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「"就社志向"の研究」から見られる「マッチポンプ」という視点

前回の記事で常見陽平さん著の「就社志向の研究」のレビューを掲載し、本の内容を酷評した。ただ、僕はこのブログで常見さんを何度も批判している身であり、彼に対する嫌悪感が本を不当に評価することにつながっている可能性がないとは言い切れない(勿論、自分としては出来る限り純粋に「本の中身」に着目して本を評価したつもりだけれど)。


ここでいう「彼に対する嫌悪感」とは「マッチポンプしやがって」という反感と言い表すことができる。wikipediaによると、マッチポンプとは「問題や騒動について、自身でわざわざ作り出しておきながら、あるいは自身の行為がその根源であるにもかかわらず、そ知らぬ顔で巧妙に立ち回り、その解決・収拾の立役者役も自ら担って賞賛や利益を得ようとする、その様な行為を指して用いられる表現」のことを言う。最近書いた「常見陽平さんによる"就活生紹介"との付き合い方」という記事も、常見さんがポストセブンで「意識の高い学生(笑)」の波が来ていることを報告しておきながら、後に自身の著書で「思わずいじりたくなる意識高い系の人たちというのも、絶対数はどうやらそれほど多いわけではなく、象徴的な行動だけが独り歩きしていることを伝えたかった」という火消しに走っている、即ちマッチポンプを批判した内容である。


「就社志向の研究」のレビューには書かなかったけれど、実はこの本の中でも「常見さんはマッチポンプをしているのでは?」と疑問に思わせる文章が見られる。具体的には次の記述。

「新卒一括採用」や「就活」に関しては、俗にいう都市伝説のような情報が流布する。例えば「体育会は有利」・「サークルの会長は有利」・「アルバイトの体験はアピールしない方がいい」・「浪人・留年は2年までじゃないと不利」・「有名大学は有利だが、文学部・教育学部辺りは不利」・「資格を持っていた方が有利」・「ビール会社は酒が飲めないと内定が出ない」・「カタイ金融機関でも私服で面接に行って内定することは可能」・「美談美女は有利」などである。私自身、メディアでこの手の言説にコメントを求められたことはよくあるし、過去の著書でも一部は言及してきた。これらの言説は実に面倒である。というのも、就職活動をする学生たちやその取り組みを紹介するメディアは要約して一つの法則を伝えようとするが、一般論として成立しにくい(p.56-58)

一応「私自身、メディアでこの手の言説にコメントを求められたことはよくあるし、過去の著書でも一部は言及してきた」とあるけれど、どこか他人事のようにメディアを評しているのは気のせいだろうか・・・。常見さん自身も就活に関して「要約された一つの法則」という「面倒な言説」を積極的に発信していたじゃないかと僕は思っている。


例えば、ポストセブンの「Fラン学生が一流企業に内定 必ず読んでる本は司馬遼太郎」という記事。元々常見さんは「就活の栞」というサイトで「内定が出る就活生は司馬遼太郎を読んでいる!?の法則」という記事を掲載し、そこで「(前略)私は"きたー!"と思いました。"内定が出る就活生は司馬遼太郎を読んでいる"の法則は現在も生きているのだと確信したのでした」という訳が分からないことを言っていたのだが、このポストセブンの記事もその発言と関連する内容となっている。

この間Fラン(偏差値が極端に低い大学)学生で一流企業の内定を取った学生に取材していたんですが、彼が内定した理由は、司馬遼太郎を読んでいたことでした。彼に限らず、就職戦線でキツそうな大学の子でも大企業に就職した子の鞄には必ず司馬遼太郎が入っています(中略)なぜ司馬遼太郎かというと、面接官のおじさんたちも好きだからです。就職試験で不安なのは学生だけではありません。面接する側も「この人はどういう人なんだろうか」という気持ちが底にある。学生と自分の「接点」を見つけようとエントリーシートを眺めていったときに「司馬遼太郎が好き」とあると、嬉しくなって「あの作品はどう思う?」と会話が弾む。「竜馬がゆくのなかで誰が好き?」という質問を通してその人の人間観、組織感を把握することも出来る

このような記事を書いた人が、現在他人事のように「就活」に関する都市伝説のような情報の流布を危惧しているというのは中々おかしなことである。仮に「メディアの取材に答えた結果、情報が単純化されて発信されてしまった」という話なら常見さんを責める余地は殆どなくなるけれど、このように自ら積極的に「都市伝説のような情報」を発信してきた人がここにきて「これらの言説は実に面倒である」と他人事のように言っているのには違和感がある。


また、同じくポストセブンに掲載された「高校名重視の面接官 灘→東大最強、慶應内部生に疑問抱く人も」という記事も同様の例として挙げられるかもしれない。

面接官の間で、昔から使われているテクニックがあります。それは、「高校名に注目しろ」というものです。大学は一流でなくても、名門高校に通っていた学生は地頭がいいのではないかというわけです。名門高校は自由な校風のところも多くて遊び呆けてしまう人もいるわけです。逆に受験勉強がガチガチに厳しく、ドロップアウトしてしまう人も。だから、有名大学ではなくても、高校が名門校なら優秀じゃないかと考えるわけです。上場IT企業の採用責任者は「いまや、一番信頼できるのは高校名では?」と語ります。

見ての通り、「どのくらいの企業が実際に"高校名"を見ているのか」・「高校名を見ているとして、それがどれだけ評価に影響するのか」という点が検証されておらず、特に「偏差値が低い高校から有名大学に進学した就活生」を不安にさせる記事となっている。この記事を読んだ人の中には「また常見か。こいつは就活を面白おかしく煽って稼ぐクズ」と述べる人すらいる(http://workingnews.blog117.fc2.com/blog-entry-4602.html)。繰り返すけれど、その常見さんは現在「就活」に関する都市伝説のような情報の流布を危惧する立場に回っている。


僕はこの「就社志向の研究」に星1つをつけた、即ち最低評価を下した身なので、立場としては「そもそも、この本の購入を薦めない」というものである。しかし、もし本を購入した人がいるならば、そうした人には読書の過程で「冷静に事態を分析しているように見えるけど、これはマッチポンプじゃないか?」という視点を持ってもらいたいと思っている。実は今回取り上げた箇所以外にも、もう一つマッチポンプと思われる箇所がある。「本を読み直したところ、僕の勘違いでした」なんてことにならない限り、その点についても文章を書けたらと思う。

「就活」に関する都市伝説のような情報の流布を危惧する常見さんも、そうした情報を積極的に発信してただろうという意見に共感してくださった方は、もし宜しければクリックをお願いします
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No title

マッチポンプというか

前向きに「正しい資料の読み方」が普及してきたと考えればいいのでは

昔、天動説だったひとが地動説に転向するんだからいいじゃないですか

Re: No title

>マッチポンプというか 前向きに「正しい資料の読み方」が普及してきたと考えればいいのでは~とコメントしてくださった方へ

こんばんは、コメントありがとうございます。

>マッチポンプというか 前向きに「正しい資料の読み方」が普及してきたと考えればいいのでは

確かに「都市伝説のような情報」を流布し続けるよりは良いですよね。ただ就活攻略法とは違いますが、常見さんは最近も「就活女子 "20時退社"が"キラキラ"とこだわり持つ人多数(http://www.news-postseven.com/archives/20131110_225780.html)」という都市伝説臭がする記事を書いていたりしますし、個人的には彼の言説を信用できません。

悪しき文系

常見氏は結局悪い意味での文系。

一般と特殊の気別がつかない。自分に身の回りに
起こったことだけが日本の共通の出来事だと
思いこんでしまう頭直悪さが問題。
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