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「ハローワークの求人票に嘘がある」という苦情が全国のハローワークに相次いで寄せられているらしい

NHKの取材により、ハローワークの求人票の記載内容と実際の労働条件が違うなどとしてハローワークに寄せられた苦情の件数が、昨年度、全国で少なくとも6641件に上ることが明らかになった(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130731/t10013418031000.html?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter)。苦情の具体的な内容としては、①賃金が求人票の記載内容より大きく下回っている②社会保険に加入できなかった③正社員として募集しながら、実際はアルバイト契約だったというものが挙げられている。


NHKによると、厚生労働省はこの問題について、企業が人を集めるために求人票に嘘の内容を記載したり、雇用契約を結ぶ際に法律で義務づけられている労働条件の説明を怠ったりしているという事情を説明している。以前海老原嗣生さんが「新卒はハローワーク行ってください。数万件あるはずだから。そこから50社とか受けたら、大企業みたいに門前払いしないから30から40くらいは面接まで行けますから」と言っていたけれど(http://blogos.com/article/44854/?axis=&p=4)、今回のようなニュースが報じられると海老原さんのアドバイスに従う気が失せる就活生が現れても仕方がないだろう。


調べてみたところ、求人票の記載内容と実際の労働条件の差異が生じていること自体は問題ではないらしい。例えば厚生労働省は「求人誌を見て就職しましたが、求人誌に書いてあった給料や勤務時間などの条件と実際の条件が違っていました。これは労働基準法違反ではないのですか?」という問いに対して次のように答えている(http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/faq_kijyunhou_5.html)。

労働基準法第15条には、労働条件の明示が定められていますが、この条文で言う労働条件の明示とは労働者個々人に対して書面で明示される労働条件のことです。つまり、求人誌やハローワークに掲載されている求人票はあくまでも募集の際に提示する労働条件の目安であり、労働基準法第15条で定める労働条件の明示には該当しません。なお、ハローワークに掲載されている求人票の条件と実際の条件が異なる場合は、まずはハローワークにご相談ください

太字で強調したように、ハローワークの求人票に掲載されている内容はあくまでも「目安」なので、それが実際の労働条件を必ずしも正確に反映していなくても良いということらしい。加えて、八重洲測量事件という東京地裁の判例でも「募集要項については、あくまで採用側からの申込みの誘引に過ぎず、この求人票に記載された労働条件がそのまま労働条件になることを保障したものではない」という判断が下されている(http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51724772.html


しかし、そもそも「目安」とは「おおよその基準」のことを意味する言葉。この意味に従えば、NHKが報じた「賃金が求人票の記載内容より大きく下回っている」というケースに関して言えば、もはやその求人票が労働条件の「目安」を記載しているとは言えないのではないか。


そして事実、前述の八重洲測量事件の東京高裁の判決では「賃金に関しては、求人票に記載されているのは見込額です。しかし、"見込額"として当事者を拘束し、求人者はみだりにこの見込額より著しく下回る額で賃金を確定すべきではないが、反面やむを得ない事情があれば"見込額"と異なる賃金を決定しても差し支えない」という判断がなされている(http://www.pref.fukuoka.lg.jp/d09/kongetunoroudousoudan2205.html)。例外はあるようだけど、原則として企業が求人票に記載した条件と比べて著しく悪い労働条件を設定することは法的にも問題があるようだ。


求人票と実際の労働条件が著しく異なる場合、当然求職者が戸惑ったり、「こんな条件だったら、この会社の採用試験受けに行かなかったのに・・・」という徒労感を感じたりすることが容易に予測できる。このような求職者の戸惑い・徒労感は求職者の就活・仕事に対する意欲を減退させるだろう。求職者一人一人が安心して仕事探しができる環境を整えるためにも、少なくとも「実際の労働条件が求人票の記載内容と比べて著しく悪い」という事態を是正していくことが必要だ。

「実際の労働条件が求人票の記載内容と比べて著しく悪い」という事態を是正していくことが必要だという意見に共感してくださった方は、もし宜しければクリックをお願いします
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No title

賃金なら「これはあくまで目安にすぎません」という言い訳は通用するでしょうが、社会保険に加入できない、正社員と思ったらアルバイト契約だった、なんてケースではどんな言い訳をするつもりなんでしょうね。
後者二つは賃金みたいに幅がなくて加入できるかできないか、あるいは正規雇用か非正規雇用か、の二択しかないのに、目安だから実際の条件が違っても問題ありません!とは言えないはず。

Re: No title

> コマンドーさん

こんばんは、コメントありがとうございます。

>賃金なら「これはあくまで目安にすぎません」という言い訳は通用するでしょうが、社会保険に加入できない、正社員と思ったらアルバイト契約だった、なんてケースではどんな言い訳をするつもりなんでしょうね。

どんな言い訳をするか・・・「事情が変わった」とかじゃないですか(笑)ちなみに千代田工業事件という判例では、企業が「常用」の条件を明記した求人票により募集してきた人を一年で雇い止めにしたケースについて「期間の定めなく雇い入れられたものとする」という評価を下しています。あくまでも地裁の判例ですが、参考にはなるでしょう。

No title

私も何とか是正した方が良いと思いますが(場合によっては罰則等)、実際、何をどうするのかが良いのかイマイチ分からなかったりします。
この話題に関して検索すると苦情を入れない人を考慮するとこの数倍や十倍以上でもおかしくないというような意見がありますが、私もそう思っています。
実際、求人票と条件が異なっていた企業とは、面倒な事になりたくないとかもう関わりたくないとかで苦情を入れていない人も多いように思います。
同時に仮に罰則等を付けるとすると、企業側は不利益になるわけですから、企業側から退職後にも何か言われたり、訴えられたり?することを恐れて、余計に苦情を入れない人が増える気もします。
大量採用大量退職が繰り返されている企業なら報告しても特定等はされないと思いますが、そうでない規模企業の場合、特定されそうな気もしますし(する気がなかったとしても)
ただ、同時に多くの人にとって情報が欲しいのは転職者向けの企業の実情について投稿できるサイト等ではあまり噂にされていない中小企業や零細企業の実情だったりすると思うので……

Re: No title

> 11卒業務未経験無職 さん

こんばんは、コメントありがとうございます。

>この話題に関して検索すると苦情を入れない人を考慮するとこの数倍や十倍以上でもおかしくないというような意見がありますが、私もそう思っています。


NHKも「ハローワークに寄せられた苦情の件数が、昨年度、全国で少なくとも6641件に上ることが分かりました」と報じているので、6641件以上の問題があるのは間違いありません。

>同時に仮に罰則等を付けるとすると、企業側は不利益になるわけですから、企業側から退職後にも何か言われたり、訴えられたり?することを恐れて、余計に苦情を入れない人が増える気もします。大量採用大量退職が繰り返されている企業なら報告しても特定等はされないと思いますが、そうでない規模企業の場合、特定されそうな気もしますし(する気がなかったとしても)

仰ることは分からなくはないのですが、この懸念を過度に考えすぎると、労働者が企業に苦しめられているケースについて誰も何もできなくなるという結論に達する気がします。例えば労働環境の問題を告発する場合においても「(社員が)企業側から退職後にも何か言われたり、訴えられたり?することを恐れて」という懸念は考えられる訳ですが、この懸念材料を考えるあまり悪質な企業に対して何もできないとなるとそれはダメですよね。

No title

自分も求人票に騙されますが、ハロワの無能な職員が「求人票はあくまで目安」と言います。
こんな事書くのも馬鹿馬鹿しいですが本来求人票とは求職者が隅々まで目を通して
自分の能力と照らし合わせ、出来るかどうか熟慮するための「目安」としてあるべきです。
自分に見合う仕事を求めてるんだから求人票が求職者の為であるのは当たり前なんです。

しかし(無能で害悪でしかない)企業は平然と求人票に嘘を記載します。
これは「あくまで目安なんだから業務により求人内容は変動しますよ」などと
間抜けな嘘で押し通そうって魂胆が見え見えです。
企業側にとって都合の良い「目安」という言葉が横行して使われてるので
もはや「目安」というのは120%当てになりません。
もとより騙そうって腹なんですし、そういう会社は「身も心も会社に注げ」という方針で
間違いありません。
長文失礼いたしました。

Re: No title

>AAAさん

こんばんは、コメントありがとうございます。

>本来求人票とは求職者が隅々まで目を通して自分の能力と照らし合わせ、出来るかどうか熟慮するための「目安」としてあるべきです

そうですね。だからこそ、八重洲測量事件の東京高裁の判決は「賃金に関しては、求人票に記載されているのは見込額です。しかし、"見込額"として当事者を拘束し、求人者はみだりにこの見込額より著しく下回る額で賃金を確定すべきではない」と言っているのでしょう。

>もとより騙そうって腹なんですし、そういう会社は「身も心も会社に注げ」という方針で間違いありません

「もとより騙そう」というのは論外としか言いようがないですね。 
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