教職員の6割が賛成した一方で大学生の7割が反対したとのことだ。


なぜ大学生はこの度の就活時期の繰り下げに反対したのか。もしかすると反対の学生の中には「夏休みに旅行に行けなくなる」という考えを持つ人もいるかもしれないが、日経HRの調査では「活動時期が遅れるとプレッシャーが強まり、余計に学業に集中できなくなる」、「理系の学生は高学年になるほど研究で忙しくなり、学業と就活の両立が難しくなる」という懸念が示されている。即ち「学業の時間を確保する」という趣旨でなされた就活時期の繰り下げが、逆に学業の妨げになるという結果をもたらす可能性があるということである。


理系の学生の懸念はもっともだし、あるいは文系でも「卒論に一生懸命取り組みたい」という人は、この度の就活時期の引き下げを歓迎できないかもしれない。実際、こちらのまとめでも「うーん。卒論とか忙しそう」という声が見られる(http://matome.naver.jp/odai/2137328799910954801)。


これらのような懸念を見ると「学業の時間を確保する」という趣旨を一番果たせるのは「卒業後に就活」という策なのではないかと思う。実際、上述のレジェンダ・コーポレーションの調査でも「大学とは本来学問の探求を目的とする場であるはずなのに、就職活動のせいで、就活予備校化している。よりよい卒業論文作成のため、企業の選考活動は全て卒業後にしてほしい」、「本来的に大学なら四年間、短期大学なら二年間、修士課程なら二年間、きっちりと勉学の時間を確保すべきであろう。就職活動は卒業後に開始という形でよいと思う」という声が見られる。


確かに、在学中の中途半端な時期に就活がスタートとなると「学業が忙しいし、そもそも今は専門分野を本格的に学び始めた段階なのに、そんな僕らを採用しようとしてどうするの?それなら、大卒見込みの人に限らず高卒の人を採用すれば良いんじゃないの?」という疑問が浮かぶ。これまでブログでも何度も取り上げてきたけれど、社会における大学の位置づけがどうも中途半端で、そこに違和感を覚えるという人は少なくないのではないか。僕としては「学業の時間を確保する(確保することをもって、大学の意義をもはっきりさせる)」、「"在学中に内定をとらなければ"という価値観を打破する」ことを図りたいことから、卒業後の就活というルートが活発化すれば良いと思っている。

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No title

本当に同感です。卒業見込みの状態では採用しない・させない、としてくれれば良いのに。

そして卒業後、すぐ働き口を探したい人はすぐ就活を始めて、決まったら即入社、
まずはのんびりしたいなーとか思う人は、とりあえず旅行でもして、秋辺りから就活始めて翌年の4月には入社できるように頑張る。
(大学の卒業要件も学士・修士から厳しく設定してしまえ、と思いますが。何番目でも良いから、原著論文に名前を連ねなければ卒業審査を受けさせない、とか)

とか、なって欲しい。

正直、3月スタートも大して良い案ではないと感じます。特に理系院生なら。
就活終わったらすぐ、所属学科の中間発表、最終審査と続いて心理的な負担が激しいし、
就活が終わって無かったら地獄です。
(まあ修士は形だけでも卒業できてしまうのかも知れませんが、それはそれでどうなのって感じですし。
 博士はその比ではありません)
そもそも「そんな僕らを採用しようとしてどうするの?」は解決されないと思います。
12月開始→3月開始で稼いだ3か月間で、専門性や研究スキルが企業が期待するレベルまで飛躍的に高まるとは、正直思えない。

卒業後に個々人ばらばらと就職活動を始められるのが、理想です。
自分はもうシュウカツ終わったけど、せめて数十年後、自分の子供が就活を始める頃までには、そういう世の中になって欲しいものです。

No title

lingmuさん、こんばんわ。

私は、卒業後就活という選択肢があってもよいとは思いますが、それが一般化するのがよいとは思いません。

まず、lingmuさんも以前どこかで書かれていたと思いますが、卒業後就活ができるのは経済的に恵まれた人に限られます。在学中、奨学金(という名前の借金)をして勉強し、卒業後すぐに就職して経済的に自立しなければならない人もいます。

また、卒業後就活が一般化すると、教員があぐらをかき、大学教育の中身の改革が進まなくなる可能性があると思います。就活の時期にかかわらず、今よりも大学教育の中身を仕事とリンクするものに変えていかなければならないと思います。インターンシップの単位認定化も必要だと思います。今の大学教育のままで卒業後就活が一般化すると、社会で役に立つ能力を持たないまま卒業し、無職の状態で就職活動するものの、どこにも決まらない人が増加すると思います。

「社会における大学の位置づけが中途半端だ」ということですが、中世の大学がどうだったかは知りませんが、現代社会における大学はさまざまな役割を担っていると思います。研究、研究者の育成、社会で活躍できる人材の育成、キャリア相談、生涯教育、地域コミュニティの場、国際交流の機会の提供などです。何か一つに絞って、大学の意義をはっきりさせたいのなら、たとえば「研究者を目指す人しか入学を認めない」と入学案内に明記すればよいのではないでしょうか。そんなことをすれば、学費が集まらずにつぶれてしまうでしょうが。

要するに、卒業後就活の一般化は、学術界の価値を主張したい人にとっては好都合でしょうが、社会全体にとっては悪影響が大きいと思います。また、卒業後うまく就職できた人はいいかもしれませんが、就職できなかった人はにっちもさっちもいかないことになると思います。

No title

未だに「ずっとお勉強していたい!」という一部の声だけで就活時期を後ろにずらして
周りも巻き込むのには賛成しがたいなあ。
卒後就活強制ってつまるところ「周りは卒業するまで就活すんな!」って言ってるようなものだし
(現状でもリスクを取って卒後就活する人はいるからね)
ここんところ、よく非難される「社畜」サンと似たようなものじゃないかな。

まださ
・前回言った成績優秀者の推薦制度
・単位充足要件のフレクシブル化(試験の代わりにレポートでもおkにするとか)
・学業の中で企業へのインターンなどの「就活」を設ける
・通常よりも早いスピードでの学習課程の設置(1年目後期には研究室配属とか)

みたいな、勉強したい人に勉強就職面で便宜を図る制度を拡充する方向の方が建設的。
(やってる所はやってると思うけど、その周知活動も含めて)

大学の位置づけなんて大学でも大きく変わるんだし、
変わるべきなのは大学とその大学の現環境に甘んじている学生のほうだよね。

卒業後就活に賛成(推薦は除く)

はじめまして。
最近このブログの記事を読ませていただいていて、少しずつ就活に対するもやもやが晴れていってとても助かっています。今後の記事も楽しみにしています。


今回の記事についてですが、私も卒業後就活に賛成です。
理系院生(実験系)で地方在住の身としては、これほど有難いことはないです。

卒業後就活であれば、在学中は研究に集中できるし、卒業後には就職希望地に泊まり込みまたは引っ越しして就活ができます。現状では、交通費もスケジュールも大変ですし、体力的にもハードですからね。


デメリットとしては大学から離れることでサポートを受けにくくなってしまうことが考えられますが、今あるデメリットに比べればずっと小さいのではないかと思います。

例えば、大学発行の書類は、現在の交通費に比べれば無視できるような額で送ってくれますし(私の大学の場合)、企業の方もすぐに持って来い!とまで急かしてくることはないでしょう。
就職課は、私が利用していないのでよくわからないのですが、外部にも似たような機関はあるのではないかと思います(思い込みならすみません)。また、就職課が無能な場合には、地方学生はむしろ外部機関を使えるようになってメリットになるはずです。


ただ、推薦だけは大学にいる間に就職を決めた方がいいと思っています。
コネというと聞こえは悪いですが、双方理解し合っている者同士(企業&教授)である程度マッチングを済ませてから学生(時期によっては卒業生)と企業が会うという効率の良い制度とも言えます。企業と教授の信頼関係があれば、第一印象とか就活生の演技力とか茶番的要素に惑わされる可能性も減らせますし。
こういう人と人の繋がりによる就職であるならば、お互いが直接会う場、三者が同席する場ある方が自然だと思います。これは大学を離れてしまうとちょっとやりづらくなるでしょう。なので、推薦については、卒業の少し前、具体的には卒業年次の2月か3月くらいに解禁する方が良い気がしています。

※実は現在は推薦制度も形骸化してきています。私の大学の例ですが、企業から「学科に」届いた推薦枠に学生がエントリーし、「学科の事務と持ち回りの就職担当教授」が人数調整して、「学科から」推薦状が発行されるという流れになっています。マッチング機能はどこいった?という状態です。ちなみに推薦の選考で落ちた学生は、枠が残っていればまた別の推薦枠にエントリーすることができます。一企業ずつしか受けられない点を除けば就職サイトと大差ないかもしれません。また、企業側でも採用を前提に会いましょうという姿勢は薄くなっていて、書類選考をスキップできるだけ・その後の選考は一般募集と完全に平等に扱うという企業も存在しています。推薦で決まったら学生は辞退できないという縛りがあるのにこの扱い…。


だいぶ愚痴も混ざってしまいましたが、理系としては卒業後就活に大賛成です。

卒業後就活のイメージ

連投すみません。

「(大学3年とか)そんな僕らを採用しようとしてどうするの?」と「卒業後就活は迷惑だという意見」について、また別に思うことがあるので、それについてです。


一番のポイントは、卒業後就活が就活の一般的な方法となった場合、その就活は現在の就活と同じようなスタイルになるのか?ということです。
現在の就活とは、具体的には

会社説明会→エントリーシート→筆記テスト→一次面接→二次面接→三次面接→…

のような5回くらい企業の方へ出向かなければならない選考フローです。
こんなまどろっこしい選考が、卒論を書き終えて今すぐに働ける人を対象にした場合にも本当に必要になるのでしょうか?私は必要ないと思っています。もうある程度はどのような人物かが明らかになっているはずですから、中途採用のように

書類送付→面接(1回~2回)

くらいで済むのではないでしょうか?これなら1~2か月で就活を終えることも可能なはずです。すぐに就職したいと考える人は、経済面からの要求がメインだと思うのですが、この場合だと現在の在学中の就活とそれほど費用的には差がないと思えるのですが、どうでしょうか。もちろん社会全体が変わっていく過渡期の就活生は大変な目にあう(卒業後数か月以上も茶番的就活をさせられる)かもしれませんので、その点は難しいのですが…。


この他、周辺の環境もこれに合わせて変わるべきだと考えています。
今の新卒一括採用の制度ならなくてもどうにかなったからサボっていた部分、ですね。

卒業後就活とした場合、新卒者(定義があやしくなってきましたが、卒業後すぐに就活をする人と捉えてください)と中途者の重要な違いは、「働いたことがあるか」「社会の仕組みをどのくらいわかっているか(イメージできているか)」「業界・職種を理解できているか(イメージできているか)」だと思います。

「働いたことがあるか」については、卒論の実績である程度仕事の進め方を見抜く能力を企業が養うべきだと思います。正解がないことに取り組んで成果を出すという意味では仕事と同じですから。最終的にお金になるかどうか・チームプレイか個人プレイか(専攻によって差が大きいと思いますが)くらいしか違いはないのではないでしょうか。卒論・卒業研究から新卒者の業務遂行能力を判断できるようになれば、ごまかしもあまり効かなくなって正確な評価につながりますし、学生側も研究のモチベーションアップにつながります。企業がこの能力を身につけるところは負担ですが、それ以外はいいことづくめだと思います。

「社会の仕組みをどのくらいわかっているか(イメージできているか)」については、むしろ現在の「就活を始めるまで全然わかってない」という状態が異常で、普通に義務教育の社会科(一部は家庭科でもいいかも)で学んでいるべきだと思います。現在の状態は、一人暮らしをしたらちょっとわかって(生活に最低限必要なものを自分で調達したら社会のことが少しはわかります)、就活をしたらもうちょっとわかって、就職をして1~2年たったらだいたい全体像がつかめてくる…という感じで、義務教育の社会科が役に立たなすぎです。政治や近現代史の話になると、個人の信条やクレームの危険性もありますから難しいのはわかりますが、一人暮らしや実家からの独立の仕方・様々な仕事の紹介とそのための準備の仕方(公務員・会社員(技術系・事務系)・資格職・アルバイト・起業について)・会社の仕組み・税金・年金・健康保険の話くらいはできるだろうと思うのです。

「業界・職種を理解できているか(イメージできているか)」については、現在の企業セミナーの形ではなく、業界セミナーの形で行うべきだと考えています。時期については、在学中~卒業後しばらく(企業へのエントリーの前くらいまで)をイメージしています。これなら選考に関係ないので行きたい人だけ行けばいいし、行けないような忙しい学部・専攻ほど業界と専攻分野が直結しているようなので、そのような分野では講義に組み込んでしまえばいいと思います。専攻と関係のない分野に興味がある人にも、全体を広く見渡すという意味ではこちらの方が効率がいいはずです。現在、同じ業界内で何社も会社説明会(選考に必須)に出席している人は、ほぼ同じ話+ウェブサイトで分かること(or載せておけと思うような基本的な内容)を何社からも聞かされているのではないでしょうか。いい加減、効率を上げましょうよ、業界でもっと協力したらどうですか?と私は思うのです。


このような形であれば、卒業後就活も無理のないものとなると思うのですがいかがでしょうか。

No title

卒業後就活、そういう選択肢も許されるべきでしょう。
もちろん在学中から就活という現行の選択肢も残す上で。

No title

学業の時間の確保について考えるのならば、就活期間の短期化(就活イベントの詰め込みではなく、選考プロセスの簡略化など、学生の負担を減らした結果としての短期化)の方が建設的でしょう。
そもそも、就活の妨げになるという議論は、就職活動の長期化に伴って発生したはずであって。これを就活開始のタイミング云々で論じれば万人を納得させる解を導くことは不可能で、どんな設定値を置いても必ずデメリットを被る人間は出て来るでしょう。

大学の位置づけについては、"の"さんの意見にもあるように大学よっても変わるしだろうし、学生側,大学側,企業側の立場の違いによっても見方が変わるだろうし、学業の時間を確保することで位置づけを明確にするという論法はよくわからない。
「大学は学問を探求し修める場であり、そうあることが社会のためになる」という主張であれば、取り組むべきは「就活の時期をずらす」ではなく、「学問を修めていない輩は進級・卒業させない」が先に来るのが当然でしょう。(東京理科大学のような)
その上で「在学中に就活させたら、卒業要件を満たすのが困難」→「原因は学業の時間が確保できないこと」→「企業としても学生が卒業できないのは困る」→「就活は卒業後にしよう」という話なら納得できるけれども。

No title

僕は8月開始案に反対する人の気持ち結構わかりますけどね。

文系に関してですけど、学生側は勉強することの意味なんて全く見出してない人多いですよね。
企業側が勉学に意味を感じていないのは文系大学院生の悲惨さを見ればわかるし。そもそも社会人で、大学時代ものすごく勉強した人なんて、滅多にいないでしょう。ただし理系は知りません。

勉強してれば将来役に立つ、という方は多いです。しかし入社試験段階で評価されないことをしてどうするんだっていう考え方が大学生にはあると思います。
する意味ないものをするための時間を確保する、って言われても、なんのこっちゃって感じでしょう。

就活できる期間が短くなる分だけ、内定取れないで卒業するリスクががるだけに見えなくもないです。

僕は就活開始時期云々よりも、勉学に励む意味をもっと学生側が理解して勉強する気持ちになるようにできたらいいかなーって思います。そうでないといつ開始したって勉強なんかしないですよ、文系は。
それでも開始時期云々のはなしをするならば、卒業してから就活をすればいいじゃないかと。そうすればどう勉強してきたか全部見れますから。

余談ですけど、「なぜ日本の大学生は、世界でいちばん勉強しないのか」という本を立ち読みして、結構僕に考えが近いなと思いました。といっても読んだのは中盤5Pくらいですけど。
就活とは少しテーマがずれるかもしれませんが、読んでみるといいかもしれません。(僕は5Pしか読んでませんが笑)

Re: No title

> パク さん

こんばんは、コメントありがとうございます。

>卒業見込みの状態では採用しない・させない、としてくれれば良いのに

別の方のコメントで触れられていますが、この願望に対しては「在学中の就活を一切制限してよいのか?」という問題が残りそうですね。

>正直、3月スタートも大して良い案ではないと感じます。特に理系院生なら。就活終わったらすぐ、所属学科の中間発表、最終審査と続いて心理的な負担が激しいし、就活が終わって無かったら地獄です

記事本文で取り上げた日経HRの調査でも(院生の話ではありませんが)同様の指摘が見られますね。やはり、3月スタートにも欠点はあるということでしょう。

>卒業後に個々人ばらばらと就職活動を始められるのが、理想です

「個々人ばらばらと就職活動を始められる」環境が整うというのは就活生の利益になると思います。過去にコメント欄で教えていただいたことがあったのですが、三菱電機の採用ホームページには「大学卒業が2011年6月になったので、2012年3月卒業の学生(つまり一つ学年が下の学生)と一緒に就職活動をすることに。6月卒業の制度は一般的でありませんし、自分が新卒扱いされるのかというのは本当に不安でしたね」という声が載っています(http://www.mitsubishielectric.co.jp/saiyo/graduates/recruit/info/oct_employ/interview_04/index.html)。これは、大多数と違う道を歩んだことで就活で不利になることの恐れを表現したコメントと言えます。ただ結果としてこの方は採用されているわけで、もしかすると現在も意外と「個々人ばらばらと就職活動を始められる」環境は整っているのかもしれません。

Re: No title

> sinitiainenさん

こんばんは、コメントありがとうございます。

>また、卒業後就活が一般化すると、教員があぐらをかき、大学教育の中身の改革が進まなくなる可能性があると思います

本田由紀先生は逆のことを言っています。具体的には「大学に教育の責任を取らせるためには、大学教育がほぼ終わった後に就活が始まるようにすることが必要だと思います。そうでないと、大学がいつまでも自らの教育内容や方法を吟味しないままでいる余地が多大にあると思うんです(posse vol.10より)」という意見を言っていますね。僕はこの意見を「現在は大学が"就活が大学教育を邪魔するから、教育の質が向上しない"という言い訳をすることが可能だから、そのような言い訳を許さないためにも、大学教育がほぼ終わった後に就活が始まるようにすることが必要なのだ」という意味なのだと解釈しまして、それはその通りかもしれないなと思っています。

>卒業後就活ができるのは経済的に恵まれた人に限られます。在学中、奨学金(という名前の借金)をして勉強し、卒業後すぐに就職して経済的に自立しなければならない人もいます(中略)要するに、卒業後就活の一般化は、学術界の価値を主張したい人にとっては好都合でしょうが、社会全体にとっては悪影響が大きいと思います。また、卒業後うまく就職できた人はいいかもしれませんが、就職できなかった人はにっちもさっちもいかないことになると思います

この記事では触れていないのですが、例えば日本学術会議の「大学と職業との接続検討分科会」というところでは、「3年以内新卒扱い」の議論が起きた際に、「貧困学生へのセーフティネット」などの仕組みも導入すべき旨が提案されていたそうです。即ち「卒業後就活」を提唱するようなところであっても、「卒業後就活」により生じるデメリット面を認知し、その要素を潰すというアプローチが採られているわけです。多分「卒業後就活にすれば学生がみんな勉強できてよいでしょ?」という単純極まりない話を振りかざしている人はいないのではないかと思いますし、そんな人がいたら正直馬鹿だと思います(笑)

>何か一つに絞って、大学の意義をはっきりさせたいのなら、たとえば「研究者を目指す人しか入学を認めない」と入学案内に明記すればよいのではないでしょうか

「大学の意義をはっきりさせる=意義を一つにする」という話をしているのではありません。例えば「すなわち大学は、専門的かつ豊富な知識を有した人材を社会に輩出し、官・民問わず、常に一定の学力や見識を有した人材を供給(供給という言い方はあまり良くないかもしれませんが)する役割を常に担っているわけです」と言うページがありますが(http://www.whats-university.net/colledge/sonzaiigi.html)、そのような意義が本当に備わっているのかが疑わしいという「中身」の問題の話をしています。

No title

前にも投稿した気がしますが、大学の位置付けと就活時期に関する議論というのは現状、企業側は「大学の授業内容がしょぼいから卒論や学事日程に配慮する必要はないんだ」と考え、大学側は「企業側が大学の教育を尊重しないから充分な教育が施せないんだ」と考え、互いに責任をなすりつけ合ってる状態なのだと理解しています。


そしてその構図の中で学生は結局全体的に見れば勉強をそこそこに企業の採用活動の流れに乗って3年次ないし4年次に就活を行い、新卒で就職していく。そういった大学生像が定着しているので別に勉強が好きなわけでもないのに就職の為に大学に進学する人も大勢いる、という状況なのではないでしょうか。なので、のさんの常々仰っていることも分かりますし、勉強したい一部の学生の利益の為に就活時期を遅らせるという意見は主張として弱いというのも感じています。


しかし僕が思うのは、ひとまず学生の立場は置いておくとして、現状意見が対立しているように見える企業側と大学側ですが、実は大学を教育機関として有効活用すべき、大学の授業内容が充実することが望ましい、といった方向では考えが一致しているのではないかということです。まさか今のまま大学時代が単なるモラトリアムみたいな位置づけでしかないのが好ましいとは企業側も思ってないでしょうし、大学が4年間みっちり自分達が望むような教育を行ってくれるのであれば、採用活動を卒業後にずらすこともやぶさかではないでしょう。


昔は企業も「(自社色に染める為に地頭は良いがまっさらな人材が欲しいから)大学では勉強なんてしないで欲しい」と公言していた時代があったと聞きましたが、近年産業界が教育界に色々と要望しているところを見ると、きっと現在は大学でこういう人材を育成して欲しいというのがあるのでしょう。もっともそれが具体的にどんな人材なのかというのが全く見えてこないので僕はイライラしているわけですが。もちろん大学側の考えは言わずもがなです。


目指すべき方向性は一致していても、きっとそれを達成するプロセスというか順序で対立していて、企業側としては大学側が変われば俺たちも変わってやるといった感じでしょうか。しかしここは企業側には是非何か大学側の言い訳を絶つような取り組みをして欲しいです。いきなり全体を卒業後就活にするとかでなくて良いので、企業側が求めるような教育を4年間しっかり行っている大学の学生に関しては採用選考を卒業後にするとか。極端な例かもしれませんが。とりあえず大学の教育内容に色々要望をつけるなら、きちんとそれを受けての大学側の取り組みを評価することが必要。それをしないのであれば大学側も動くメリットはないでしょう。


ここでやっと学生登場ですが、これまで触れてきたように企業側も大学側も大学生が勉強に打ち込むような体制?が本音では望ましいと思っているとして、それに歯止めをかけるような価値観があるとするなら、学生側の「自分は別に勉強しに大学に来たんじゃない。就職の為に来たんだ。」「勉強なんて嫌いだし、したくない。」といった考えです。確かに今の大学の位置付けを前提にしてそういった考えの学生も多く大学に入学してきているのは事実でしょうが、さすがにこういった声に配慮するべきだという人はいないですよね?lingmuさんも以前突っ込んでましたが、なんで勉強したくない大学生の肩を持つ必要があるんだと。


そういったことを考えると、今後の方向性としてはやはり(質の高い教育をどう定義するかという問題はあれ)大学の教育の質を高めていくことと、それに伴い企業の採用活動の対象を卒業生にずらしていくことは否定しようがないのではないかと思いました。個人的には、とかく大学が企業ウケの良いカリキュラムなどを打ち出せば就職予備校と批判されがちですが、就職予備校化を貫くみたいな大学が表れて欲しいなとか思ったりします。良くも悪くも現在の大学の位置付けと就職時期の問題に一石を投じることになるのではないでしょうか。


色々書いてきましたが、これまでの僕の考えにはひとつ欠陥があって、「大学教育の質向上=採用活動時期の後ろ倒し」を前提にしているので、もし大学が企業が満足する人材を育成しても実は企業側は採用活動を遅らせるつもりはないという一挙両得を狙っているならこの議論は全く無駄であることになります。

No title

それとsinitiainen さんが卒後就活での費用の問題について触れていますが、これについては僕は卒後就活の方がお金がかかるとか、在学中の就活の方が経済的な差が出にくいということは一概には言えないのではないかと思います。


株式会社ディスコが13年卒業生の就活にかかった費用に関する調査を発表しています。http://www.disc.co.jp/uploads/2012/10/13monitor_2012oct1.pdf
以前地元新聞にもこの調査に関する記事が掲載されていました。


この調査によると、関東と中国・四国の就活生では就活にかかった費用が平均して約10万円も差があることが分かります。その原因は交通費と宿泊費です。これについては卒業後就活であれば就職希望地域に転居してから就職活動をするという選択肢が生まれるのではないかと思います。現在でも滞在先でウィークリーマンションを借りたりすることはあるようですが、やはり在学中の就活であれば就職希望地域が離れていたりすると何度も往復することは避けられないでしょう。


当然その分の家賃などはかかりますが、これは新卒入社で卒業後4月から同じ地域で働いたとしてもかかる費用です。会社からの補助が出るかどうかの違いはありますが。ただ大学の授業がないことと説明会や面接への移動時間が大幅に短縮されることで、在学中に比べると就職活動をする間のバイトはしやすくなると思います。


この調査には「就職活動費用の出どころ」という項目がありますが、「親に出してもらった(返済しない)」が47.3%で、その平均額は93,420円だそうです。実際にその下の就活生のコメントでも両親に助けてもらったという記述があり、じゃあ親が援助する余裕がない場合は不利になってしまうのではないかという疑問が湧きます。卒業後就活はお金に余裕がないと出来ないという意見もあるようですが、現行の就活でも経済力の差が表れるというのは否定出来ないのではないでしょうか。また交通費や宿泊費といった就職活動の経費自体を政策的に補助するのは手続き面などを考えてもさすがに難しい気がします。


そして例えば卒業後転居して長期間(1か月以上とか)採用直結型インターンシップに参加する場合などで、もしその間受け入れ企業側からは給料の類が支払われないようなケースを想定すると、これは就職支援政策として国などが給与を肩代わりするといったことが可能ではないかと思います。


実際僕が大学卒業後に参加した採用直結型インターンがこの形式でした。このインターン自体も国の主導なので、個人で自由に企業が募集するインターンに応募出来るわけではなく、制度利用の申請をした企業の中からインターン先を選べるだけですが。日額7000円(非課税)が支給されました。制度上インターン期間が最大6か月だったので、給付も同じく最大6か月でした。


ちなみにですが、先程から引用しているディスコの調査によると、2013年卒の就活生はかかった費用の平均が前年比で約8900円減ったそうです。そのうち交通費が前年比約3400円減ですが、これは会社説明会の開始時期が2か月遅れた影響で、「セミナーや面接の日程が重複し、一日に集中して回ることが多かった」ことが理由だそうです。


そして宿泊費は逆におよそ1100円増で、高知新聞によると「面接や説明会で東京や大阪に行く際、数日間滞在して複数の企業を受けられるよう日程をやりくりした影響があったようだ」ということです。就活期間の短縮については就活生からはネガティブな意見も聞かれますが、この記事では「期間短縮で恩恵」と報道されています。

No title

資格取得系を中心とする理系の大学の場合は最終目標が割とはっきりしていますが、文系学科の場合は社会・学生・大学のどれをとっても、その位置づけがイマイチ曖昧な感じがしますし、なかなか大学や企業、学生の需要がまとまらないのも、こういう意見対立が起こる原因な気もします。

2chでコスパの高い大学・学部を議論するスレッドを偶然この前見たところ、一部の上位大学よりも高卒公務員のほうが高コスパなどという書き込みもありました(笑)

ただ分野を問わず、大学に対しては色々な需要や考え方があるでしょうし、卒業後就活の選択肢をもう少し楽に選択できる環境になればいいなあと私は思います。

No title

すみません…ミスがありました。

×一部の上位大学よりも高卒公務員のほうが高コスパ
○一部の上位大学以外の大学に行くなら高卒公務員のほうが高コスパ

※誤解があるといけないので念のため追記させていただくと、このような意見もあったというだけで、私が特にいずれかを支持・否定するという意図ではないです。

訂正してお詫びいたします…
連投失礼いたしました。

Re: No title

コメント返信をしていきたいと思います。順不同に返信をしていきますが、返信をしていないコメントについては、後に記事の題材にすることを考えています(例えば最新記事「問題の解決策を"教育"に求めすぎることには注意が必要(http://lingmu12261226.blog10.fc2.com/blog-entry-479.html)」はenueさんのコメントを題材にしています)。実際に題材にするかもしれないですし、もしかしたら題材にせず後に普通にコメント返信をするかもしれません。

> デウさん

こんばんは、コメントありがとうございます。

>卒業後就活、そういう選択肢も許されるべきでしょう。もちろん在学中から就活という現行の選択肢も残す上で。

もっと言えば「大学に行かずに就職する」という選択肢も充実すると良いですね。現在は高卒の求人が減ったことで大学進学率が上昇した(つまり、本当は大学に行きたくない人でも、高卒では就職先があまりないので仕方がなく大学に進学している)という事情がありますので、その点も改善していければ良いでしょう。

Re: No title

> モテミツさん

こんばんは、コメントありがとうございます。

>僕は8月開始案に反対する人の気持ち結構わかりますけどね(中略)文系に関してですけど、学生側は勉強することの意味なんて全く見出してない人多いですよね。

仰ることは分かります。ただ、各学生のニーズが異なり、且つ全てのニーズを満たすことが恐らく不可能な以上、「"8月開始案に反対する人の気持ち"を最優先に考えるべきなのか」という優先順位の問題を考えることが必要だと思います。

>就活開始時期云々よりも、勉学に励む意味をもっと学生側が理解して勉強する気持ちになるようにできたらいいかなーって思います。そうでないといつ開始したって勉強なんかしないですよ、文系は

まずは大学側が変わるべきだ(=教育の質を上げるべきだ)という主張ですね。これは上の「山下」さんの意見と通じるところがありますね。ただ、実は「企業側が先に変わるべきだ」という立場もあったりしまして・・・。これについては「山下」さんのコメントを引用した上で記事の形でまとめるかもしれません。


>余談ですけど、「なぜ日本の大学生は、世界でいちばん勉強しないのか」という本を立ち読みして、結構僕に考えが近いなと思いました。といっても読んだのは中盤5Pくらいですけど

その本を立ち読みされたのなら、BOOKOFFなどで「就活革命」という本を探してみると良いと思います。「なぜ日本の大学生は、世界でいちばん勉強しないのか」と中身はあまり変わらない上に安いですから。

Re: No title

> 文転就活生さん

こんばんは、コメントありがとうございます。

>文系学科の場合は社会・学生・大学のどれをとっても、その位置づけがイマイチ曖昧な感じがしますし、なかなか大学や企業、学生の需要がまとまらないのも、こういう意見対立が起こる原因な気もします。

その歪みを正そうとしているのが、例えばNPO・DSS(http://www.npo-dss.com/index.html)だったりしますね。簡単に言えば、企業が採用の際に各就活生の「大学の成績」を参照できるようにする環境を整えるための活動をしている団体です。

>2chでコスパの高い大学・学部を議論するスレッドを偶然この前見たところ、一部の上位大学よりも高卒公務員のほうが高コスパなどという書き込みもありました(笑)

上位大学に入るにあたってかかるコストの割にリターンがあまり大きくない(上位大学を出たからと言って、俗にいう一流企業に入れるとは限らない)という認識を持つ人が一定数いるということでしょう。
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