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もしあなたが「現在のブラック企業批判にはおかしな所がある」と感じているとしたら、その感覚は正しいと思う

Business Journalの「ブラック企業批判に賛成or反対?意外に多い反対意見、"ある種のいじめ"との声も」という記事には、現在盛り上がっているブラック企業批判に対してもう少し慎重な姿勢を求める意見が載っている。マクロミルが行った「"ブラック企業騒動"についてどう思いますか?」という調査に対して、約55%の人が「社名を挙げてどんどん批判すべき」と回答したのに対して、約3割の人が「一部の社員の意見や一部の事実を取り上げて、特定企業をブラックと呼ぶのは反対」と回答しているのだ。


ある企業が「ブラックだ」と評価されているのを目にすると、どうしてもその企業全体の労働環境が酷いのではないか?と考える人が多いのではないかと思う。11日に授賞式が行われたブラック企業大賞の公式ブログでも、ブラック企業は長時間労働、セクハラ・パワハラ、いじめ、長時間過密労働、低賃金、コンプライアンス違反、育休・産休などの制度の不備、労組への敵対度、派遣差別、派遣依存度、残業代未払い(求人票でウソ)という問題を複合的に持っているとされている(http://blackcorpaward.blogspot.jp/p/blog-page.html)。


ここで考えたいのが「ある面に注目すると"ブラック企業だ"と言えそうでも、別の面に注目すると労働環境が充実していると言えそうな場合、その企業を"ブラック企業"と評するのは妥当なのか?」という問いだ。この問いを考えるにあたって適切な材料と思われるのが、今年のブラック企業大賞にノミネートされ、且つ教育的指導賞を受賞した株式会社ベネッセコーポレーションだ。


ベネッセがブラック企業大賞にノミネートされた理由は、ベネッセが人財部のなかに「人財部付」という部署を新設し、そこに配属した社員に対して「あなたたちには問題があります。受け入れ先を獲得する活動をしなさい」と指示した挙句に、電話に出ないように指示、社員に名刺を持たさない、社内ネットにもアクセスさせない、自分を受け入れてくれる部署をさがす「社内就職活動」をしながら段ボール箱の片づけや懐中電灯へのテプラ貼りなどの単純作業をするように命じるなどの措置を行ったとされるからである。2012年8月に、東京地裁立川支部判決(中山典子裁判官)は、人財部付が「実質的な退職勧奨の場となっていた疑いが強く、違法な制度」と判断した(http://blackcorpaward.blogspot.jp/p/blog-page_12.html)。ベネッセが「人財部付」に配属された社員に行った措置は単に違法と評価できるだけではなく、明らかに社員の尊厳を傷つけるものだと言え、この面のみに注目するとベネッセを「ブラック企業」と評することは妥当のように思える。


しかし他方で、jin-jourというサイトにおける「“よく生きる”の実現を目指す"ベネッセ休暇"」という記事を見ると、そこではベネッセの労働環境が高評価されている。具体的には、ベネッセの休暇制度が他社と比べても充実しており、且つその制度運用の実態を見ても休暇の取得率が9割前後で推移していることが記されている。さらに人財部の森さんという方は「取得率9割超ということは、裏返してみれば全社でまだ1割弱の人はベネッセ休暇を取れていないわけです。そこで、"どうやって取得率をもっと上げるか?"ということよりも、その現状から、休みが取れていない社員や職場の課題を掘り下げて考えることが大切だと思います」と述べ、会社の労働環境を一層高めていく指針を示している。この面のみに注目すると、ベネッセを「ブラック企業」と評することに違和感を覚える。


勿論、ベネッセの休暇制度が充実していることを理由にベネッセが行った「実質的な退職勧奨」を肯定することは出来ない。しかし、だからと言って安易にベネッセを「ブラック企業」と評して良いのかというと、それもまた違うと思う。ブラック企業大賞の公式ブログにも「あなた方の目的、理念、理想がさっぱり解りません。本気で現代の日本の雇用環境の改善をしたいならば、曖昧な基準で特定の企業を"ブラック企業"として吊し上げるのでは無く、"ブラック企業"の条件を明示し採点した上で公表してはいかがでしょうか?(中略)今あなた方がやっている事は、内輪で盛り上がってる"労働運動ごっこ"でしかないので、このままでは、当の"ブラック企業"からシカトされ続けてるでしょう」と、ブラック企業大賞が行うブラック企業批判のやり方に疑問の声を上げるコメントが寄せられている(http://blackcorpaward.blogspot.jp/2013/08/2013.html#comment-form)。


もし「現在のブラック企業批判にはおかしな所がある」と感じている人がいるとすれば、その感覚は正しいと思う。今後も運動家たちの手によってブラック企業批判は盛り上がっていくのだろうが、問題のある企業を擁護しない範囲で、その盛り上がりに水を差すことも必要なのではないだろうか。

もしあなたが「現在のブラック企業批判にはおかしな所がある」と感じているとしたら、その感覚は正しいという意見に共感してくださった方は、もし宜しければクリックをお願いします
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No title

以前から指摘している人も多いですが、企業全体で見るとホワイトと言えても支社や部署や特定の人物の部下になるとブラックという事もあるのでなかなか難しい気がします。
日本の場合は特に職務の範囲が決まっていない事から、この辺りは実際に入ってみないと分からないため、余計に難しい気がします。
市役所等はまさにその典型のような気がします。楽な部署は楽なのかもしれませんが、生活保護等の福祉系の部署は……

仮にベネッセが候補となるならベネッセ人財部とするべきだったのかとも思います。

Re: No title

> 11卒業務未経験無職 さん

こんばんは、コメントありがとうございます。

>以前から指摘している人も多いですが、企業全体で見るとホワイトと言えても支社や部署や特定の人物の部下になるとブラックという事もあるのでなかなか難しい気がします。

企業のホワイトな部分を見て「この会社の労働環境に問題は無い」と結論付けるのは危険ですが、同様にブラックな部分のみを見て「この会社はブラック企業だ」と会社全体を批判するのもどうなのか?と個人的には疑問に思っています。やっぱり「ブラック企業」というと、会社全体を批判するニュアンスが内包されていると捉えるのが普通だと思いますし。

ブラックの例

http://www.jil.go.jp/institute/project/series/2012/04/
一読されたく。
何もかもうそではなく何もかも真実ではないので貴殿のご意見もわかりますが、現実はもっとひどいのです。

No title

>企業のホワイトな部分を見て「この会社の労働環境に問題は無い」と結論付けるのは危険ですが、同様にブラックな部分のみを見て「この会社はブラック企業だ」と会社全体を批判するのもどうなのか?と個人的には疑問に思っています。

私も完全に同意というわけではないですが、近い意見です。
批判するべき部分を批判すべきだと思います。

>やっぱり「ブラック企業」というと、会社全体を批判するニュアンスが内包されていると捉えるのが普通だと思いますし。

これに関しては私はあまり同意できません。
仮に企業全体がブラックでないとブラック企業ではないだとすると恐らくブラック企業はないに近いようなものになってしまうように思います。
実際、離職率が高い企業でも人が来るというのは採用活動の際には、良い部分を強調しているからだと思いますし。
少しでも良い所があればブラック企業ではないという免罪符になると言うか、少しでも改善活動等を行なっていれば、それ以外の何をしても良い的な事になるとそれはそれで問題だと思います。
多分、少しでも良い所があればという事になれば、恐らくその辺を悪用する企業も出てくると思いますし。

ただ、私も批判すべき部分を批判すべきだと思っているので、ブラック企業以外のもっと違う言葉があっても良いのではないかとも思います。

あまりまとまっていなくて申し訳ないです。


Re: ブラックの例

> うそと真実さん

こんばんは、コメントありがとうございます。

http://www.jil.go.jp/institute/project/series/2012/04/
一読されたく。

「日本の雇用終了」・・・解雇を言い渡されるケースを集めた本ですね(http://careerconnection.jp/biz/bizbook/content_276.html)。僕は読んだことは無いのですが、どうやら「いかに解雇が簡単に行われるか」が分かる本のようですね。

>現実はもっとひどいのです

僕がしているのは「現実はそこまでひどくないじゃん!」という話ではなく、「企業の一面を見て、その企業を"ブラック企業"認定するのは妥当なのだろうか?」という話です。

Re: No title

>11卒業務未経験無職さん

こんばんは、コメントありがとうございます。

> 仮に企業全体がブラックでないとブラック企業ではないだとすると恐らくブラック企業はないに近いようなものになってしまうように思います。

もっともなご指摘だと思います。そして、ゆえに「ブラック企業とはどういう企業か?」というなのかが分からなくなってきました(笑)

>ただ、私も批判すべき部分を批判すべきだと思っているので

結局はこのアプローチを貫くことに尽きるような気がします。

賢い批判が出来ないなら黙ってろ!
で、問題が温存されてきたんだから、多少問題があっても仕方ないんじゃないかな。
現に、頭のあまり良くないブラック企業批判が、最近世の中を
アンチブラック企業に傾けつつある。

Re: タイトルなし

>いあいあさん

こんばんは、コメントありがとうございます。

>賢い批判が出来ないなら黙ってろ!で、問題が温存されてきたんだから、多少問題があっても仕方ないんじゃないかな

確かに問題の所在が明らかになっていない段階では、多少粗さがあっても声を上げることが必要と言えるかもしれません。ただ、この記事を書いた段階ではブラック企業の議論はある程度盛り上がっていましたし、そういう段階になったのなら単に問題提起をすることをもって良しとするのではなくて、問題提起の質について疑いの目を向けるのも大事だろうと個人的には思っています。

No title

まずは労働基準法に反してるか否かという、
具体的かつ簡潔的な基準でブラック企業?を断じようよ。

Re: No title

> のさん

こちらの記事にもコメントありがとうございます。

>まずは労働基準法に反してるか否かという、具体的かつ簡潔的な基準でブラック企業?を断じようよ

それは「ブラック企業」の定義をブレブレにしている人たちに言っていただけると・・・。ブラック企業アナリストの新田龍さんなんかは話をややこしくしている人の一人だと思っています。 
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