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日野瑛太郎さん著の「定時帰宅」は読者のミスリードを誘うことで、単なる提案・思い付きを「成功例」かのように仕立て上げていないか

日野瑛太郎さん著の「あ、やりがいとか~」に「ブログで"完全書き下ろし"を謳っていたのに、本の内容がブログとほぼ同じだった」という問題があったということはこれまで何回か書いてきた(http://lingmu12261226.blog10.fc2.com/blog-entry-544.html)。僕はこれを「詐欺レベル」と評したけれど、実のところ日野さんの最新の著作「定時帰宅」についても「読者のミスリードを誘っている」と感じずにはいられない記述が見られる。


ここでいう「ミスリード」とは2つあって、一つは(既にamazonのレビューにも指摘があるけれど)読者に「日野さんは定時帰宅に成功していた」と思わせるであろう表現がありながら、実際のところは日野さんは全然定時帰宅が出来ていなかったはずだというもの。「定時帰宅」の前書きやp.69には次のような記述がある。

・定時帰宅が出来ないことで悩みを抱えている人は、おそらくたくさんいるのではないでしょうか。本書はまさにそんなあなたのために書かれたものです(中略)僕はどうすれば「会社のための時間」を削減し、「自分のための時間」を生み出すことができるかを真剣に模索し始めました(中略)まずは仕事のやり方を変えることにしました。仕事の優先順位の決め方や、会議への臨み方、メールの書き方など、日々の仕事のやり方を抜本的に見直しました(中略)試行錯誤の末、最終的には会社員として働きながらブログ運営やスマートフォン向けのアプリケーション開発を行い、プライベートで会社の給料と同等の収入を得ることが出来るようにまでなりました。今は会社を辞めて独立し、100%自分のためだけに時間を使うことが出来ています。ここで紹介する「仕事術」や「人間関係術」は、そんな僕の経験が元になって生み出されたものです(p.3-7)。

・社畜にならずに、日本の職場で楽に働くためには、戦略的に「キャラ」をうまく利用することです。つまり、空気を読んで毎日遅くまで残業したり、プライベートを犠牲にして献身的に会社に尽くさなくても許されてしまうような「キャラ」を確立することができれば、社畜にならずとも会社の中でそれなりの地位を保ちながら働くことが出来るというわけです(p.69)。

そもそもこれは「定時帰宅」と題する本である。したがって、普通に読めば前書きの文章を「日野さんは仕事のやり方を工夫する等して"会社のための時間"を削減して定時に帰れるようになって、それにより生まれた時間を利用して独立するための準備をしていったんだな」と、そしてp.69の文章を「日野さんは彼流のテクニックを活用して、空気を読んで毎日遅くまで残業したりプライベートを犠牲にして献身的に会社に尽くさなくても許されてしまう"キャラ"を確立したんだな」と理解することになるかと思う。


しかし、日野さんの著書「脱社畜の働き方」を読むと、日野さんの会社では長時間労働が発生していて、且つ日野さんもそれに巻き込まれていた旨が書かれている。例えば本には「労働時間だけで考えると、起業時代と会社員時代ではあまり変わらないか、もしかしたら会社員時代の方がむしろ少ないかもしれない(p.171)」という記述があるが、その起業時代の労働時間は「ブラック企業に分類されかねないぐらい(p.154)」と書いてあるので、必然的に会社員時代の労働時間も相当のものであったという結論になる。また、脱社畜ブログの「会社を辞めるのがゴールというわけではない」というエントリーにも次のような記述がある。

僕は、プライベートプロジェクトに精を出すことにした。会社外での収入を確保すべく、ブログをせっせと更新し、スマホアプリやウェブサービスの開発にエネルギーを注ぎ込んだ。いま振り返ると、当時はかなり頑張っていたように思える。平日はブログの記事を書く時間が取れない日も多かったので、記事は土日に7個分書き溜めて毎日会社からこっそり更新ボタンを押すという方法で更新していた。他の空いた時間は、基本的にスマホアプリやウェブサービスのコーディングに費やした。終電で帰宅して、深夜2時ぐらいまでプライベートプロジェクト用のプログラムを書くような日もあった。これに途中で出版の話も加わり、いよいよ忙しさは最高潮に達した

以上の記述を踏まえると、上述の「日野さんは仕事のやり方を工夫する等して"会社のための時間"を削減して定時に帰れるようになって、それにより生まれた時間を利用して独立するための準備をしていったんだな」という理解は誤りである可能性が高いということになるはずだ。日野さんは「会社のための時間」を削減し、定時帰宅して平日に空き時間を作れていた訳ではなく、あくまでも「休日」に独立のための準備を頑張ったことで独立に成功したということに過ぎないということではないか。


以上を踏まえて2つ目のミスリードに話を進めると、それは本には「こういう場面ではこうしましょう。そうすると、こうなります」というように方法論が「成功例」かのように書かれているけれど、実際にはその方法論のほとんどは単なる提案・思い付きに過ぎないだろうというもの。この点、本には「定時帰宅するエリートはみんなこれをやっている」、「定時に帰るためのテクニック集」、「定時に帰るエリートが絶対にやらないこと」といった文言が見られるので、これを踏まえると「日野さんはこうしたテクニックを活用することで定時(少なくとも、それに近い時間)で帰れていたんだな」と理解するのが自然であるはずだ。


しかし実際には上述の通り日野さんは定時で帰れていないわけで、ゆえに本に書かれている方法論は単なる提案・思い付きレベルのものに過ぎないのではないか。別に単なる提案・思い付きレベルの文章を書くこと自体は問題ないけれど、そのレベルのものを「成功例」かのように書くのはいかがなものか。「日野さんが定時で帰れていなかった」という事情を踏まえると、少なくとも「本で紹介されているテクニックを活用しても、空気を読んで毎日遅くまで残業したり、プライベートを犠牲にして献身的に会社に尽くさなくても許されてしまうような"キャラ"になれるわけではない」、あるいは「空気を読んで毎日遅くまで残業したり、プライベートを犠牲にして献身的に会社に尽くさなくても許されてしまうような"キャラ"になれたとしても、それが定時帰宅につながるわけではない」といった欠陥が本にあるという話になる。そんなものを「成功例」かのように仕立て上げるというのはやり方が汚いなと感じる。


これまで就活・労働関連の本で最低のものだと感じたのは「就職活動研究会」が出している「会社別就職試験対策シリーズ」であったけれど(http://lingmu12261226.blog10.fc2.com/blog-entry-446.html)、日野さんの本の出し方もこれに肉薄するレベルで酷い(「就職活動研究会」はの酷さは群を抜いているので、さすがにそれよりはマシと言えるだろうか・・・)。この「定時帰宅」のみを手に取った人は本に書かれている方法論を信用してしまうだろうけど、そういう人がこの記事を通じて上述の「脱社畜の働き方」・「脱社畜ブログ」の記述を知り、「定時帰宅」に書かれているテクニックの妥当性を疑うようになったなら幸いである。

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No title

うん分かった、日野さんが大嫌いなのは鬱陶しいくらい良く分かった。

それであんたは社畜が定時帰宅するためにはどうしたらいいと思う?プライベートを犠牲にせずに仕事するにはどうしたらいいと思う?脱社畜するにはどうしたらいいと思う?

ここらへんを単なる思い付き、提案でもいいから書くのがブログってやつなんじゃない?
この文章じゃブログにする必要ないよ、日野さん個人に投書でもしたら?

「常見さん日野さん」関連のカテゴリをつくってはどうですか

>この文章じゃブログにする必要ないよ、日野さん個人に投書でもしたら?
日野さん個人に投書しなくても、おそらくご本人はバッチリ
この記事を読まれているかと思いますよ。


著名人など、世間への影響力の高い人達による頓珍漢な主張や情報発信によって
現在の就活・就職問題への認識が歪められています。
そのため問題の解決が遅れたり謝った「俗説」により
苦しめられている人達が後を絶ちません。
そうした現状を打開すべく、客観的なデータや分析を通して
著名人や世間の人々が見落としている点を洗い出し
おかしな言説に批判や疑問を提示することで、より現状に即した
対策法を提案・模索する・・・
というのがこのブログの大まかな主旨である、と私は認識しています。

なので、本を出版したりあちこちのブログで記事を掲載する等、
今、徐々に実績を積み公共の人となりつつある日野さんをとりあげるのは
筋が通っていると思います。
私自身、主さんの今回の記事に書かれているような点に
不信感を感じている上、今回のような疑問を呈している方が
ネット上に見当たらないので(見逃しているだけかもしれませんが)
この記事そのものはとても有意義であると思います。
(なんかこうして書くと上から目線ですね^^;すみません)

ただ、やはり特定個人の批判と同じくらいに主さん自身の主張や提案も
記事した方がいいのでは、とも思いますね。
(主さんの主張や考えはこれまでの記事であらかた出し尽くした、
 というのであれば仕方がありませんが・・・・)
例えば、上のコメントにもあるように、
今回の記事に絡めて「主さんの考える打開策」を掲載されてみたら
より説得力も増すのではないでしょうか。

あと、タイトルにも書きましたが、日野さん(ついてに常見さんもw)だけ
個別にカテゴリをつくってみたらどうでしょうか。
きっと今後もこのお二人に関する記事は増え続けるでしょうし
日野さん批判に肯定的な方にも批判的な方にも
ブログ記事が読みやすくなるかもしれません。一度ご検討ください。

新著

新著の「定時退社」も未だAmazonレビューがたった2つだけ。
日野さんの賞味期限は完全に過ぎた感じ。
管理人さんも、もはや叩き甲斐もないのでは。
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