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ユニクロが「大学1年から採用も」 これも新卒一括採用の見直し?

朝日新聞によると、ユニクロを展開する株式会社ファーストリテイリングが、大学新卒の一括採用を見直す方針を示したとのこと(ユニクロ、新卒一括採用を見直しへ 大学1年で採用も - asahi.com)。「新卒一括採用の見直し」というと、「既卒者も企業の採用試験に応募できるようにする」ということを想像する人が多いと思うが(僕もこのように考えていた)、大学1年生などの人を採用することも「新卒一括採用の見直し」といえてしまうんですね。


柳井氏は、「一括採用だと、同じような人ばかりになる。1年生の時からどういう仕事をするか考えて、早く決められる方がいい」と朝日新聞のインタビューの中で答えたようだが、「大学生」へのこだわりを払拭できていないところを見ると、多様な人材を入社させるという目的は達成できなさそうだ。これだったら別に、「大学生」に限らず、例えば高校卒業後に海外で何か人生経験を積んでいた人(抽象的ですみません・・・)などを受け入れても良いのではないだろうか。


新卒一括採用を批判する人の問題意識の一つは、「大学に多額の学費を払っている状況下で、なぜ就職活動に多くの時間を取られなければならないんだ」というものだ。勿論、将来のビジョンを考えることは大事だけれど、大学生達や大学生の子供を持つ保護者達は、企業の中で「社会勉強」をするために大学に授業料を払っているわけじゃない。


ファーストリテイリングの採用方針の見直しからは、大学教育への期待のなさが伺える。大学の勉強が大事だというなら、1年生の人に内定を出しうる方針転換はしないだろう。確かに、企業が大学の教育の質を疑ったり、社会人たちが「最近の大学生達は、どうせろくに勉強していないだろう」と決め付けることは理解できなくも無い。だって、他ならぬ自分達も、現在の学生と同様大して勉強しないで社会人になってるんですもんね。理系の方々はともかく、特に文系。中学生レベルの算数も、友達にやってもらわないと出来ないんだから(過去記事「学歴とwebテストと人間性(http://lingmu12261226.blog10.fc2.com/blog-entry-31.html)」参照)。


大学における学業に価値を見出さない企業からすると、ファーストリテイリングの方針見直しを受けて、多くの企業が「大学1年生」からの応募を受け付けることになるかもしれない。あるいは、採用試験の応募を受け付けなくても、大学1年生・2年生の学生を対象とした「長期インターンシップ」みたいな取り組みが活性化する可能性もある。確かに、大学1年生・2年生の時点で企業の選考に応募するか否か、あるいは長期インターンシップに参加するか否かということを判断するのは学生自身なのだが、就職活動の失敗を恐れる学生の立場からすると「このイベントに参加しないと、就職活動に不利になる!」という強迫観念に駆られてしまうのではないか・・・と僕は想像している。「学生時代に頑張ったことは、就職活動です!」という人が増えそうですね。一体、どうなってるんだ。


就職活動ばかりに打ち込む大学生が増えて、大学の価値は益々下がっていく。しかし、就職活動ばかりしているとはいえ「大学生」である限り大学に授業料は支払うわけだから、大学が潤うことには変わりない。「大学に多額の学費を払っている状況下で、就職活動に多くの時間を取られる」というパラドックスが社会において強く根付いていきそうで怖い。


大学及び大学生にも落ち度はあると思うけれど、僕は企業こそが大学・大学生の価値を殺しているような気がしてならない。企業が大学の教育を無駄だと考えるならば、いつまでもだらだらと「大学生」を対象とした採用活動を行うことをやめるべきだと僕は思う。教育機関から社会への飛躍の機会が、ここまで「ぐだぐだ」な国もないんじゃないかと感じるし(他国の事情については、勉強不足です・・・)、ぐだぐだにしている張本人は企業だ。


採用試験において「人間性・ポテンシャル」を重視するなら、応募者を大卒予定者に限定しない。また、応募者を大卒予定者に限定するならば、大学で何を学んだのかをきちんと聞くことが望ましいと思っている。


新卒一括採用は企業にとってメリットが大きいのだろうけれど、もっと新しい採用手法をチャレンジする企業が増えても良いんじゃないか(その意味では、ファーストリテイリングの方針転換予定は肯定的に捉えている)。就活生にチャレンジ精神を求めてるんだから、採用担当者さん自身が見本として、自分のチャレンジ精神を率先して見せて欲しいですね。色々な困難・制約があるんだろうけれど、就活生に色々文句をつけてるんだから、自分達こそやって見せてみろっていうんだ。


企業こそが大学・大学生の価値を殺しているのでは?という考えに共感してくださる方は、もし宜しければクリックをお願いします。
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No title

高い学費を払って子供を大学にやるのは、卒業すればよい就職ができ、何倍にもして取り返せるという期待があるからでもあります。この期待が、大学進学率が急増した理由の1つです。企業が、応募者を大卒予定者に限定するのをやめたら、この期待とそれに基づく社会システムが崩壊しかねません。大学進学が投資としての機能を失うとどうなるのか、にわかにはイメージできません。ユニクロのような革新的な企業でも、そこまでやるのは躊躇するのではないでしょうか。

今回の新聞記事を読んだ私の感想は、大学1年で内定を出すというのはやり過ぎだと思いますが、「大学が変わろうとしないのだから、こうなるのも仕方ない」です。

大学側は、「大学というのは本来、研究をするところなんだ」の一点張りで、人材を社会に送り出すという役割を果たそうとしてこなかったという面があると思います。もちろん、大学における学問に価値がないなどと言うつもりはありませんが、もっとキャリア教育にも力を入れた方がよいと思っています。学術界の価値に基づく学問と、キャリアにつながる学問(経験)を、バランスよくカリキュラムに組み込む必要があるのではないでしょうか。その意味では、インターンシップなどで早くから自分のキャリアについて考えるのは良いことだと思っています。大学がインターンシップを単位として認めることにも賛成です。もちろん、やみくもに不安がかきたてられるという懸念はよく分かりますが。

エントリーや面接などの具体的な就職活動と、自己分析やインターンシップなどを通じたキャリア設計を区別し、後者に関しては、今よりも早い時期からじっくりと計画性を持って行えるようにするのがよいのではないかと、今は思っています。

このコメントでは、大学への批判点のみを書きましたが、もちろん他の教育機関や企業、政策立案者、学生に対しても言いたいことはいろいろあります。割愛します。
まとまっていなくて、すみません。

Re: No title

>sinitiainenさん

こんにちは、コメント有難うございます。まず、最後の文章の「もちろん他の教育機関や企業、政策立案者、学生に対しても言いたいことはいろいろあります」という点は、僕も同意見です。様々な機関・個人の歪み、もっと汚い言葉で言えば「膿」みたいなものが「就職活動」という活動に集約されている気がします。いや-、この問題についてはいくら考えても考え足りないですね(笑)

僕自身の考えもまとまっていないのですが(笑)、コメントについて意見を述べさせていただきます。

全体的に納得できる記述が多く、特に「学術界の価値に基づく学問と、キャリアにつながる学問(経験)を、バランスよくカリキュラムに組み込む必要があるのではないでしょうか」という記述に賛成です。

さらに言えば、「(自己分析やインターンシップなどを通じた)キャリア設計」は、大学入学以前の段階でも、各人が自分のキャリアについて考える機会を教育機関が提供することが重要ではないかと考えます。学校教育法の第21条の10には、「職業についての基礎的な知識と技能、勤労を重んずる態度及び個性に応じて将来の進路を選択する能力を養うこと」が義務教育の目的であると書かれています。しかし現実には、義務教育終了時(15歳)どころか大学3年生(21歳など?)の時期になっても、自分の強み・特徴すらよく分かっていない者ばかりとなっています(これは僕も、人のことは言えません・・・)。これは、どう考えてもおかしい。

ユニクロの件に戻ると、大学1年・2年という、大学で何も学んでいない学生に内定を出すくらいなら、中学・高校卒業後に海外で何か人生経験を積んでいた人にも門を開くのはアリだと思います。例えば、サッカーのカズ選手は中学卒業後にブラジルに行って、厳しい世界で数年間生きてきたわけですから、大学受験に受かったくらいの人間よりもずっと仕事も出来るのではないか・・・という見方もできますし。カズ選手が20歳時とかにサラリーマンを目指し始めたらと思うとぞっとしますが(笑)

少しオーバーな例ですが、社会で生きていくために必要な知識・姿勢を学ぶにあたって、「学校」という機関に行かないという選択肢が普通のものになってもよいと思います。そして、いわゆる大企業もその選択肢を後押しするような採用形態を採れば面白いなと思いますね。他人事且つブログだからこそ言えることでしょうけれども。

答えになっているか分かりませんが、このような考えを現時点では持っています。もし宜しければ、またご意見を頂ければ幸いです!


このような意見を読む度に、大学というところに人一倍長く関わる端くれとして、大学というところの存在意義について考えさせられます。
企業がこの国の大学、ひいてはアカデミズムの価値を著しく損ねていると私も思います。それは、大学を「就職予備校」にしたという一点に尽きると思います。もちろん、大学側の対応にも問題は多々あったとは思います。しかし、最大の問題は、各企業が、大学生であれば当然身につけておいて然るべきである資質とは何であるかという点を軽視、ないしは無視したまま、新卒一括採用の枠だけは存置したことでありましょう。このことが「いい会社に入りたいから大学に行く」というまことにもって唾棄すべき風潮を蔓延させた最大の要因ではないでしょうか。今、もし「就職に有利にはなりません。肩書きがもらえるわけでもありません。ただ、本や論文だけはいくらでも読んで、自由闊達に勉強してください」という学風を持つ大学があるとして、果たして何人の学生が魅力を感じるでしょう?月並みな言葉ですが、「教養」というものの価値を破壊しておきながら、「学生の価値が下がった」などと言うのは、企業の、ひいては経営者の甘えも甚だしいと思います。

Re: タイトルなし

> John Smithさん

こんばんは、いつもコメント有難うございます。

「各企業が、大学生であれば当然身につけておいて然るべきである資質とは何であるかという点を軽視、ないしは無視した」というのは恐らくその通りだと僕も感じています。もしかすると企業の側も、どのような資質を学生のうちに身につけておくべきかという点についてよく分かっていないのかもしれないですね(笑)いや、笑えない・・・。

>「教養」というものの価値を破壊しておきながら、「学生の価値が下がった」などと言うのは、企業の、ひいては経営者の甘えも甚だしいと思います。

その通りですね、だから「就活生に甘える社会人」なんですよ!(笑)価値が「下がった」という言い方も、本当に言ってるなら少しおかしいですよね。自分達はそんなに凄かったんだー、へーっていう(笑)

まぁ、学生側にも悪い点はあると思うのですが、各企業が、自分達が「大学・大学生の価値を殺している可能性」を自覚することが必要だと思います。
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